導入事例
ロボットとの連携で
省人化と生産量アップを実現
公開日:2024.09.03
東北江南株式会社 様(本社:福島県二本松市)https://t-kounan.co.jp/
インタビュー
東北江南株式会社様は、工業用プラスチック製品を製造販売している会社です。本社工場を含めて8棟の工場を構え、300名を超える従業員が業務に励んでいる同社。「お客様の満足は私たちの満足」をモットーとしており、プラスチックの切削加工から各部品の曲げ、接着、溶接による組み立て加工までノンストップで対応する一貫生産体制を確立しています。
主に手がけている製品には半導体製造装置があり、そのほか液晶の洗浄装置や近年は消防車の樹脂タンクも需要が高まっているとのこと。また、同社は設立以来業績を順調に伸ばしており、遠藤社長はその理由を「プラスチック加工の中でも弊社は風呂桶程度の大きなサイズへの対応が多くなっており、そこが差別化につながっているのではないか」と話します。
社内で挙がったSPEEDIOへの“いいね”の評価
同社には現在M200X3及びM200Xd1が2台ずつ、合計4台のSPEEDIOが導入されています。
遠藤社長は導入に至った理由について「他メーカーのマシニングセンタをすでに導入していましたが、それより小さいサイズで多くの仕事がこなせる機械を探していまして。いろいろ検討する中で旋削加工ができることからSPEEDIO M200X3が候補に上がったんですね。さらに予定していたパレットチェンジャーも使えるということから導入する流れになりました」と説明。また、2022年7月に最初の1台であるM200X3が導入され、同年12月に2台目が追加導入されています。この経緯についても「組み合わせるパレットチェンジャーの納品がズレたため、最初はM2003を単体で使っていたのです。その際いろいろな仕様にチャレンジしている中で“これ、いいよ”という高い評価が出て、それで2台目を導入することになりました」と説明してくださいました。そして2023年8月には後継機であるM200Xd1が2台同時に追加導入されました。
省人化を実現し新たなSPEEDIOの導入も
導入したSPEEDIOは、多関節ロボット搭載のパレットチェンジャーと連携して、ワークとツールホルダーの交換なども自動化。24時間稼働している同社の工場ですが、これにより土日や夜間の加工においてはほぼ無人で作業を行っており、省人化を実現しています。「製造メンバーの負担が軽くなり、1日あたりの生産量も上がっています」とは遠藤社長の言葉。また、作業を担当する桑原様は「5軸加工に加えて旋削加工ができ、なおかつコンパクトに収まるSPEEDIOのサイズ感に魅力を感じた」と話します。続けて「BT30ということでツール自体が重くないことや、ワークだけではなくツールの棚もあることで刃物をつけっ放しにできることから段取りが非常に楽になっています」との感想も話してくださいました。
遠藤社長はそのほか「SPEEDIOについてはもちろん、コスト面のメリットもあります。大きな機械であれば1台しか導入できないところを2台設置することができますから。あとは短納期であることも良かった点です」とも。そんな同社では新たにR650Xd1の導入を控えています。「こちらも納期の早さが導入につながりました。また、もう一つのポイントとして加工の広さも挙げられますね」。
SPEEDIOを活かしきり更なるニーズに対応
金属と比べて柔らかい素材の樹脂。その加工について課題などを伺うと「工作機械が金属加工中心に考えられているため、樹脂加工の場合は切粉の処理で若干苦労するところはあるかなと。ただし、これはSPEEDIOに限らずどの機械にも言えること。そのため、うまく工夫していくことが必要だと思っています。そのほかは加工時の回転と送りのバランス。あまり早く加工すると溶けてしまってひどい肌荒れを起こすことがあり、スピードの限界についても感じています」と回答。加えて粗加工後の仕上げ加工をなるべく薄くするなどの工夫もしているとも話してくださいました。
今後について「半導体製造装置メーカーからより多くの生産を求められている」と言い、同社の成長はまだまだとどまる気配はありません。遠藤社長は導入したSPEEDIOについてまだ活かしきれてないところがあると言い、「もっとうまく活用していくことで様々なニーズに対応していきたい」と話します。
これからも東北江南様のビジネスに貢献していけるように、新たに導入していただくR650Xd1の感想もぜひ色々とご教授いただければ幸いです。
導入製品
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文:中村美智子
編集プロダクションでの仕事を経て、現在は静岡県にUターンしてデザイン事務所所属のライターとして活動中。企業プロモーションのライティングをはじめ、某プロリーグのホームゲーム演出台本や展示会のプレゼン台本なども手掛ける自称体育会系ライターです。
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編集:有限会社学遊社
静岡県浜松市を拠点に活動するデザイン事務所。グラフィック、ウェブ、映像制作、イベント会場演出など幅広いジャンルのデザインに携わっています。
https://www.gysdesign.jp/