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銘板の置き換えでコスト削減!
製造装置メーカーに聞くラベル活用術

取材協力:株式会社アクセス

更新日:2022.01.05 公開日:2017.04.03

品質の良い製品を、低コストで製造し、適正な価格で販売して、いち早くお客様にお届けする。いわゆるQCD(Quality=品質、Cost=費用、Delivery=納期)は、製造業における商売の基本です。IoTやスマートファクトリーなど新しい技術や概念が話題を集めていますが、本質であるこの原理原則は変わりません。 製品や備品、製造装置など、現場内のあらゆる場所にペタペタと貼り付けてある”ラベル”。品番や注意喚起、作業指示など、そこに記されている内容はさまざまですが、実は現場におけるQCDの改善に大きく役立っています。そこで今回は、茨城県の製造装置メーカーの株式会社アクセスの門敬太社長に、現場のQCDの改善に向けたラベル活用について話を聞きました。
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活用 篇

現場におけるラベル活用法。
顧客向けの情報提供と、自社向けの備品や部品管理で利用

御社について教えてください。

当社は、工場における自動化装置の設計製造、エンジニアリングを行っている製造装置メーカーです。従業員は10人で、茨城県内の自動車や自動車部品メーカーなどを中心に活動しています。最近は協働ロボットを導入したいという相談も多く、今の工程に協働ロボットを組み込んだり、新たに協働ロボット導入を前提とした工程設計をしたりという仕事も増えてきています。
製造装置は、お客様の要望や現場の状況に合わせて一品一様のカスタマイズが多く、部品点数も多いので、その管理をきちんとしておかないと納期やコストに跳ね返ってくるので、そこは注意しています。

業務管理にラベルをうまく活用していると聞いています。どのように使っているのですか?

大きく2つの用途に分けられます。ひとつはお客様に納める装置に貼り付けるもの、もうひとつは自社の備品や部品の管理に使うものです。
お客様に納品する装置向けについては、装置の各部位にその部位を解説するための「内容表示ラベル」、部品の名前を示す「部品表示ラベル」、巻き込みなどの危険性やメンテナンスの注意点を表した「注意喚起ラベル」などをペタペタと貼り付けて納品をしています。お客様と何度も打ち合わせを重ねて要望通りに設計製造したとしても、完成品はお客様にとっては初めて見るものであり、分からない部分もあります。納品前に当社がラベルを使って情報を補っておくことで、お客様がスムーズに使い始めることができると思っています。
ラベルに書く内容はお客様によって異なりますが、ラベルを貼らずに納品するという装置はないと思います。お客様にわかりやすい状態で装置を納品することは、品質管理の一貫と考えています。

自社の備品や部品の管理へのラベル活用はどのように行っているのですか?

月並みですが、ドライバー、工作機械、パソコンなどの備品には「資産管理ラベル」を、装置の製作に必要な電子部品・機械部品などを管理するために棚や部品箱に「部品管理用ラベル」を貼って管理しています。 現場はどうしてもモノが溢れてしまいがちです。5S(整理・整頓・清潔・掃除・しつけ)は現場管理の基本であり、きちんと備品や部品管理を行っておかないと、あの道具どこに行った?部品が足りないなど、ムダな作業や手間が発生し、品質や納期に悪い影響を及ぼします、管理を徹底することは非常に重要なことだと考えています。

要件 篇

ラベルに求められる要件とは?一番は耐環境性

製造現場は、オフィスとはまったく異なる環境です。ラベルに水や油、薬液が付着したり、擦れたりして印字が見えにくくなるとも聞いています。

そうですね。製造装置が使われる環境はお客様によって様々です。食品工場であれば装置の洗浄が必須条件なので、水や洗浄液にさらされます。機械加工の現場であれば切削油や洗浄液が飛び散るなんてことも当たり前のようにあります。だからラベルに関しても、そうした環境下でも使われることを前提として、工夫して使っています。
例えば、以前、あるお客様から「油に強い印字にして欲しい」と言われ、ラベルでは心配だったので、代わりにアルミ銘板を使ったことがありました。アルミ銘板は油や水などにも強く、刻印なので耐久性は十分でしたが、一方で1枚1,000円強かかってコストが非常に高くなってしまいました。今はその反省をもとに、ラベルと銘板を使い分け、うまくコストを抑えるようにやりくりしています。

ブラザーのラベルはラミネート構造になっていて、油、水などの溶液に強いことが特徴です。油が飛び散るような場面でも使うことができます。

詳しくは「ラミネートラベルの耐久性&活用事例」をご覧ください
それはいいですね。水や油、特殊な溶液に強いラミネートラベルでアルミ銘板を代替できるとありがたいですね。アルミ銘板は、多い時は数十枚も必要になるケースがあります。その一部をラミネートラベルで置き換えることでコストダウンできるのであればとても嬉しいです。また、アクリル銘板を作るケースもあり、こちらもラミネートラベルを使えると、作成に時間も掛からないので納期も短くでき、コストダウンもできていいですね。

使い方

現場におけるラベルプリンター活用法。使うたびに作る

ラベルの作成はどうしていますか?その都度、現場で印字しているのですか?

現場でキーボード入力するケースが多いです。事前に事務所でまとめて印字してから貼り付けできると、キーボードを手打ちするよりも時間が短縮できて、効率的ですよね。ただ、現場でも急対応が必要な場合もあるので、その場ですぐに作れることも重要です。
また、PC接続でラベルを出力できると、何枚も出力するときに早く作業ができるので便利ですね。ラベルのデータを保存しておいて、後で使いまわすことができて便利です。パソコンで注意喚起ラベルやアイコンラベルなども作れると印字内容の幅も増えますし、わざわざ制作を外注しなくていいのでコストダウンにもなりそうです。

門さん、ありがとうございました!

ブラザー販売では、製造業におけるラベルプリンター活用の実態調査を行い、レポート化して提供しています。実際にどのような用途で使われているのか、どのような性能が求められているのか、という内容の結果レポートならびに印字サンプルを合わせてご提供しております。
ぜひダウンロードいただき、現場での活用とラベルプリンター選定にお役立てください。

※この記事の内容は、2017年4月現在のものです。
※この記事でご提供する情報は、その正確性と最新性の確保に努めておりますが、完全さを保証するものではありません。当社は、当サイトの内容に関するいかなる誤り・不掲載について、一切の責任を負うものではありません。

   

ブラザー販売 ビジネスNAVI 編集部

ブラザー販売、ビジネスNAVI担当者です。ビジネスNAVI編集者として、トレンドコラムやお客様の導入事例、パートナー企業、製品のソリューション情報などを発信していきます。

   

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