導入事例

自転車部品加工の最先端を突っ走る

公開日:2023.03.24  

株式会社春近製作所 様

株式会社春近製作所 様(本社:岐阜市)https://www.haruchika.co.jp/[新しいウィンドウ]

インタビュー

20年程前のマウンテンバイクの流行や、健康志向、ダイエットブームから日本でもスポーツ自転車に乗る人が急増した。
加え、ここ数年はコロナ禍による「公共交通機関の非利用」や「ドア・ツウ・ドアの利便性」も追い風となり、エコロジカルを実現する最適モビリティーとしての認識から自転車の生産・輸入はさらに増加。ロードバイク・MTBなどハイエンドの自転車のニーズが高く、長期的なトレンドとなってきている。
そうした中、自転車部品の加工を中心に業績を伸ばしているのが株式会社春近製作所様 (岐阜市)。
「短納期できめ細かな対応」と評判の高い同社がどんな手法と機械設備で受注をこなしているのか、洞田信之社長に聞いた。

岐阜市の株式会社春近製作所様 2023年7月に完成した新工場

岐阜市の株式会社春近製作所様 2023年7月に完成した新工場

新工場のエントランス

新工場のエントランス

顧客からの製品図面をもとに、加工手順、価格、納期までを迅速提案

自転車の部品には軽量化や加工のしやすさからアルミダイカスト部品が多く使われているが、「曲線や異形、R面などを加工する部品が多く、機械へのセットも含め加工はかなり煩雑」と洞田社長は言う。
現在、同社では部品図面やモデルからの依頼に対し、加工手順、治具の設計、納期などの見積もりを短納期で提案。さらに工程分割か工程集約かなど最適加工方法による最適価格設定までを行っている。
こうした姿勢がユーザーの求めるニーズと合致し、現在、週6日24時間体制のフル稼働でないと間に合わないほどの受注をこなしている。

同社では今、約200種の自転車部品を製作。これらの加工時間は数十秒から数分程度、ロットは数千個から20数万個という。 それらをワークに応じ機械を振り分け、稼働していない機械がないよう工程を組み、加工を実施。

付加価値を生むブラザーの工作機械 その信頼は抜群

その加工の中心として活躍しているのがブラザー製マシニングセンタ。「自転車部品は小物部品が多く、加工には何よりもスピードと精度がもとめられる。また製品変化も早く、加工コスト、スピード、経験則がなければ置いて行かれる」と洞田社長。

導入当時、ダイカスト加工業界では広くブラザー製マシンを導入しているところが多くあったことも導入の一因というが「導入後はブラザーマシンの高速性、高精度性の魅力にひかれ、さらに当社は24時間連続の加工も多いことから、機械の耐久性、省電力性も抜群なことがブラザーマシン採用の決め手となった。1号機導入後はブラザー製マシンのみを導入してきている」。
ブラザーのマシニングセンタ SPEEDIOがズラリと並ぶ製造ラインは壮観。これまでは人によるワークのセットで対応してきたが、受注増加に合わせ、設備も増え、人手不足などを考慮した自動化、ロボット導入も順次進んでいる。最新システムとしてNC旋盤とSPEEDIOを2台のロボットで連結した無人加工システムも活躍中。 現在ではブラザー製タッピングセンタが30台、SPEEDIOが70台稼働中で「マシニングセンタはブラザー製だけ」とブラザーへの信頼度は抜群だ。

工場内にはSPEEDIOがずらりと並ぶ

工場内にはSPEEDIOがずらりと並ぶ

新工場に並べられたSPEEDIO

新工場に並べられたSPEEDIO

一方でインタビューの合間のブラザーへの要望も。
「簡単に、リアルタイムで機械の稼働率をチェック、確認できるスマート管理用システムを提供してもらいたいと社内からシステムアップ要求が上がっている」と一層のメーカーの協力で更なる効率生産を目指す。

今後の自転車業界、および株式会社春近製作所様の展開

今、自転車業界は電動化と部品共通化の流れの中にあるという。
「電動化はアシスト自転車だけでなく、変速機やブレーキ関係も電動化が進んでおり、電動化することで操作がしやすくメンテナンスも簡単になる。当初、電動化は競技用自転車部品に採用されてきたが、最近はミドルクラスまで採用が広がり、現在加工している自転車部品の30~40%は電動化部品となるなど、電動化は大きなキーワード」とのこと。
電動化部品の加工で求められていることは、「切り屑や小さなゴミを始め、後処理から加工精度まで従来以上のハイクオリティーが求められ、洗浄工程も欠かせない。より滑らかな作動のためバリ取り加工も欠かせない」という。
さらなる先を見据えたチャレンジとして「将来は自転車部品だけでなく自動車や産業用ロボットの構成部品など、次世代のコア部品へのアプローチも始めている。常に前を見た経営で前進を図りたい」と、社是の『邁進』そのままを実践中だ。

高効率な24時間体制で顧客からの受注に応えている同社だが、生産は手一杯状態とのことで、今、隣接地に第4工場の建設を進めており、2023年7月には稼働予定。生産性のアップで生じたゆとりで次なる新機軸の手が打たれるのだろう。
太陽光パネルの屋根全体への設置などカーボンニュートラル(CN)にも取り組んでおり、エコロジカルな乗り物の部品を作る企業の矜持も感じる株式会社春近製作所様である。

導入製品

  • S300Xd1 / S500Xd1 / S700Xd1

    S300Xd1 / S500Xd1 / S700Xd1

    新「CNC-D00」制御搭載により、生産性、使いやすさが向上。 新28本マガジン搭載により、対象ワークが拡大、工程集約を促進

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