安価・簡単・システムレスで在庫管理を効率化！
バーコード活用による在庫管理業務の超効率化の方法とは？

ブラザーでは2023年、企業の倉庫管理/在庫管理の担当者の皆様にヒアリングアンケートを実施しました。その結果、倉庫管理/在庫管理の現場が抱える課題について、多くの切実な悩みの声が集まりました。

もっとも多かった回答は、バーコードを活用した倉庫・在庫・製品管理の運用方法に関わる課題です。「バーコードによる統一的な在庫管理の必要性は理解しているものの、ラベルの作成方法や具体的な運用方法がわからない」という声が多く寄せられました。

また、在庫管理システムの導入を検討している企業からは、「数多くの在庫管理システムから自社にマッチしたものを選定できない」「ちょっとした手間を削減したいだけなのに、本格的なシステム導入では多くの手間と費用がかかってしまう」という悩みやすでに在庫管理システムを導入している場合でも、「小ロット品は手書きで対応せざるを得なく、在庫管理業務の効率化が進んでいない」というケースもありました。

実は、倉庫・在庫・製品管理の効率化は、バーコードを使ったちょっとした工夫により、安価・簡単・システムレスで飛躍的な業務改善が実現します。
現場の切実な課題をすぐに解決するために、バーコードラベルのプロであるブラザーが、その秘策をご紹介します。

まずブラザーが実施したアンケート調査への回答から、倉庫・在庫・製品管理の担当者の典型的なお悩みをご紹介します。

仕入先メーカーから送られてくる製品には、ラベルが貼付されているものと貼付されていないものが混在している。
またラベルがある場合でも、バーコードの種類が2次元バーコードやQRコードなどバラバラで、管理ができていない。

統一的なバーコードによる在庫管理を実施したいが、ラベル作成の方法と運用方法がわからない。
現状ではA4のタックシール台紙にバーコードを印刷して裁断しているため、無駄な手間とコストがかかっている。

基幹システムと連携した在庫管理システムを導入しているが、システムに登録できない小ロット品については手書き対応になっており、業務効率化のKPI改善の妨げになっている。

在庫管理システムを導入したいが、そのためには膨大な費用と工数がかかることが想定され、二の足を踏んでいる。

多くの企業は、以上のようなお悩みを持っていることでしょう。企業が持続的に成長するためには、ある時点で倉庫管理システム（WMS）や在庫管理システムなどへの投資を行うことが必要です。しかしそのためには、膨大なコストと移行工数がかかるため、なかなか実現が難しいのも事実。その結果、非効率な手作業に日々追われている現場も多いのではないでしょうか。

こうした課題を解決するためには、まず一旦、本格的なシステム投資が不可欠という先入観を捨てることも必要です。大規模なシステム構築をしなくても、日々の非効率な倉庫・在庫・製品管理業務を簡単・安価・システムレスで改善する方法はあるのです。それがバーコードラベルによる管理。ラベルプリンターを提供するブラザーには、バーコードを活用した豊富な業務改善事例が蓄積されています。そのいくつかをご紹介していきましょう。

バーコードによる倉庫・在庫・製品管理には、数量のリアルタイムの正確な把握、入出庫時間の短縮、業務の正確さの向上など、多くのメリットがあります。ただ、その実現のためには様々な方法があるため、自社に適した施策を選択することが重要になります。

では実際に、ブラザーのラベルプリンターを導入したお客様の活用事例を紹介しましょう。
いずれも安価・簡単・システムレスで倉庫・在庫・製品管理の効率化を実現した事例です。

棚卸作業は、多くの企業の在庫管理業務にとって避けられない大切なルーティンワークです。この改善事例では毎月の一大行事を、ブラザーのモバイルラベルプリンター「RJシリーズ」とバーコードリーダーを活用するだけで効率化を実現しました。

○ブラザー機器による運用改善

・モバイルラベルプリンター「RJシリーズ」
・バーコードリーダー

○Before
・納品メーカーによって、バーコードの有無・種類がバラバラ。
・棚卸作業はExcelで作ったお手製の棚卸表を紙に印刷し、手書き記入して確認後に判子。
・二人体制で「下書き→清書」というダブルチェックが不可欠なため、極めて非効率。
・各フロアにある在庫を目視確認するため、人件費と作業時間が膨大に。

