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【物流向け】棚卸差異はなぜ起こる?対策して仕入れを適正化!

更新日:2021.12.17 公開日:2021.02.09

ネットショッピングの活発化に伴って物流の重要性が高まる一方で、現場の人手不足が深刻な課題となっています。こうした課題への対策を行いながら物量の増加に対応していくためには、エラーが起きやすく無駄の多い業務フローを改善し、効率化を図っていくことが欠かせません。しかし、改善を行うにもどこから手を付けるべきか迷う現場マネージャーも多いでしょう。
そこでこの記事では、正確な在庫管理やキャッシュフローの把握を妨げてしまう「棚卸差異」の発生原因と対策について紹介します。改善の切り口に悩む担当者はぜひチェックしてみてください。
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1.棚卸しの目的をおさらい

物流倉庫において「現場にある商品・製品の数が帳簿の数字と一致しているか」「不動在庫や不良品となっている商品がないか」といったことを確認する棚卸し業務。
棚卸しの結果を基に仕入れや経営方針について検討することになるため、正確性が求められる業務だと言えます。

【棚卸しの目的】

・商品や製品の在庫状況を正確に把握し、仕入れの計画に役立てる
・正確な利益を割り出し、資金繰りや経営戦略の検討に役立てる

2.棚卸しを行う際に注意すべき「棚卸差異」とは?

棚卸差異とは、棚卸しを行った結果として現場の在庫数と帳簿上の在庫数が一致していない状況のことを言います。帳簿の数よりも現場の在庫数が多い場合、またその反対の場合の両方があり、「在庫差異」や「棚卸誤差」などと呼ばれることもあります。

3.棚卸差異の発生によって起こる主な弊害

現場で棚卸差異が発生すると、仕入れの計画を立てるための正確な情報が得られなくなるため、以下のような弊害が起こってしまいます。

Case①発送遅れ

棚卸しの結果、帳簿上は在庫があるのに実在庫が足りないといった事態が発覚すると、帳簿の数字を信用できなくなってしまいます。顧客から注文を受けた際に、帳簿の数字を参考にして納期を設定することにリスクを伴うため、結局現場に問い合わせて実在庫数を確認するといった運用に。その結果、在庫の確認に必要以上に時間がかかってしまい、発送遅れ、さらには納期に影響が出てしまいます。
また在庫確認の回数も増えるため、業務量が増えることにもなるでしょう。

Case②資金の無駄遣い

帳簿と現場で在庫数が合わない場合は、「予備」として在庫を多めに抱えておくケースが多いものです。そのため必要以上の在庫を抱える分の費用が発生してしまいます。
さらに在庫を抱えたまま注文されず「過剰在庫」になると、将来的に破棄対象となる恐れもあります。

Case③キャッシュフローの悪化

粗利(売上-売上原価)は棚卸ししたデータを基に算出されるため、棚卸差異が生じると利益の計算が狂ってしまいます。
また売れる見込みが立たなくなった場合に過剰在庫を抱えるコスト、廃棄する場合のコストがかかり、損失の肥大化を招くことにもなりかねません。

4.棚卸差異の主な発生原因と対策

現場の業務を圧迫し、経営にも弊害をもたらす棚卸差異。日常業務のあらゆるミスが原因となって棚卸差異を招いてしまうのです。

棚卸差異の主な発生原因

・伝票の入力ミス(例:入力漏れ、誤入力)
・在庫管理・棚卸しの不徹底(例:保管場所ルールの未整備、棚卸し回数の不足、伝票入力情報と入出荷情報の不一致を招くオペレーション)
・仕入れ不備(例:現物在庫または伝票の遅延によるタイムラグの発生)
・誤出荷

棚卸差異を発生させないためには、業務の各所でミスを防止する「点」の対策よりも、ミスをしないための「仕組み」を取り入れてワークフロー全体を管理する方法が有効です。対策として取り組みやすいものから順番にご紹介しましょう。

棚卸差異の発生を防ぐための対策

1.棚卸しルールの整備

まず取り組むと良いのは、棚卸しに関連する業務のルールを整備することです。「入荷」「保管」「出荷」「棚卸し」「品質管理」といった工程ごとに作業手順を定めましょう。そして全てのスタッフに同じ手順で作業してもらい、属人化させないことがポイントです。
ルールを定める際には、ミスを引き起こさないための仕組みを取り入れることが大切です。決められた場所以外に商品を保管しない、2名以上のスタッフによる作業のチェックを行う、定期的な棚卸しを行うといったオペレーションを定めることが重要です。保管棚にラベルを貼ったり、保管期限を掲示したりするなどして視覚的に分かりやすくすることも、ヒューマンエラーを防止する上で役立ちます。

2.バーコード・RFIDによる在庫管理

扱う商品の数が多い場合は目視での在庫確認、手入力での在庫数の記録には限界があり、現場の対応可能量を超えてしまうとヒューマンエラーを引き起こす恐れもあります。これを防ぐには専用ツールを活用してカウントミスを防ぐ方法が有効です。
バーコードやRFIDを活用して在庫情報の読み取りを行い、目視によるカウントミスを防止するのが良いでしょう。

3.在庫管理・倉庫管理システムの導入

物量が多く、バーコード・RFIDを活用した人の手による在庫管理では賄えない場合や、在庫数の算出に複雑な計算が必要になるケースでは、専用システムの活用が有効です。在庫管理システムや倉庫管理システム(WMS)といった、棚卸しに活用できるシステムを導入する方法を検討してみましょう。

★WMSについて詳しく知りたい方は、ブラザー製品と連携したシステムを掲載している「『物流』の現場で役立つ!パートナー企業と連携したソリューションをご紹介」をご覧ください。

5.在庫管理におすすめのラベルプリンター

バーコードラベルやRFIDを印刷する際におすすめのラベルプリンターをご紹介します。

RJ-2150

RJ-2150

持ち運びに便利なコンパクト設計で、ベルトやショルダーストラップに着けて携帯できるラベルプリンターです。対落下衝撃性能は業界最強クラスの2.5mなので、脚立に登っての作業もしっかり支えます。

摩擦や水はね、汚れなどの可能性がある現場でもはがれにくい、ラミネートラベルの印刷が可能なプリンター。高耐久なラベルでハードな現場をサポートします。

ラベルへの印字と同時にRFIDへの書き込みが可能なモデル。最高152mm/秒の高速印刷で作業のスピードアップに貢献します。

6.まとめ

棚卸差異を発生させないように対策するには、業務の各所でのミスを防止するための「仕組み」が大切です。ここでご紹介した仕組みによる対策を参考にしてみてください。

   

ブラザー販売 ビジネスNAVI 編集部

ブラザー販売、ビジネスNAVI担当者です。ビジネスNAVI編集者として、トレンドコラムやお客様の導入事例、パートナー企業、製品のソリューション情報などを発信していきます。

   

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