導入事例
SPEEDIOで初期コスト抑制と
省エネ化を実現
公開日:2025.03.25
株式会社トンボプラスチック 様(本社:石川県金沢市)
インタビュー
高品質な樹脂加工で成長を続ける
株式会社トンボプラスチック
左:専務取締役 池下健治 様
右:代表取締役社長 東啓二 様
石川県で樹脂加工を手がける株式会社トンボプラスチック様は、2022年に東社長と池下専務が設立した新しい会社です。同社では汎用プラスチック、エンジニアプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックを扱い、半導体メーカー向けの部品や、プラント機器、工作機械、包装機などに使用される多彩な樹脂部品を製造しています。
「設備、人員が限られている中で、いかに早く高品質な製品を提供できるか」を常に考えているという東社長。とくに加工方法や加工工具の選定にはこだわりを持ち、それが結果的に低コスト・短納期での部品提供につながっていると自社の強みを分析します。
また、「会社としての歴史が浅い分、製造方法や働き方を含めてあらゆる面をこれから作り上げていく段階。過去のやり方にとらわれず、日々挑戦できていると感じています」とも語ります。
これまで順調に業績を伸ばしているトンボプラスチック様。こうした柔軟性が「顧客視点」のサービスにつながり、お客様との信頼関係を着実に築いています。
スピーディーな導入が決め手に
同社では現在、SPEEDIO S700X2、S700Xd1、W1000Xd2、S500Xd1の計4台を導入し、樹脂加工を行なっています。
「じつを言えば、独立前はSPEEDIOのことを知りませんでした」と、東社長は当時を振り返ります。その頃、部品不足の影響で業界全体が工作機械の供給に時間を要しており、使い慣れた他社製品では半年以上の納期がかかることが予想されていました。そんな中、代理店から提案された機械がコンパクトで高速加工が可能なマシニングセンタ「SPEEDIO」でした。
SPEEDIOが並ぶ工場
「新しい機械に対する不安はもちろんありました。ただ、いち早く事業を立ち上げたいという思いが強かったですね」と東社長。そして、2022年3月に1台目のSPEEDIO S700X2が導入されました。
現場を担当する池下専務はSPEEDIOの使い勝手について「確かに少し不安はありましたが、触ってみればなんとかなるだろうと思っていました。実際、操作性は良く、スムーズに対応できたと思います」と語ります。中でも魅力に感じているのは、ツール交換の速さ。さらに「タッピング機能も非常に助かっています」とその性能を評価してくださいました。
SPEEDIO S500Xd1
内製化・省エネ化にSPEEDIO が貢献
S700X2での作業の様子
その後、2023年1月にS700Xd1、2024年3月にW1000Xd2、2024年11月にS500Xd1と、スピーディーに増設が進められました。
「お客様の支えがあって、当初の計画よりも早く増設を進めることができています」と東社長。生産力の向上はもちろん、ワイドストロークモデルW1000Xd2の導入により、これまで外注していた長尺部品の内製化も実現しました。
東社長は、SPEEDIOを活用するメリットについて次のように語ります。
「まずは初期コストの低さです。限られた資金で事業をスタートする際、SPEEDIOの1台あたりのコストの魅力は大きいですね。省スペースで機械を配置できる点も、弊社のような小規模な工場にとっては非常に助かります」
さらに、省エネへの貢献も大きいと言います。
「消費電力量の少なさには驚きました。電気料金が高騰する中で、これは本当にありがたいですね」。
また、パレットチェンジャー搭載モデル(Rシリーズ)などSPEEDIOの多彩なラインナップも魅力的で今後の導入を検討しやすいとの評価もいただきました。
S500Xd1での作業の様子
快適な作業環境と生産性向上を
目指して
樹脂加工ならではの課題についても伺いました。
「樹脂加工では金属加工と違い、クーラント液を使わないため、切粉が飛散しやすく機内の壁面に付着してしまうんですね。その点では少し不便さを感じることがあります」と池下専務。「ただし、大きな支障ではなく、十分に対応できる範囲です」と補足してくださいました。
インタビューの様子
今後の展望について、東社長は次のように語ります。
「ここまで目の前の仕事に全力で取り組みながら生産体制を強化し、進化を続けてきました。今後はさらに設備を充実させて少ない人数でより生産性を向上させられるようなシステムを構築していけたらと考えています」
次に増設する際には、外装カラーにもこだわってみたいと考えているお二人。
「仕事に携わる時間が長いからこそ、モチベーションを大切にしたい。機械を毎日使う立場からすると、“ザ・製造業”という雰囲気よりも、もう少し気楽に、快適に取り組める環境になればいいなと思います」と東社長は語ります。
インタビューの様子
創業から急成長を遂げているトンボプラスチック様。その歩みを支える一翼としてSPEEDIOが貢献できていることを嬉しく思います。これからもSPEEDIOは、挑戦を続けるものづくりの現場を支え、未来の製造業を共に創り上げていきます。
導入製品
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新28本マガジン搭載により大型ワークの工程集約を促進。
更にテーブル最大積載質量500kg、Z軸移動量拡大により多様な生産体制へワイドに対応。 -
「CNC-D00」制御搭載により、生産性、使いやすさが向上。
28本マガジン搭載により、対象ワークが拡大、工程集約を促進。 -
高い環境性能はそのままに生産性、信頼性をさらに上げ、自動車、二輪車、一般機械など幅広い量産部品加工で、生産効率の向上を実現。
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文:中村美智子
編集プロダクションでの仕事を経て、現在は静岡県にUターンしてデザイン事務所所属のライターとして活動中。企業プロモーションのライティングをはじめ、某プロリーグのホームゲーム演出台本や展示会のプレゼン台本なども手掛ける自称体育会系ライターです。
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編集:有限会社学遊社
静岡県浜松市を拠点に活動するデザイン事務所。グラフィック、ウェブ、映像制作、イベント会場演出など幅広いジャンルのデザインに携わっています。
https://www.gysdesign.jp/