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ブラザーが聴く

製造・物流業で“失敗しないITシステム導入”を実現させるシステム構築メソッドとは?

株式会社スノーピークビジネスソリューションズ
GIS事業部ディレクションチーム責任者
シニアコンサルタント 榊原佑介 様

時代が変化し、技術が進歩するなかで、ITシステムが果たす役割やデータ管理の重要性はますます高まっています。しかし、様々な個別事情を抱えた製造業・物流業の“現場”では、解決すべき課題や運用方法もおのずと異なっており、上からの強制的なシステム導入が失敗するケースも目立ちます。日々変化し成長する“現場”で本当に使えるシステムを導入するためには何が必要なのか。株式会社スノーピークビジネスソリューションズの榊原さんに詳しく聞きました。

GIS事業部 責任者 榊原佑介様

現場へのシステム導入を成功させる鍵は、
実は「組織風土」と「導入プロセス」にある。

Q.

製造業や物流業におけるITシステム導入の現状を、どのように見ていますか。

A.

当社は2019年3月に、750社2,000案件のシステム導入を行ってきた株式会社ハーティスシステムアンドコンサルティングの事業を引き継ぎ、現場の情報化をご支援している企業です。

私自身、12年間にわたって現場改善コンサルティングをさせて頂いておりますが、その経験から見ると、「現場の気持ちがわかるシステム」が、まだまだ少ないように感じています。

その典型的な例は、経営者や工場長等から例えば「在庫管理システムを導入する」という意思決定が降りてくるパターンです。生産性向上や業務効率化を目的とするシステム導入自体は間違っていません。しかし現場にはそれぞれの課題や事情があり、それを無視して硬直的に導入しようとしても、自分事にできずモチベーションが下がり、結果として使えないシステムに陥ってしまいます。

在庫管理と一口に言っても、現場には様々な課題があります。手書き管理によるミスや工数増に悩んでいる、過剰在庫や欠品・棚卸し差異がなくならない、基幹システムでの在庫管理に限界を感じている、等々。解決方法と難易度が異なるいろんな課題で、現場は困っているのです。この「現場の気持ち」に寄り添わなければ、本当に使えるシステムは構築できないと考えています。

Q.

そのためには、何が必要なのでしょうか。

A.

これまでの経験から、現場へのシステム導入を成功させる鍵は、実は組織風土と導入プロセスにある、と考えています。先ほど、ドップダウン型のシステム導入の失敗例をお話ししましたが、その原因は、関係者がシステム導入に対して納得感と当事者意識を持てないという組織風土にあります。システムを開発し定着させるためには、関わる人の意識と人間関係を慎重に見極めて改善していくプロジェクト運営が必要なのです。

日々の業務課題に詳しいのは、当たり前ですが現場の実務担当者です。その現場のリアルな実感を丁寧にすくい上げ、当社のIT専門スタッフも心を一つにして初めて、本当に使えるシステムが生まれます。机上で考えたシステムや、任せきりのシステムは、決して定着することはありません。

こうした問題意識から、当社では「共創開発」というメソッドでプロジェクトを運営していきます。具体的には、当社の営業やSEに加えて開発エンジニアまでプロジェクトに参加し、お客様と直接やり取りをします。そのため、お客様の要望が瞬時に伝わり、高速レスポンスが可能になります。当社の全スタッフがお客様企業の社員になりきって考えることで、一丸となってプロジェクトを進めることができるのです。

GIS事業部 責任者 榊原佑介様

小さくスタートして、運用しながら改善する。
そのメソッドを体系化した「3 STEP方式」。

Q.

システムの導入に際して、何から手をつけてよいかわからない、という声もよく聞きます。導入プロセスについては、どうお考えでしょうか。

A.

課題は山積しているが、どこから始めてよいかわからない。逆に、アイデアをシステムに詰め込みすぎて誰も使ってくれない。確かにそんな声を聞きます。これについては、「できる限りシンプルに始める」ことを提案しています。今できることは何か、それで何が変わり何か起きるのか。それを関係者が考える契機になれば、初回のシステム完成度は10%でも構わないと思います。

この考え方から、当社では「iSTARTERシリーズ」というベースアプリケーション群を用意しています。これはパッケージでもスクラッチ開発でもありません。様々なデータ管理パターンを、用途と目的の基本機能に絞ったモジュールで、本当に必要な機能だけを合理的に組み上げてスモールスタートすることができます。その上で、運用上の課題を洗い出し、運用改善を行い、システムを成長させていくことが重要だ、という発想に立っています。

Q.

まずできることからスタートし、改善点を見つけながら個別仕様を加えて、現場にフィットさせる、ということですね。

A.

はい。その一連のメソッドを、当社では「3 STEP方式」として体系化しています。①目的別データ管理を行なうためのシステムベース「iSTARTERシリーズ」、②用途や条件別の付加機能を分類して組み立てる「ERECTOR」、③導入後に発見された問題点を区分けして運用にフィッティングさせる「CRAWL技術」の3 STEPです。

新しいシステムは、導入してみなければわからないし、運用できるかどうかも不安です。しかしそれを確認する時間や要件定義の時間は、実は無駄ではないでしょうか。まずはやってみる。やってから考える。考えながら拡張させる。予測できないことは後で考える。そう発想を切り替えることでプロジェクトは進み、結果的にコスト削減にもつながるのです。今でこそアジャイル開発などと言われていますが、当社では創業当時からこの手法を採用してきました。

工程管理・在庫管理の問い合わせが増加、
“現場最適”なシステムで驚くべき成果も。

Q.

