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ビジネストレンド

組立加工型製造業の段取り替えで発生する煩雑な部材管理を
戻し用QRラベルで簡単・安価に解決する方法とは?

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公開日:2026.05.29

 
  
  
 
 

日本の製造業、特に多品種少量生産を行う組立加工型製造業の現場で、多くの管理者が頭を悩ませている共通の課題があります。それが「段取り替え時の部品・部材在庫のズレ」と、その背景に潜むヒューマンエラー。近年の顧客ニーズの多様化に伴い、この問題は避けて通れない重大テーマとなっています。特に組立加工現場では、前ロットの残材を撤去し、次ロットの部材をキッティング・配置する「段取り替え」の効率化と正確性が強く求められています。 この在庫ズレを解決するためには、一般的には倉庫管理システム(WMS)の大がかりな改修やハンディターミナルの新規導入など、高額なシステム開発費用が必要だと諦めてしまいがちです。そこで今回は、ブラザーのラベルプリンター「TD-2350DSA」と市販のバーコードリーダーを組み合わせるだけで、この共通課題を「今日から、安価に、確実に」解決する現実的なアプローチをご紹介します。

  
  

なぜ日本の製造業で「段取り替えの在庫管理」が共通課題になるのか?

製造業の現場において「段取り替え」という言葉を耳にしない日はありません。そもそも段取り替えとは、前の製品の製造が終わってから、次の製品の「最初の良品」が安定して流れるまでの一連の切り替え作業のことを指します。金型の交換や設備の調整なども含まれますが、特に組立加工型製造業で頻繁に発生するのが「部材の段取り替え」です。これは、組み立てラインから前ロットの残材(余った部材)を一時的に撤去し、次のロットで必要となる部材をキッティング・再配置する作業であり、まさに今回の在庫管理課題の主戦場と言えます。

では、なぜこの段取り替えに伴う部材の在庫管理が、多くの製造業で共通の深刻な課題となってしまうのでしょうか。その理由は、日本のものづくりを取り巻く構造的な背景にあります。主な要因として、以下の3点が挙げられます 。

1.マクロ環境の変化:「多品種少量生産」へのシフト

かつての日本の製造業は、同じ製品を効率よく安く大量に作る「少品種大量生産」が主流でした。しかし現代では、顧客ニーズの多様化や製品ライフサイクルの短縮化に伴い、現場は「多品種少量生産」や「変種変量生産」へと大きくシフトしています。作るものが頻繁に変わるということは、それだけ段取り替えの回数が爆発的に増加することを意味します。

2.中小企業のリアル:厳しい発注元への対応

日本の製造業の99%以上は中小企業であり、その多くがサプライチェーンを支える部品加工や組立を担っています。これらの企業は、大手発注元からの細かなオーダーや短納期要請に柔軟に応えるため、1日に何度も生産ラインを切り替えなければなりません。

3.部材段取りの増加:生産性・在庫精度へ大きなインパクト

ラインの切り替え頻度が増えるほど、機械の調整だけでなく「投入する部材の切り替え・入れ替え」の回数も比例して増えていきます。この頻繁な部材のバケツリレーで発生するわずかな処理ロスや記録漏れが「塵も積もれば山」となって、工場の生産性や在庫精度を根底から揺るがす大きなロスへと発展しているのです。

   

多くの製造現場は、具体的に「段取り替え」の何に困っているのか?

在庫精度が落ちるメカニズムを理解するために、多くの組立加工型製造の現場で毎日繰り返されている、ある日常風景(=あるある課題)を具体的に追ってみましょう。

多現場で繰り返される「手書き&アナログ・バケツリレー」の実態

1.通常、倉庫から製造ラインへ部材を供給する際、部品箱に貼付された現品票のバーコードをハンディターミナルで読み込みます。
例えば、その部品箱が「500個入り」のマスター情報を持っていたとします。
製造ラインに投入した結果、今回のロットでは400個を使用し、100個が余りました。
このときに発生する「端数(残材)100個」が、在庫管理を狂わせる原因となります。

