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加工不良を未然に防ぎ資源の無駄を削減する
SPEEDIO Blue Technology
公開日:2024.09.24
製造業において、加工不良の予防は経営上大きな課題です。加工不良の発生は、多くの資源を無駄にするだけでなく、コストの増大や納期の遅れなどのリスクにつながります。近年では、SDGsの観点からも資源の無駄削減に取り組む必要があるでしょう。
製造業が資源の無駄を削減するためにはいくつかの方法が考えられます。とくに切削加工においては、加工不良を起こさないよう機械の故障を予防することが重要です。本記事では、切削加工における資源の無駄を削減する方法や、資源の無駄を防ぐコツとあわせ、資源の無駄削減に寄与する「SPEEDIO Blue Technology」の性能をご紹介します。
目次
多くの資源を無駄にする加工不良
加工不良とは、製品が図面の指示通りの形状や精度にならないことや、加工を中断せざるを得ない状態のことを指す言葉です。切削加工では、さまざまな理由により加工不良が発生します。
加工不良の原因には、主に次のようなものが考えられます。
- ・切粉(きりこ)
- 切削時に発生する金属の切りくずをうまく排出できずに加工不良が発生したり、わずかな時間、機械が停止したりする。
- ・ビビり
- 切削加工中に発生する断続的な振動によって、加工不良や機械の破損が発生する。
- ・チッピング
- 切削工具の刃先に発生した小さな欠けによって加工不良が起こる。工具折損につながることもある。
- ・バリ
- 切削加工の工程で発生する金属のかえりによって、加工精度の低下や不良品の流出が発生する。
加工の過程で発生する切粉やバリをはじめ、振動や切削工具のトラブルによっても加工不良は発生します。加工不良は切削加工ではさけられないものとはいえ、加工不良が発生しないよう努力することが重要です。
このようにして発生した不良品は、「納品できないもの」となってしまうため、原材料や加工に要した電力など、多くの資源・エネルギーを無駄にすることになります。加工分のコストに加え、「納品できない=売上につながらない」加工品の発生が増えれば、経営を圧迫することも考えられます。
また、加工不良に気づかず納品する事態が増えれば、企業の信用問題にもかかわるため避けたいものです。加工不良を予防することは、経営の維持・向上のためにも重要な課題です。
資源の無駄を防ぐには加工不良と故障の予防が重要
製造業における資源の無駄を防ぐためには、加工不良と機械の故障を予防することが重要です。SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも、加工不良による資源の無駄は削減していく必要があります。
近年では、サプライチェーン全体でSDGsを推進するために、取引先にもSDGsへの取り組みを求める例も少なくありません。加工不良の予防による資源の無駄削減は、環境の面だけでなく、経営の面からも意識的に取り組まなければならない課題といえるでしょう。
では、各企業はどのようにして資源の無駄削減に取り組めばよいのでしょうか。資源の無駄につながる加工不良を発生させないための努力には、いくつかの方法が考えられます。詳しく見ていきましょう。
加工精度の向上
加工不良を出さない努力の1つとして、加工精度の向上が考えられます。前述した加工不良の原因が起こらないよう対策を講じて、精度向上に努めましょう。
加工の過程で発生する切粉やビビりによるトラブルが多い場合には、切削工具や切削条件を見直す必要があります。切粉が適切に排出され、工具やワークに巻き付かないよう調整しましょう。チッピングによる加工不良の予防には、切削工具のチェックが重要です。
工作機械のメンテナンス
機械を正常な状態で稼働させるために、日常的なメンテナンスを行うようにします。
潤滑オイルが劣化していないか、減っていないかの確認や、エアの汚れ、クーラントの残量のチェック、タンク・フィルターの清掃などの日常的なメンテナンス加え、メーカー保守マニュアルに沿ったメンテナンスを定期的に行うことが大切です。
性能の高い工作機械の導入
加工不良の発生を低減する機能を搭載した工作機械を導入することも、資源の無駄削減への取り組みの1つです。工作機械の導入・更新を検討している場合には、選定の際に「加工不良の発生を低減できるか」という視点を持ってみましょう。