○After
・作成した在庫リストから該当バーコードを読み込み、簡単に管理用バーコードラベル発行が可能。
・あとは発行した管理用バーコードラベルを、在庫箱などへ貼付する作業だけ。
・棚卸時に、PCと接続したバーコードリーダーからバーコードを読み込めば在庫数が集計され、Excel上で棚卸票に自動転記で作業完了！

・作業人数：4名→2名（50％減！）
・棚卸作業時間：11時間→3時間（70％減！）

納品前の検査工程での記入ミス/モレは、トレーサビリティの悩みの種でした。この改善事例では、ブラザーの高速印刷ラベルプリンター「TDシリーズ」とバーコードリーダーを活用し、悩みを一挙解決しました。

○ブラザー機器による運用改善

・ラベルプリンター「TDシリーズ」
・バーコードリーダー

○Before
・生産管理システムが稼働する一方で、納品前検査のサンプル品管理は手書き＆手入力管理。
・納品前検査の際には、納品先の現品票からロットNo.を荷札(エフ)に書き写して、検査用サンプルにくくり付けている。
・検査室で、担当者は荷札(エフ)を目視確認し、生産管理システムへロットNo.を手入力している。
・手書きの記入ミスや、システム手入力間違いがどうしても発生してしまう。既存生産管理システムの追加開発/変更は、コストと工数を考えると踏み切れない。

○After
・バーコードリーダーで納品先の現品票からロット番号のバーコードを読み取り、ラベルプリンターからロット番号のバーコードラベルを複製。サンプルに貼付して検査室へ。
・検査担当者はバーコードを読み取るだけで、生産管理システムへ自動入力完了。
・システム不要で、オリジナルラベルを作成し、バーコードを簡単に複製！

・検査サンプルの記入ミスや、システム手入力ミスが多数発生→入力ミスゼロ件！

1.ブラザーラベルプリンターは費用を掛けず「バーコード複製」が可能。識別ラベルとして製品/在庫管理、小分けなどが簡単に実現。
2.必要なのは【PC】【ブラザーラベルプリンター】【バーコードリーダー】の3点のみ。
3.管理システムがなくても実現可能。既存システムがある場合もシステムと組み合わせることで業務効率化が安価・簡単に実現。

ブラザーのラベルプリンターやモバイルプリンターを活用することで、倉庫・在庫・製品管理の様々な作業の効率化が実現します。大規模なシステム開発に頼ることなく、現場のリアルなお悩みごとを安価かつ簡単に解決するソリューションを、ブラザーは多数蓄積しています。そのいくつかをご紹介しましょう。

※お客様の様々な課題に寄り添ったわかりやすい技術資料もご用意しています。ぜひご相談ください。

・一番オーソドックスな方法として、システムベンダーが提供する各種システムや、自社開発の各種システムから、プリンタードライバー経由で印刷するケースがあります。
・お客様が利用するシステムからラベルや帳票を印刷するために、ブラザーは無償のプリンタードライバーを提供しています。
※帳票作成が主な目的のシステムの場合は、A4/A6/A7など定型サイズを前提にした印刷画面が多いため、ラベル出力時に印字ズレや見切れなどが起きる可能性があります。その場合は、開発が必要になることがあります。

・ブラザーが無償提供する「P-touch Editor」は、初めてでも簡単に使えるラベル作成ソフトです。主に「レイアウト作成」「バーコード作成」「データベース連携」の３つの役割があり、直感的な操作でラベルのレイアウト作成が可能です。
・使用イメージは、「P-touch Editor」上で、プリンタードライバーを選択・設定して印刷するだけ。データベースリンク機能を使用する場合は、データベースファイルのPC 上の保存先・ファイル名を指定して紐づけ設定します。
・なおブラザーのラベルプリンターは「BarTender」（有償）にも対応しています。

・あらかじめP-touch Editorで作成したラベルテンプレートをプリンター本体に転送しておけば、バーコードリーダーなどの入力機器とプリンターを接続することで、パソコンを介さずに可変データー(テキスト、バーコード)を含むラベル発行が可能なブラザーの機能です。

