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【読書をもっと楽しむために】読書ノートのすすめ
寒さが本格化する季節は、必然的に暖かいおうちで過ごす時間も多くなるもの。そんなときだからこそ、買ったままなかなか読めていなかった本を読むのはいかがでしょうか。
せっかく読んだ本であっても、気になったフレーズや気づきを忘れてしまうのをもったいなく感じる方もいるかもしれません。そこでおすすめなのが、読書について記録を残す「読書ノート」です。
今回は、そんな読書ノートをつけている方3名に、書く際のポイントや続けるコツをお聞きしました。
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「人におすすめすること」を大切にした読書ノート / 雫さん
コラージュされた表紙が印象的な読書ノートを見せてくれたのは、読書ノート歴11年の雫さん。
人にオススメすることを重要視した、ポジティブな感想を心がけているという読書ノートは作品の魅力が生き生きと伝わってきます。
お名前:雫さん (Twitter )
読書ノート歴:11年目
好きな本:『横道世之介』(吉田修一著)
─ 読書ノートを書くようになったきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
雫さん:
中学生の頃、友達からおすすめの本を聞かれる機会が多かったのですが、なかなかうまくその作品の魅力を伝えることができず、悔しい思いをしたのがきっかけです。
ノート構成は、高校生の頃の先生の読書通信からだいぶ影響を受け、今の形に落ち着きました。
─ 読書ノートを記録する際に気を付けていることについて、くわしくお聞かせください。
雫さん:
あまりマイナスなことは書かないようにしています。思ったことはそのまま書きますが、人にオススメするということを自分なりに大切にしているので「読みたい」と思ってもらえるようなポジティブな感想になるように意識しています。
また、読書ノートを記入する際には特に変わったものは使っていないのですが、ノートの表紙は自分のテンションを上げるため、いろいろとコラージュしています。
コラージュするために雑誌を切り抜いたりかわいい素材を集めたり……コラージュを作るのも、ノートを作る過程で好きな作業のひとつです。
─ 読書ノートを続けるためのコツはどこにあると思いますか。また、ご自身で続けるために意識しているポイントがあればお聞かせください。
雫さん:
私は最初、読書ノートに日付、タイトル、作者名だけを記録していました。それが一言メモになり、表紙の絵を書き出し、そして今は1ページ丸々……そう考えると、成長を実感します(笑)
最初から「1ページ書くぞ!」と決めて始めていたら、ここまで続かなかったと思います。
自分が面倒くさいと思わない程度、少し物足りないくらいのレベルから始めれば続けやすいのではないでしょうか。
どんな形であっても続ければ自信になり、そして生活の一部になっていくのだと思います。
お気に入りの言葉をキャッチコピー風に。ノートを定期的に読み返す仕組みづくりも。 / 桜樹秋野さん
続いて読書ノートを見せていただいたのは、桜樹秋野さん。
ふせんを活用しながら、印象的なフレーズをもとにキャッチコピー風に書くという楽しみ方は、これから読書ノートを始めたい方にも参考になるはずです。
お名前:桜樹秋野さん (Twitter )
読書ノート歴:1年
好きな本:恋する寄生虫』(三秋縋著)
─ 読書ノートを書くようになったきっかけをお聞かせください。
桜樹さん:
始めたきっかけは、「この日にこの本を読んだ」、「この本を読んでこんな感情を持った」ということを何か形に残したかったからです。
以前読んだ本の内容もその時得た感動も案外すぐに忘れてしまうし、忘れる度読み返すのも面倒だな、と思っていた時にSNSで読書ノートを書いている方がいて、自分も始めてみようと思いました。
─ 読書ノートを記録する際に気を付けていることや「ここに注目して欲しい!」といったポイントについてくわしくお聞かせください。
桜樹さん:
気を付けているのは、書く時に〈あらすじ〉→〈感想〉→〈作者詳細〉という順番を崩さないことです。見やすさ重視で書いています。
また注目して欲しいポイントは、ページの1番最後に、自分が編集者だったら帯にどんな言葉を入れるだろう、と想像して、作中にあるお気に入りの言葉をキャッチコピー風に書くことです。実はこの作業が1番楽しいんです(笑)
─ 帯も本の魅力を伝える大事な要素ですよね。読書ノートを記入する際に便利なアイテム、愛用しているアイテムがあればご紹介ください。
桜樹さん:
愛用しているアイテムは「ココフセンカード」です。
印象に残った文章にふせんを付けています。ふせんを付けた文章の中から特に好きな文章を探し、読書ノートの最後にキャッチコピー風に書く際に役立っています。
また、読み返す際に、以前の私と現在の私では感動する場面、印象に残った文章には必ず違いが出てくるので、その差を楽しむのにもとっておきのアイテムです。
─ 読書ノートを続けるためのコツはどこにあると思いますか。また、ご自身で続けるために意識しているポイントがあればお聞かせください。
桜樹さん:
続けるためのコツは、ノートの1ページ目に読み終わった日付とその本のタイトルを書く表を作り、同時に定期的に読書ノートを読み返すことです。
読書は読んだ冊数が全てではないと思いますが、自分がどれだけ読んだのか、またいつ読んだのかを書くことによって、ノートを見返すきっかけにもなりますし、読み返すうちに「もっと本が読みたい!ページを埋めたい!」と意欲が増してきますよ。
読書メモを併用。ルーズリーフを活用した読書ノート / かなめさん
最近読書ノートを始められたかなめさんは、作品の気になるポイントや印象的だった言葉を書き留める「読書メモ」を併用されているとのこと。
読書ノートを続けられる秘訣もお尋ねしました。
お名前:かなめ さん (Twitter )
読書ノート歴:1か月未満
好きな本:『あの日、君は何をした』(まさきとしか)
─ 読書ノートを書くようになったきっかけをお聞かせください。
かなめ さん: 「読んだ冊数だけは増えていくのに、増えれば増えるほどどんな作品だったのか思い出せない」ということが多くなり、「これではせっかく読んだのにもったいない……!」と思ったのがきっかけです。
─ 読書ノートを記録する際に気を付けているポイントはありますか。
かなめ さん:
あとから見返しやすいよう、1ページにあらすじ、心に残った言葉、感想を書き切るようにしてます。
また、読書ノートのほかにもメモしておきたいことや気になる一文、好きな一文、知らない単語をあとから調べるためにその単語をメモしておくための読書メモノートも作りました。
メモは、読書ノートを書く際に凄く役立ちます。
─ たしかに、細かい気づきなどをメモしていれば、ノートを書くのに便利ですね!読書ノートを記入する際に愛用しているアイテムがあればご紹介ください。
かなめ さん:
ぺんてるの「エナージェルエス」という、ゲルインクポールペン(0.3mm)は、私の好きな書き心地なので愛用してます。
ちなみに私は限定版のスコティッシュフォールドをイメージしたシリーズを使ってます。
─ 「私も読書ノートをやってみたい!」という方に伝えたい、読書ノートを続けるためのコツを教えてください。
かなめ さん:
ルーズリーフに書くことです!ノート1冊だと「ここまでは絶対に書かなきゃいけない」というプレッシャーを感じてしまいそうなので、私自身も楽しく緩く続けるためにもそうしてます。
あとは色ペンを使い過ぎないこと。好きな3色を決めて、それ以外の色は使わないようにしてます。
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取材を終えて
読書はその後の生き方や考え方が変わるきっかけでもあるからこそ、ただ読んで終わりにしてはもったいないともいえます。
気になるフレーズや素直な感想をノートに残し、ときに見返して「素敵な本だった」と思い返せば、さらにより良い読書生活を送れるでしょう。
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