現在の「3 STEP方式」を生み出す契機になったエピソードがあればご紹介ください。

A.

当社の一番初めの案件は、ある大手メーカーの製造ラインで予備品を管理する在庫管理システムでした。お客様から「ハンディターミナルを活用して在庫管理を簡単にできないか」という相談をいただきました。すぐに簡単なシステムを作って即座に提案したところ、高く評価していただきました。それ以降、提案とフィードバックを迅速に行い、運用に合わせて順次改修しながらお客様にフィットしたシステムを構築するという手法が定着し、多くのお客様に喜んでいただくことができました。

この経験がベースになり、「システムは成長し続けるものである」という考え方に至りました。ですから「開発完了」という言葉は、あまり使いたくないのです(笑)。

Q.

最近は、製造業・物流業からどのようなテーマの相談が多いのでしょうか。

A.

最近は、工程管理や在庫管理というテーマに関わるお問い合わせを数多くいただきます。製造・物流のトレーサビリティ確保や、在庫の正確・迅速な把握などが喫緊の経営課題になっているからだと思います。

もちろん、ベテラン社員の属人的な業務を標準化したい、アナログな管理から脱却したい、という昔ながらの相談も増えています。システム導入のプロジェクト管理に関わる悩みも多いですね。

Q.

システムを導入する場合、やはり費用対効果についてお客様から質問されるケースも多いと思います。コストや工数削減の具体的な例があれば教えていただけますか。

A.

それについては、非常に多くのお声をいただいております。その一部を当社のホームページに掲載していますので、ご覧いただきたいと思います。システム導入により在庫金額差異がわずか0.03%になり、優良倉庫として認定された事例や、1日で4時間分の作業短縮が実現し、在庫数差異も激減した事例、また誰でも検品ができ、誤出荷がゼロになった事例などが紹介されています。特に顕著な例としては、2日間かかっていた棚卸し作業が2時間に短縮されたケースもあります。

■お客様の声
https://www.snowpeak-bs.jp/voice/

Q.

在庫管理や工程管理では、各種帳票やカンバン等の印刷が必要になります。ブラザー製品でご採用いただいているケースはありますか。

A.

実は「iSTARTERシリーズ」は、ブラザーのラベルプリンターと標準連携できるようになっています。ブラザー製品は、安価でPCとの接続性も良く、消耗品のサプライヤーも豊富で購入しやすいという点が非常にありがたいと感じています。

特に、水や油等の汚れが多い工場や物流現場を持つお客様には、耐久性が高いラミネートラベルを印刷できる「P-touchシリーズ」をご提案するケースが多く、とても助かっています。また最近では、ハンディターミナルとの連携がしやすいモバイルラベルプリンター「RJシリーズ」で、4/3/2インチとラインナップが増えましたので、期待しているところです。

製品写真
図1

耐性を極める、製造・物流業界モデルの高性能ラベルプリンター「PT-P950NW」。ラミネートラベルは、耐久性が求められる用途に幅広くお使いいただけます。

写真

ブラザーのポータブル感熱ラベルプリンタRJシリーズ(写真はRJ-4030)と、ハンディターミナル・PCとの組合せ。

Q.

ブラザー製品をご採用いただくその他のメリットは、どんなところでしょうか。

A.

標準で無償提供されているラベル編集ソフト「P-touch Editor」は、非常に優れていると思います。当社はお客様に運用していただきながら成長させるシステム構築をモットーにしていますので、一度作成したラベルでも作り変える編集作業が発生することがあります。その点「P-touch Editor」は、誰でも使いやすく、お客様の要望に合ったラベルがすぐに作ることができ、とても便利です。

キャプチャー

ラベル作成ソフト「P-touch Editor」とプリンタードライバーをパソコンにインストールすることで、バーコードラベルの作成など、より高度な編集機能が利用できます。

また、Microsoft Visual Basic、Microsoft Excel、VB Script等で作成されたお客様のシステムから、専用エディターを使用することなく、ラベル印刷が可能になる出力コンポーネント「b-PAC」も、開発サイドにとっては非常にありがたい存在です。

今後も、ブラザー製品のサポートも得ながら、現場で成長し続けるシステム作りに取り組んでいきます。

■株式会社スノーピークビジネスソリューションズの概要

会社名株式会社スノーピークビジネスソリューションズ
Snow Peak Business Solutions, Inc.
代表者代表取締役 村瀬 亮
設立2016年7月1日
資本金6,000万円(資本準備金含む)
事業内容1:組織及び地域活性化のための各種研修事業
2:組織及び地域活性化のための各種ツール、アプリ、システムの販売および導入支援
3:組織及び地域活性化のためのコンサルティング事業
本社〒444-0073 愛知県岡崎市能見通1-61 ウメムラビル
Tel. 0564-73-6657 
Fax. 0564-73-6658
名古屋支社〒461-0003 愛知県名古屋市東区筒井3-26-25 第29オーシャンビル5F
Tel. 052-508-5985 
Fax. 052-508-5921
東京オフィス〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-5-8 神宮タワービルディング23F
グループ会社株式会社スノーピーク

※この記事の内容は、2019年4月現在のものです。
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