解説文
それではまず、製品コンセプトのご紹介を致します。
現在、市場環境は大きく変化をしております。
世界的な潮流として、カーボンニュートラルへの取り組みが進んでおります。
日本においては、2030年目標として13年度比46%のCo2排出量の低減、そして2050年にカーボンニュートラルの達成を目標としており、そして世界各国でも同様に目標が掲げられております。
この取り組みは国レベルだけでなく、企業レベルにおいても進んでおり、自動車メーカを始めとしたモノづくり企業が、サプライヤーに対して、CO2排出量の削減を要望しており、今後益々の対応が求められます。
さらに目の前の環境といたしまして、電気料金の上昇が挙げられます。
地政学的リスクに端を発した燃料価格の変動により、ある製造業では電気代が2倍以上となったという話もございます。
製造業において、もっとも電気を使用している項目は生産設備となり、電気代を押さえるためにも,そしてCO2排出量削減のためにも、省エネルギーな生産設備への置換が益々求められています。
それではマシニングセンタの現状の選択肢、という観点を見てみます。
一般的に、鋼を削る、ステンレスを削る、といった際にはBT40番主軸を選択することが多いのではないでしょうか。
主軸が大きいから安心感がある、従来からBT40番を使っている、等様々な理由があるかと思います。
もちろん、サイズの大きなフライス工具などでバリバリ削る、といった際にはBT40番が有効であります。
しかし、お客様の中では、例えば100mm角サイズの様な小さいワークを削るのにも、鋼加工であるという理由から大きなBT40番の機械を使われているケースが見られます。
鋼加工=BT40番という考え方をシフトし、高剛性コンパクトマシニングセンタF600X1でその仕事を置き換えれば、加工時間の短縮、消費電力・消費エアを削減、更に工場のスペースを有効活用することができます。
今後、新たに設備を購入する際、今までの選択肢においてムダがなかったか、改めてご検討いただく機会になれば、と考えております。
F600X1はBT30番史上最高クラスの切削能力と環境性能をもった機械です。
まずSPEEDIOシリーズは、生産性に特化をしており、業界トップクラスの高い生産性を有しております。
そしてそれにプラスして、F600X1は、剛性に特化した、難削材加工も加工できる独自の機械構造設計をしています。
また、環境性能においても高効率な主軸モータや電源回生システム、そしてNCソフトまでブラザーにて設計をしておりますので、徹底的にムダを排除し、高い省エネ性能を発揮致します。
こちらがF600X1のスペックです。
X軸ストローク600mm、Y軸400mm、Z軸350mmです。
テーブル作業面の大きさは幅800mm、奥行400mmでテーブル最大積載質量は500kgとなります。
主軸は高トルクモータ仕様で、BT/BBTからご選択いただきます。
マガジン本数は14/22本からお選びいただきます。
F600X1のターゲットワークは各種業界に広がります。
自動車、建設機械、金型など、ワーク材質も鋼、鋳鉄だけでなく、高合金鋼やステンレスなど様々なワークに対応し、多くのお客様に貢献ができる機械です。