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多品種大量な品物を抱えているアパレル卸
在庫管理の課題解決の糸口は?

公開日:2024.05.21

     

商品を販売する小売店と製造するメーカーの間に立つ卸業界の中でも、特に在庫管理が大変なのがアパレル卸業界です。アパレル系の商品はバリエーションが多く流行スピードも早いため、在庫管理が難しくなっています。

とはいえ在庫管理が不十分だと、機会損失や過剰在庫が発生するなど不利益を被るため、きちんと管理しなくてはなりません。

そこで在庫管理が難しく困っている方や、すぐには在庫管理システムを導入できない方に向けて、アパレル卸業界が抱える在庫管理の課題や効率化させる方法を解説します。

卸とは?

卸とは、生産者と小売をつなぐ業者のことです。生産者やメーカーから商品を仕入れて、小売業者に販売することで、両者をつなぐ役割を担っています。本来であれば多数の商品をそろえるには、小売店は何十社ものメーカーとやり取りする必要が生じますが、卸が間に入れば数社程度で済みます。

インターネットの普及により卸が不要になるのではという声もありましたが、以下のような情報を提供する役割から重宝されているのが現状です。
● メーカー:消費者の関心が高い商品の情報
● 小売:新製品の情報・店舗経営のアドバイス

扱う商品の種類は下記のように幅広く、いずれかのジャンルに特化している傾向にあります。
● 衣類
● 繊維品
● 鉄鋼製品
● 建築材料
● 食料・飲料
● 医薬品・化粧品 など

国内だけでも多くの卸売業社が存在し、総務省・経済産業省の資料によると、事業所数は約35万にも上ります。

※参考:総務省・経済産業省.「令和 3 年経済センサス‐活動調査産業別集計(卸売業,小売業に関する集計)」.令和 5 年 3 月 28 日.
https://www.stat.go.jp/data/e-census/2021/kekka/pdf/oroshikouri_outline.pdf[新しいウィンドウ],(参照2024-04-15)

卸と小売の違い

卸と小売の大きな違いは、商品の販売先である顧客です。コンビニやスーパーなどの小売業者が消費者をターゲットとしているのに対し、卸は小売業者へ商品を販売しています。どちらも商品を仕入れて販売するという工程は同じですが、ターゲットとしている顧客が異なるため、別の業種として呼び分けられています。

ただし、一般消費者に商品を販売する卸業者や、卸業者を兼ねる小売業者も存在するなど、完全に区別することが難しいのが現状です。

卸と商社の違い

卸と商社の違いは、主に業務内容や取引先などです。卸も商社も商品を仕入れて販売しますが、卸が小売店に販売するのに対して、商社はメーカーへ販売します。商社が扱う商品は原料が多く、メーカーに納品されるため、流通において商社はメーカー寄りの存在だといえます。

また卸は在庫管理も担いますが、商社は在庫管理を行わず原料の買い付けが主な業務です。

アパレル卸とは?

アパレル卸とは?

アパレル卸とは、メーカーが製造した衣服を小売業へ販売する業者のことです。かつては自社で企画・生産した商品を小売業へと販売する「製造卸」が一般的でしたが、最近では生産・卸・小売まで一貫して行うSPA企業(Speciality store retailer of Private label Apparel:製造小売業)が増加傾向にあります。

SPA方式が増加する理由として、移り変わりの激しい消費者ニーズに素早く対応できることで、無駄なく効率的に販売できることが挙げられます。中間コストを削減できるため、価格競争力を高められるスタイルです。

例えば、ユニクロやGU、ZARA、H&Mなど大手ファストファッションブランドは、いずれもSPA企業です。
また、アパレル商品の原材料となる生地やボタン、ファスナーなど副資材を扱う卸も存在します。いずれの場合も、在庫を抱えてしまうリスクをはらんでいます。

