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ものづくり補助金19次公募の概要と申請時の注意点
更新日:2025.03.11 公開日:2024.03.21
ものづくり補助金の19次公募が2月14日開始されました。申請締め切りは4月25日となっています。
本記事では、ものづくり補助金19次公募の概要と、申請の際の注意点をまとめて解説します。
ものづくり補助金を活用することで、設備投資の資金支援を得られます。サービス・試作品開発や生産プロセスの改善などに取り組んで、事業成長を加速させましょう。
ものづくり補助金とは
ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者を対象とした補助金のひとつです。サービス開発、試作品開発、生産プロセスの改善など、生産性向上のための設備投資の資金を支援してくれます。2015年に1次公募がスタートし、2025年は19次公募が行われます。
工作機械や生産設備機械、医療機器、建設関連機械など、ものづくり補助金の補助対象になる設備は多岐にわたります。ものづくり補助金では2つの「申請枠」が用意されているので、事業計画の内容に合わせて申請することが大切です。
具体的には以下のような申請枠があります。
- 製品・サービス高付加価値化枠
革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資などを支援。
- グローバル枠
海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資などを支援。
2024年に実施された17・18次公募には「省力化(オーダーメイド)枠」がありましたが、19次公募ではその枠組みが変更されているので注意しましょう。
ものづくり補助金第19次公募の
概要
続いて、ものづくり補助金19次公募の内容をもうすこし詳しく見ていきましょう。
公開スケジュール
- 公募開始日
- 2025年2月14日
- 申請開始日
- 2025年4月11日17時
- 申請締切日
- 2025年4月25日17時
- 交付申請・決定
- 2025年7月下旬頃予定
「19次公募」の「18次公募」からの主な変更点
- 「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2枠に整理
17次公募から新設された「省力化(オーダーメイド)枠」は廃止されました。 オーダーメイド型の省力化設備を対象とした補助金として、中小企業省力化補助事業の「一般型」が新設されています。
※詳しくは、「中小企業省力化投資補助金(一般型)」サイトよりご確認お願いいたします。
- 収益納付の制度がなくなった。
※通常の補助金は、対象事業で利益が出ると、その額に応じて補助金の返還が求められる「収益納付制度」があります。しかし、本補助金では収益納付制度がありません。よって、利益が出ても返金は必要ありません。
19次公募の公募要領
●製品・サービス高付加価値化枠
製品・サービス高付加価値化枠では、革新的な新製品・新サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等が対象となります。
補助上限額 | 従業員規模によって異なる
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補助率 |
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特例要件 |
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●グローバル枠
海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等が対象となります。
補助上限額 | 従業員規模毎の区切り無し 3,000万円 |
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補助率 |
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特例要件 |
|
※最新情報は「ものづくり補助金総合サイト」よりご確認お願いいたします。
19次公募で採択されるための申請のポイント
最後に、ものづくり補助金の申請を行う際の注意点や採択のためのポイントを解説します。
申請はオンラインのみ!GビズID
プライムアカウントの取得が必須
ものづくり補助金は電子申請(オンラインでの申し込み)でのみ可能であり、申請には「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須です。
GビズIDプライムアカウントは、国が運営する電子申請システムにログインするためのアカウントです。個人事業主であればオンラインで申請ができ、その場合はIDが即時発行されます。一方、法人の場合は書類郵送申請のみとなり、発行までは1週間前後かかります。補助金の利用を考えたらまずは、GビズIDプライムアカウントの取得を先に進めましょう。
●アカウント取得に必要なもの
(書類郵送申請の場合)
- 印鑑証明書
- 登録印
- メールアドレス(アカウントID)
- 申請用端末(パソコン)
- スマートフォン(SMS受信用)
※GビスIDの詳細、アカウント取得はこちら
事業計画は明確に
ものづくり補助金の採択率は、29%から62%と幅があり、申請件数と予算によって変動します。直近の18次公募は申請件数5,777件、採択者数2,070社、採択率36%となっているため、事業計画は具体的な数値や目標を示すことが重要です。
採択のためにも、事業の独自性や市場性、技術の革新性をしっかりとアピールしましょう。また、19次公募では賃上げ特例も設けられているので、事業成長予測に基づいた人件費計画を立てることも重要です。
加点を増やすことが採択へのカギ
ものづくり補助金の申請では、以下のような加点項目が設定されています。
- 成長性加点
- 政策加点
(DX認定事業者、
健康経営優良法人認定など) - 災害等加点
- 賃上げ加点
- 女性活躍などの推進の取り組み加点
(えるぼし加点、くるみん加点)
これらの加点項目を満たすことで、採択率を高められます。実際、加点項目が増えれば採択率も上がる傾向にあるため、申請書には加点につながる取り組みを積極的に盛り込むことが大切です。
申請~実施スケジュールの管理も大切
ものづくり補助金の申請では、資料準備~申請~採択~実施まで一連のスケジュール管理も大切です。公募期間内に申請を完了させることはもちろん、採択後の事業実施スケジュールもしっかりと計画する必要があります。
計画の未実施・未達の場合、補助金の返還が求められることもあるため、事業の進捗管理や成果報告も含めスケジュールを厳守しましょう。
ものづくり補助金を活用して設備投資を進めよう
ものづくり補助金は、生産性向上に取り組むすべての中小企業・小規模事業者にとって重要な支援策です。ものづくり補助金を活用することで設備投資をしやすくなり、結果として事業成長や競争力向上につながります。
19次公募では18次公募からの変更点があります。申請を進めるうえでは、それらの変更点を理解しながら、具体的かつ根拠のある事業計画を立てることが大切です。スケジュール管理にも注意を払い、申請から実施までスムーズに進められるよう計画を立てましょう。
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文:小林悠樹
1988年生まれ。一橋大学卒業後、食品メーカーへ入社。営業職を経験したのち、2017年にフリーライターへ転身。企業への取材記事、通信大手のオウンドメディアなどをはじめ、幅広いコンテンツを手がけています。
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編集:株式会社イージーゴー
WEBコンテンツ、紙媒体、動画等の企画制作を行う編集制作事務所です。ライターコミュニティ「ライター研究所」も運営しています。
https://eggo.jp/
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