2.ラインから引き揚げた部品箱を倉庫へ戻す際、作業者はハンディターミナルを操作し、
頭の中で「500個-400個=残り100個」と計算した上で、残数「100」をテンキーで手打ち処理します。
さらに、次にこの箱を使う人が一目でわかるよう、現品票の余白にボールペンで「残100」と手書きでメモをして倉庫の棚へと戻します。

3.数日後、再びその製品を生産するタイミングが訪れます。
作業者は倉庫から「残100」と手書きされた箱を持ち出し、再びハンディターミナルで現品票のバーコードをスキャンします。

製造現場の段取り替え時に発生する課題

製造現場の段取り替え時に発生する課題

一見、何も問題がないように見えるこの一連の運用ですが、実はこの中に致命的な「3つのヒューマンエラーの罠」が潜んでいるのです。

現場を脅かす3つのヒューマンエラー

原因①:記入・入力ミス

忙しい現場の最中、頭の中で行う引き算をうっかり間違えてしまうことがあります。また、手袋をはめた手でハンディターミナルを操作する際、テンキーの押し間違い(「100」と打つつもりが「10」になってしまうなど)も頻発します。

原因②:アナログ記録の限界

現品票への手書きメモは、書く人によって字が汚くて読めなかったり、製造現場特有の油や泥で汚れて消えてしまったりすることがあります。最悪の場合、メモの書き込み自体を忘れてそのまま倉庫へ戻してしまうことも。

原因③:システムの盲点(最大の罠)

ここが最も深刻です。どれだけ注意深く手書きメモを残して倉庫に戻したとしても、部品箱に貼られている「元々の現品票のバーコード」自体は、今でも「500個入り」という初期のマスター情報のままです。そのため、次に使う作業者がバーコードを再スキャンした際、ハンディターミナルの画面には元の「500」という数値が表示されてしまいます。作業者が手書きの「残100」というメモを見落とさず、手動で「100」に上書き修正してくれればセーフですが、これを忘れたりしてしまいます。

こうしたアナログ運用を続けた結果、「棚卸しをしてみたら、帳簿と実在庫の数がまったく合わない」「システム上はあるはずの部品が現場に見当たらず、製造ラインがストップしてしまった」という大損害を引き起こしてしまうのです。どれだけ朝礼で「注意徹底」を叫んだとしても、人間の認知の限界がある以上、精神論だけでこのミスを防ぐことは不可能です。

ラベルプリンターによる「戻し用QRラベル」で課題を一挙に解決!

では、高額なシステム開発を行わずに、このアナログなバケツリレーを止めて「仕組み」でエラーを限りなくゼロに近づけるにはどうすればよいのでしょうか。

その答えが、手書き管理を廃止し、ラベルプリンターから出力した最新の残数が反映された「戻し用QRラベル」を現品票の上から貼り付けるという方法です。

ここで圧倒的な威力を発揮するのが、ブラザーの業務用ラベルプリンター「TD-2350DSA」です。本機はパソコンを一切介することなく、市販のバーコードリーダーを直接接続して運用できる「スタンドアロン型」のラベルプリンターです。元の現品票のQRコード情報をバーコードリーダーで複製し、数量の変更だけをプリンター本体のキーボードで行うことで、最新の正確な残数量が埋め込まれた新しいQRコードラベルをその場で発行できます。

この仕組みを導入することで、先ほどのエラーだらけだったワークフローは、以下のように劇的かつスマートに改善されます。

ブラザー製品導入後の劇的改善ワークフロー

1.元の現品票をスキャン

製造ラインから引き揚げる部品箱(例:元は500個)のバーコード(またはQRコード)を、TD-2350DSAに直接繋いだバーコードリーダーでパッと読み取ります。これにより、品番などのマスター情報が瞬時にプリンターに複製されます。

2.戻し用QRラベルの作成(残数入力)

TD-2350DSAの本体に搭載されている液晶パネルとカラータッチパネルやハードキーボードを使い、残った数量(例:「100」)を入力して修正します。

3.上書き貼付と倉庫保管

入力が完了すると、その場で「品番+最新数量:100個」の情報が正しく書き込まれた、新しいQRコードラベルがピッと発行されます。この印刷されたQRラベルを、元の現品票の上からそのまま貼り付けて倉庫へ戻します。これにより、曖昧な手書きメモは完全に廃止されます。