〇定型テンプレート印刷
・使用頻度の高いラベルテンプレートを転送してキー番号を指定しておくと、キー番号のバーコードを読み取るだけで、指定のラベルが印刷されます。

○バーコード複製
・バーコードリーダーとラベル・モバイルプリンターを接続し、リーダーで読み取ったバーコードを複製することができます。物流現場での品名コードや製造ロット番号、伝票コード等のバーコード、2次元コードなどを複製する用途で、数多く活用されています。
・PCや専用のアプリケーションを介さず、バーコードリーダーとプリンターだけで実現できるため、低コストで導入できることが特長です。
・バーコード複製の詳細は、 こちらもご参照ください。

○バーコード置換
・バーコードリーダーとラベル・モバイルプリンターを接続し、リーダーで読み取ったバーコードを検索し、データベースに基づいて印刷することが可能です。
・バーコードリーダーのスキャンによるプリンターの制御は、操作の手間も入力ミスも少なく、スピーディーかつ正確に特定データの印刷を実現できます。

○ハンディターミナル連携
・ハンディターミナルからの印刷では、メーカーやシステムベンダーが販売するアプリケーションパッケージにバンドルされている印刷機能を使用するケースや、自社開発のアプリケーションに印刷機能を追加するケースがあります。どちらのケースもプリンターに対してプリンター制御コマンドと印刷データを送信することで印刷を実現しています。
・各プリンターの制御コマンドは、P-touchTemplateコマンド、ESC/P、SBPL、FBPLに対応しています。

・お客様開発のシステムに印刷機能を追加するには、開発が必要になります。ブラザーでは開発支援ツールとして、Windows用SDKを無償でご用意しています。（b-PAC／Brother Windows DLL）
・これらは、お客様ご使用のアプリケーションに少ない労力で印刷機能を組み込むために、プログラムやサンプルコードなどをパッケージ化したWindows用のSDKです。レイアウト調整や、バーコード作成の開発にかかる手間を削減することができます。

・ラベルプリンターやモバイルプリンターをスマホ/タブレット端末から印刷する際の、印刷用アプリケーション/ドライバーを用意しています。
・「スマートデバイス向けアプリ」の詳細は、 こちらもご参照ください。
・お客様ご使用のアプリケーションに少ない労力で印刷機能を組み込むために、スマートデバイス OS 向け（Androi/iOS）のプログラムやサンプルコードなどをパッケージ化しているため、開発工数を抑えることができ、手軽に印刷が可能です。

・Platioは、自社の現場業務に合ったモバイルアプリをノーコードで簡単に作成する、モバイルアプリ作成ツールです。
・ブラザーのモバイルプリンターと連携しているため、アプリ制作から印刷までが円滑に行えます。例えば次のような活用方法が生まれています。
1.配送完了情報をアプリに記録、配送伝票をモバイルプリンターから印刷。
2.入荷商品の情報をアプリで確認、出荷ラベルをモバイルプリンターから印刷。
・詳細は こちらをご参照ください。

・プリンターにあらかじめレイアウト設定をしたラベルテンプレートデータを登録しておき、 PLC にラベル印刷のタイミングでプリンターに対して「P-touch Templateコマンド」を正しく送信できるように設定をすることで印刷を実現します。

最後に、ブラザーが提供する代表的なラベルプリンターをご紹介します。お客様の向かい合う課題と用途に応じて、豊富なラインナップがそろっています。ぜひご活用ください。

▲PT-P950NW

・小型ラミネートラベル（熱転写）対応
・耐久性が高くパレットなど何度も使い回す用途向け

○オプション品「バーコードリーダー PA－BR-001」

・小型/軽量CCDタイプのロングレンジバーコードリーダー
・ラベルプリンターのUSBホスト端子に接続して、バーコードテンプレート印刷が可能
※対象製品：PT-P950NWB、TD-2135NWB、TD-2135N、TD-4550DNWBのみ対応

▲ PA－BR-001

▲TD-4550DNWB

・小型感熱方式
・単価が安いので、単発/大量発行向け

▲TD-4750TNWB

・小型熱転写方式
・屋外用途や擦れを気にする用途向け