アパレル業界の在庫管理が抱えている課題

アパレル業界の在庫管理が抱えている課題

そもそも在庫管理の目的は適正在庫を保つことで、販売機会のロスや在庫過多といったリスクを避けることにあります。

過不足のない在庫を抱えるのが理想ですが、アパレル業界の在庫管理は多くの課題を抱えているのが現状です。どのような課題があるのか、順を追って解説します。

商品のバリエーションが多く管理が難しい

商品のバリエーションが多く管理が難しい点は、多くのアパレル卸が抱える課題です。アパレル業界で扱う商品は、メンズ・レディース・キッズと分かれており、同じ商品でも色違いやサイズ違いがあるなど、アイテム数は膨大な数になります。

加えて春夏物・秋冬物といったシーズンものや、タイアップ・コラボといった限定ものなどもあり、他の業界に比べて在庫管理が難しくなっています。

また、アパレル商品のサイズ・形の差異は分かりにくく、目視での検品作業では時間がかかったりミスが発生しやすくなったりするのも問題です。

トレンドによって商品がすぐに入れ替わる

商品がすぐに入れ替わってしまうのも、在庫管理を難しくしている要因の一つです。トレンドや季節の変化などに需要が大きく左右される他、気温変化や気候変動など予測困難な要素にも影響されるため、需要の予測は難しくなっています。

特にSPA企業以外は約1年前から商品を発注する必要があり、よりいっそう需要予測が困難です。

また、アパレル業界の商品は流行り廃りが激しいため、価値が下がる前に短期間で売り切る必要があります。シーズン中どころかシーズンの後半に差し掛かるだけで、割引・値下げしなければ売り切ることさえ難しくなります。

返品されることが多い

アパレル業界には返品制度があるため、返品を前提とした在庫管理を行わなければならないのも難しいポイントです。

百貨店をはじめ小売側が在庫リスクを負わないために、メーカーへ返品できる制度が取引慣行として残っており、出荷した商品が倉庫に戻ってくるケースが多くなっています。

商品の出荷・返品により在庫の移動が増えることで、必然的に再度入荷登録したり倉庫内の保管場所を登録したりと作業が増え、複雑な管理業務によりミスを誘発しやすくなります。

複数のECサイト・実店舗の在庫管理が必要になる

複数のECサイト・実店舗を、横断的に在庫管理する必要があるのも大変なポイントです。

近年のアパレル業界では、実店舗での販売プラス複数のECサイトを活用して、オムニチャネルで販売するのが主流です。各経路からの受注情報を在庫と紐づける必要があり、販売経路が増えれば増えるほど、在庫管理は複雑になっていきます。

複数経路の在庫を管理できなければ、欠品商品が購入可能状態でECサイトに掲載されてクレームにつながったり、在庫が残っている商品が欠品表示され機会損失したりするかもしれません。

在庫管理を効率化させる方法

在庫管理を効率化させる方法

複雑さが増していくアパレル卸の在庫管理を効率化させるには、意識すべき3つのポイントがあります。実践できるものから始め、在庫管理を効率化させていきましょう。

在庫管理業務を標準化する

在庫管理業務を標準化して、属人性を排除することも大切です。アパレル業の在庫管理はアナログな管理で行われていることが多く、特定のスタッフしか業務の詳細・進め方を把握していないケースが発生しやすくなっています。

属人化してしまうとスタッフの欠勤や退職などで業務が滞る可能性があり、現状の在庫を正しく把握できず在庫過多・在庫不足を引き起こしやすくなります。

そこでマニュアルを作成したり業務を簡略化したりして、誰でも在庫管理業務を行えるようにすることが大切です。全員が業務内容を把握していれば、在庫管理が徹底されることに加え、その他の倉庫内での業務もスムーズに進みやすくなります。