4.次回使用時(在庫ズレの抜本的防止)

数日後、次の作業者がこの部品箱を再びラインに投入する際は、上から貼られた新しい「戻し用QRラベル」をスキャンするだけです。バーコード自体に最初から「100個」という正しい在庫データが保持されているため、システム側も自動的に100個として実績引落処理などを行います。前回のような「手動で500から100に直す」という余計なステップが一切発生しないため、ヒューマンエラーが起きる原因を大幅に削減できるのです 。

TD-2350DSAによる戻し用QRラベルの作成

TD-2350DSAによる戻し用QRラベルの作成

   

ラベルプリンターTD-2350DSAで課題解決のサポート!

様々な在庫管理の解決策がある中で、なぜ今、ブラザーの「TD-2350DSA」とバーコードリーダーの組み合わせが、組立加工型の中小製造業にベストコンポーネントとして選ばれているのでしょうか。最後にTD-2350DSAの卓越した特長を3つのポイントに整理してご紹介します。

ラベルプリンターTD-2350DSA

ラベルプリンターTD-2350DSA

特徴①ハードキーボード&カラー液晶搭載で、数量変更がカンタン

製造現場において、操作性は極めて重要です。TD-2350DSAは、視認性の高いカラー液晶タッチパネルと、手袋をしていても押しやすいハードキーボードを標準搭載しています。そのため、部材の数量変更など現場での数値入力操作が驚くほどスムーズに行えます。さらに、パソコンを介さずプリンター単体で動作するスタンドアロン型であるため、狭く油や埃が舞いやすい過酷な製造現場に、高価なパソコンを設置して管理する必要がありません。

特徴②高額なシステム開発不要!購入して即、課題を解決できる

一般的な在庫管理ソリューションの場合、高価なハンディターミナルを導入し、さらに数量入力画面などを追加するための専用アプリケーションの開発費用(数十万〜数百万円)が発生することが多々あります。しかしTD-2350DSAであれば、安価な市販のバーコードリーダーをUSB接続するだけで、購入したその日からすぐに「戻し用QRラベル運用」を開始できます。ハンディターミナルを増やすことに比べて、コストは数分の一から数十分の一で済み、大がかりな社内システムの改修も不要なため、投資回収(ROI)が圧倒的に速いのが特長です。

特徴③各製造ラインに設置しやすい、スマートなコンパクト設計

工場内のどこにでも置ける小型コンパクト設計も大きな魅力です。場所を取らないため、各製造ラインの脇に1台ずつ設置して「その場発行」を行うことができます。また、本体には頑丈なハンドルがついており簡単に持ち運びができるほか、オプションのLi-ion充電池(バッテリー)を装着すれば、電源のない倉庫の奥や棚の目の前でも、ワイヤレスで自由にラベルを発行できます。USB、有線/無線LAN、Bluetoothなど豊富なインターフェイスを備えているため、将来的な工場のネットワーク化にも柔軟に対応可能です。

   

いかがでしたか。今回ご紹介した、ブラザーの「TD-2350DSA」を活用した「戻し用QRコードラベル」の手法は、巨額なIT投資を行うことなく、現場の負担を劇的に減らすことができる最も身近な「簡易DX」の第一歩です。

「たかが現品票の在庫ズレ」と侮るなかれ。ここを仕組みで解決した製造現場こそが、棚卸しロスの削減、ラインストップの防止、そして何より作業者のストレス軽減という大きな果実を手にし、これからの厳しい変種変量生産の時代を勝ち抜く強い足腰を手に入れることができます。今日からできる小さなDXで、あなたの現場をよりスマートに進化させてみませんか。

QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

Bluetoothは、Bluetooth SIG, Inc.の登録商標です。

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ブラザー販売 ビジネスNAVI 編集部

ブラザー販売、ビジネスNAVI担当者です。ビジネスNAVI編集者として、ビジネストレンドや提案事例や導入事例、製品を活用したお役立ち情報などを発信していきます。

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