Columnコラム
BROTHER JOYFACTORY TOKYOができるまで
~体験施設づくりの舞台裏~
みなさん、「BROTHER JOYFACTORY TOKYO(ブラザージョイファクトリートーキョー)」をご存じですか?「BROTHER JOYFACTORY TOKYO」は、ブラザー販売株式会社が東京ショールーム内で運営するインバウンド向けの体験型アミューズメント施設です。
東京・京橋にオープンしたこの施設では、侍体験や書道、オリジナルグッズ制作など、日本文化とブラザーの技術を組み合わせたさまざまなコンテンツを楽しむことができます。
今回は、施設内の体験コンテンツやグッズ制作に携わった総合デザイン部のグラフィックデザイナーの犬塚さんに話を聞きました。
気づけば仕事で袴を着ることになったり、海外のブラザーグループ会社の方々から思いがけない意見をもらったり…。
BROTHER JOYFACTORY TOKYOが形になるまでの舞台裏をご紹介します。
「面白そう。でも、何を作るんだろう?」
プロジェクトの話を聞いたときの第一印象は、「面白そう!」でした。
同時に、「体験施設って何を作るんだろう?」「自分はどんな仕事をするんだろう?」という気持ちもありました。普段は社内での業務が中心ですが、このプロジェクトでは東京へ何度も足を運び、グループ会社やパートナー企業の方々と一緒に進めていきました。
当初はまだ何も形になっておらず、完成形も見えていませんでした。だからこそ、「どんな施設になるんだろう?」と想像しながら進める毎週が新鮮だったのを覚えています。
気づけば自分も侍に!?
プロジェクトで特に印象に残っているのが、侍体験のコンテンツづくりです。
この体験では、侍の衣装に身を包み、モニターに表示される振付に合わせて刀を振りながら演舞を行います。体験後には、AIによって生成された自分の演舞動画を楽しめるほか、撮影タイムで撮った写真を使って、自分だけのオリジナルグッズを作ることもできます。
もちろん最初から完成形があったわけではありません。
社内に簡易的な環境を作り、自分たちで試しながら内容をブラッシュアップしていきました。袴を着て模造刀を持ち、グリーンバックの前でポーズを決める。文字にすると少し不思議ですが、本当に仕事です(笑)。
高校時代に弓道をしていたので、袴を着るのは久しぶりでした。当時覚えた着付けが、まさか社会人になって役立つとは思いませんでした。
コンテンツの検証と並行して、グッズの品質確認にも関わっていました。
体験した思い出を形として持ち帰ってもらうものだからこそ、「もらって嬉しい」と思える仕上がりを目指して、品質基準を整理していきました。
検証を重ねるたびに、音や映像が加わり、コンテンツの完成度も少しずつ上がっていきました。アイデアだったものが少しずつ形になっていく様子を目の前で見られたのは、とても面白い経験でした。
海外グループ会社の方々から見えた、新しい発見
施設では、侍体験や書道、カラオケで録音した歌声をレコードにできる体験など、さまざまなコンテンツが用意されています。
これらはオープン前に多くの方に実際に試していただきながら内容を磨き上げていきました。中でも印象に残っているのが、海外グループ会社の方々に参加していただいたときのことです。
普段であれば直接お話しする機会も少ない方々から、その場で感想や意見をいただけるのはとても貴重な経験でした。インバウンド向けの施設だからこそ、「海外の人から見るとどう感じるのか」を直接聞ける機会でもあります。自分たちでは当たり前だと思っていたことに意外な反応が返ってきたり、「なるほど、そう見えるのか!」と思わされたりすることもたくさんありました。
例えば書道では、どの漢字を書くかだけでなく、「この文字にはどんな意味があるんだろう?」と意味まで調べながら真剣に選んでいる姿が印象的でした。
侍コンテンツでも、袴を着て刀を持つだけで自然と笑顔になります。作っている側としては流れや仕組みに目が向きがちですが、楽しんでいる様子を見ると、「こういうところが魅力なんだな」と気づかされます。自分たちだけでは見えなかった視点に触れられたことも、このプロジェクトならではの面白さでした。
最後に
このプロジェクトでは、普段の業務では出会えないような方々とたくさん関わることができました。
名古屋を飛び出して東京へ通いながら、国内外のグループ会社や外部パートナーの方々と一緒に形にしていく。そんな日々の中で、自分だけでは思いつかない視点やアイデアに触れる機会が何度もありました。
グッズ制作に関わる仕事はこれまでも経験してきましたが、来場者自身がコンテンツの一部となり、その思い出がグッズとして形に残る。そんな施設づくりに関われたのは今回が初めてでした。
完成したグッズを見るだけでなく、実際に楽しんでいる様子や、手に取ったときの反応まで見ることができたのも、このプロジェクトならではでした。「楽しかった」で終わるのではなく、「持ち帰ったグッズも嬉しい」と感じてもらう。そのために多くの方の意見を取り入れながら形にしていったことは、今でも強く印象に残っています。
何もなかった状態から少しずつ形になり、たくさんの人と一緒につくり上げたBROTHER JOYFACTORY TOKYO。この記事を読んで少しでも気になった方は、ぜひ一度遊びに来てみてください。
BROTHER JOYFACTORY TOKYO
所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋三丁目3番8号
営業時間:13:30~21:00(最終入館は19:00)
休館日:水曜日