また、前述したような在庫管理を効率化させるシステムの導入も、在庫管理業務の標準化に効果的です。

倉庫内を整理整頓して在庫を見える化する

倉庫内を整理整頓して、誰が見ても何が・どこに・どのくらいあるのか把握できるよう「見える化」することも大切です。

例えば、以下のように棚を整頓すると、在庫量を把握しやすくなります。
● シーズン・性別ごとに棚を分ける
● 色・サイズごとに分類する
● 棚にラベルを貼って何が置かれているか分かりやすくする
● 固定の保管場所を定める
● 売れ筋商品を手前に置くなど状況に合わせてレイアウトする

乱雑になっていたり一貫性がなかったりするのであれば、整理整頓するだけでも効率的になります。

常に適正在庫を保つよう心掛ける

常に適正在庫を保つよう意識すると、無駄に保管する在庫を減らして、スペースの圧迫や保管コストの削減につながります。
適正な在庫を保てれば、欠品による機会損失や、過剰在庫による割引・値引きの発生も防げます。
とはいえ、どのくらいが適正在庫なのか分かりにくいでしょう。まずは下記の計算方法で、適正在庫を割り出すことが大切です。
● 適正在庫=安全在庫+サイクル在庫

安全在庫は、欠品防止のために必要な最低限の在庫数で、サイクル在庫は次回納品までの需要に対応する在庫数です。
なおサイクル在庫は、1日の平均出荷数×調達期間で計算できます。

ブラザーのラベルプリンターであれば製品管理・在庫管理も楽に

「在庫管理を簡単にしたい」「楽に現状を改善したい」といった場合におすすめなのが、ラベルプリンターの導入です。

ラベルプリンターは導入しやすく、在庫管理の効率化・標準化に効果的です。ここからは在庫管理に役立つブラザー・東計電算社のラベルプリンターの便利な機能や商品概要を紹介するので、自社にぴったりなものがないか確認してみましょう。

①ブラザープリンターの「バーコード複製機能」

在庫管理を従来の人力での作業から、バーコード管理に切り替えるのもおすすめです。今までの在庫管理は目視チェックや棚卸票への手書き、ダブルチェックなど、手間と時間がかかる上にミスが発生しやすい欠点を抱えていました。
そこで、ブラザーのラベルプリンターに搭載されている「バーコードコピー機能」を活用すれば、バーコードを複製できるようになります。

バーコード管理に切り替えれば、例えば外箱にバーコードがあっても、中の複数ある商品にはバーコードがない場合に、各商品にも外箱と同じバーコードを貼付できます。より正確な在庫量を把握しやすくなり、手書きでメモを残す必要もなくなります。商品が入った箱にバーコードを貼って管理すれば、バーコードリーダーで読み取るだけで、簡単かつ誰でも商品をカウントできて効率化できる上、より正確な在庫数を管理ができるようになります。
隠れた便利機能!?ブラザーの「バーコードコピー」機能とは?(バーコード複製機能紹介)
ブラザーバーコード複製機能についてはこちら[新しいウィンドウ]

②ファッション・アパレル特化型WMSソリューション「CLOWS」

アパレル業界の在庫管理に特化したシステムを導入して、効率的に業務を遂行できる環境を整える方法があります。例えばパートナー企業である株式会社東計電算の「CLOWS」であれば、以下のような機能で在庫管理の効率化の実現が可能です。
● 店舗向け大量出荷・ECへの多品種少量出荷など、出荷特性に合わせてオペレーションを選択可
● システム上で店舗・卸・ECの在庫を一元管理
● ウェアラブル端末の活用でペーパーレス&ハンズフリーを実現

独自端末ではなくスマートフォン上で入荷や在庫、出荷、返品、棚卸を行えるため、作業効率が大幅にアップするだけでなく、ハンディターミナルより安い初期投資額で済みます。
また「CLOWS」はブラザーラベルプリンター「TD-4550DNWB」「TJ-4520TN」と連携できるので入庫ラベル発行プリンターとして活用できます。
アパレル特化型WMS「CLOWS」についてはこちら[新しいウィンドウ]