加工不良防止に寄与する工作機械の性能については、次項より紹介します。
SPEEDIO Blue Technologyが不良を未然に防ぐ
SPEEDIO Blue Technologyは、加工不良と故障を予防する各種保守機能によって、資源の無駄を削減します。加えて、資源を有効活用する機能でサステナブルな経営の実現をサポートします。
加工調整サポート
「SPEEDIO Adjust Tools」は調整機能で安定した加工精度を実現、不慣れな方への加工設定をサポートします。
加工パラメータ調整アプリは、テーブルの積載質量に応じた最適加速度設定や穴加工の最適設定が簡単に行えます。
加工モード設定では、求められる精度と時間によってモードを設定。難しい加速度の入力や度重なる調整作業を行うことなく、最適な動作を実現します。
生産サポート
生産効率を最大化するためのサポート機能として、「SPEEDIO Production Tools」を用意。「加工負荷監視」や「切粉噛み検出機能」によるリアルタイム監視により、加工不良を低減できます。
切粉噛み検出機能 では、工具交換時に主軸とホルダ間の切粉噛みをセンサレスで検知します。工具交換時の突発的な切粉噛み込みを検出することで、加工不良品の流出を防止します。
また、「工具先端点制御機能」による同時5軸加工の実現。「微小線分処理能力」は従来に比べ4倍に高め、トレランスの小さいCAMデータでも遅れを最小限にします。
エアアシスト式ツール洗浄
エアアシスト式ツール洗浄では、チャンバーに溜めたクーラント液をエアの圧力で吐出することでホルダに付着した切粉を強力に落とします。高い吐出圧力と吐出流量を有していることが特徴です。この洗浄機能では、エア圧力でクーラント液を押し出すため、専用ポンプの必要がなく、エネルギーの無駄を削減します。
復旧サポート
加工不良を防ぐためには、事故を防ぐ予防保全への取り組みも重要です。「SPEEDIO Recovery Tools」では、ATC工具監視機能や過負荷予測機能により、工具の有無や機械が止まることを予測し未然に防ぎます。
また、メンテナンス通知機能により適切なメンテナンスの実施を支援。メンテナンス通知機能の活用で、グリス給脂時期など保守に関する通知が行われるようになり、故障の予防に欠かせないメンテナンスのし忘れを予防できます。
資源の有効活用
SPEEDIOは、資源を有効活用する性能も有しています。オプションの自動オイル潤滑や自動グリス潤滑は、自動給油・給脂装置により消費量と消費タイミングを最適化し、クーラントへの混入も低減することにより、、資源の無駄を削減します。
また、クーラントスルースピンドル(CTS)専用オプションとして用意しているサイクロンフィルター付きタンクには、消耗品が発生しない利点もあります。
SPEEDIO Blue Technologyの資源の無駄を削減する機能でサステナブルな生産を
SDGsへの取り組みの加速が求められている今、製造業も環境に配慮した生産を意識する必要があるでしょう。環境に負担の少ない製造を目指すためには、さまざまな取り組みが考えられます。加工不良の低減による資源の無駄削減もその1つです。
加工不良を防ぐには、細かな加工調整やメンテナンス、機械の事故を防ぐことが 大切です。とはいえ、加工調整やメンテナンスにかける時間を多くとれば、生産性の低下につながります。
SPEEDIO Blue Technologyは、このような企業の課題解決を豊富な機能でサポート。さらには、資源の有効活用や事故 を防ぐ予防保全で快適な業務の実現に寄与します。
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文:髙橋みゆき
1983年生まれ。2016年よりライター・編集者。各種民間保険、介護、医療、ITなど幅広いジャンルの記事を企画・執筆。
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編集:株式会社イージーゴー
WEBコンテンツ、紙媒体、動画等の企画制作を行う編集制作事務所です。ライターコミュニティ「ライター研究所」も運営しています。
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