アパレル特化型WMSCLOWS

③小型だからこそ便利なモバイルプリンター【RJ-4250WB】

コンパクトな「RJ-4250WB」は、頑丈かつ多彩な機能を搭載したモバイルプリンターです。省スペースなため据え置きでも使いやすく、ベルトクリップ・ショルダーストラップなどで身につけても作業の邪魔になりません。

小型でありながらも、長時間稼働に適した大容量バッテリーを搭載しており、約31時間使用し続けることができるので、充電切れにより作業が中断されることなく効率的です。

また、BluetoothやWi-Fi、NFC通信にも対応しており、スマートフォンやパソコン、ハンディターミナルなど、他の情報端末との連携も行えます。

④高耐久のラベル発行も可能な据え置き型の熱転写ラベルプリンター【TD-4650TNWB】

「TD-4650TNWB」は、耐久性の高いフィルム素材のラベルにも印字可能な、据え置き型の熱転写ラベルプリンターです。熱転写印刷や感熱印刷に対応しており、ユポ(合成)紙やPET素材など、紙素材以外にもさまざまなラベルを印刷できます。

熱転写で印刷できる耐久性・耐擦過性の高いラベルであれば、印刷面が薄まったり消えたりして、ラベルを読み取れなくなるリスクを解消できます。

また、カラー液晶で直感的に操作しやすくなっており、慣れていないスタッフでも扱いやすくなっているのもポイントです。エラー内容・インクリボン残量の把握や、ネットワーク設定・用紙設定なども簡単に行えます。
耐候性ラベルの無料サンプルをお渡ししています。興味がある方はぜひお問い合わせください。
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⑤インク不要でランコス重視の感熱ラベルプリンター【TD-4550DNWB】

「TD-4550DNWB」は、セルフメンテナンスが可能な、ランニングコストの低いラベルプリンターです。サーマルヘッド・プラテンローラーといった内部部品を工具なしで簡単に交換できるため、修理に出さずとも簡単にパーツを付け替えできます。

修理に出す時間や費用といったコストを軽減できる他、修理待ちによる作業の遅延や中断を回避できます。

サーマルヘッドの断線を自動で確認してくれるので、印字不良が発生する前にヘッドの故障に気付け、トラブルを未然に防ぐことも可能です。

⑥よく擦れる倉庫現場の棚ラベルにはラミネートラベルプリンター【PT-P950NW】

よく擦れる倉庫現場の棚ラベルには、独自構造で印刷面を保護するラミネートラベルプリンター「PT-P950NW」がおすすめです。

一般的なラベルは印刷面が剥き出しになっているため、擦れることで印字が消えやすくなっています。ラミネートラベルであれば印刷面がコーティングされているため、擦れても印字が消えません。

また、モバイル端末アプリ「Brother iPrint&Label」と無料の専用アプリケーション「Brother iPrint&Label」をダウンロードすることで、タブレット・スマートフォンとWi-Fiで接続して印刷することもできます。
`実際に触って貼れるラミネートラベルの無料サンプルをお渡ししています。
ご興味のある方はぜひお申込みください。
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まとめ

アパレル業界は商品の流行り廃りが激しい上にバリエーションが豊富で、多数の販売チャネルが存在するなど、在庫管理が複雑化する要因が多数あります。

在庫管理は欠品による販売機会の損失や過剰在庫などのリスクを防ぐ大切な業務なので、ミスなく完璧に在庫数を把握できるよう効率化することが重要です。

とはいえ大規模なシステム導入は難しい場合もあるでしょう。ブラザーのプリンターであれば導入しやすく、簡単に効率化が図れます。2週間の無料貸し出しを行っているので、まずはデモ機で使い心地を試してみてください。

   
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ブラザー販売 ビジネスNAVI 編集部

ブラザー販売、ビジネスNAVI担当者です。ビジネスNAVI編集者として、トレンドコラムやお客様の導入事例、パートナー企業、製品のソリューション情報などを発信していきます。

   

※この記事の内容は、2023年5月現在のものです。
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