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趣味掲載日:2022-07-07

【大切な思い出を】写真整理アドバイザーに聞く、写真の整理

写真を整理する女性

カメラやパソコンに保存された写真や、昔のアルバムを見返すと、ついつい時間が経ってしまうもの。子どもの成長や、楽しかった旅行の思い出はいつまでも残したいですが、保存を考えると膨大な写真の量に困ってしまうこともあるでしょう。

今回は、写真を上手に整理する生活を提案している一般社団法人写真整理協会の代表理事・浅川純子さんにインタビュー。写真の具体的な整理術や、デジタル化した写真の素敵な使い方をお聞きしました。

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写真整理アドバイザーは“思い出深い写真を見返すお手伝い”をしている

写真を整理する女性2

─ 写真整理アドバイザーとは、どのような資格なのでしょうか。

浅川さん:多くの方は大切な思い出のつまった写真をたくさん持っている一方、「いつか整理しよう」と思いつつ先に延ばしていることが多いものです。また、後から見返そうとしているつもりでも、実際には撮影してそのまま……という状況にもなっているのではないでしょうか。

写真整理アドバイザーは、その方に寄り添ってその方の思いを十分理解し、その方に合った方法で整理した思い出深い写真を、デジタルやアナログを問わず、“見返す”ことができるようにお手伝いしています。

─ 写真整理アドバイザーの資格は、どんな方におすすめなのでしょうか。

浅川さん:写真整理アドバイザーの資格には初級と上級があります。初級では「自分や身内の写真整理」ができることを目的に、写真整理に関する全般の知識を学びます。また、上級は「写真整理の仕事」を目指す方を対象にしています。

家に大量の紙焼き写真や、スマホで撮った大量のデジタル写真を、そろそろ整理したいと思っている方におすすめします。

デジタル写真の保存箇所は複数がベスト

写真を整理するカップル

─ 写真整理の主なメリットとは、どんなところにあるのでしょうか。

浅川さん:紙焼き写真は、物理的に場所を取ることが問題です。そのため、デジタル化することでコンパクトになり、スッキリします。

一方で、デジタル写真は気軽に撮影できるためにいざ整理しようとすると大量過ぎること、いろいろな人の端末やメディアやクラウド・SNSなど多くの場所にデータが分散していること、ふとしたきっかけに消失の危険にさらされていることが問題です。

見やすくて、なくならない方法を知り、正しく対処することで、安心に楽しく写真と付き合うことができるようになります。

─ 大切な写真がなくなっていたらショックですね。

浅川さん:写真はその人の思い出や足跡の記録です。その人の心を支え、元気づけてくれる素晴らしい力を持っています。未来の自分のため、家族や大事な人のために、写真の力を活用することが、写真を整理する目的です。大笑いしたり懐かしさで涙したり、時間を忘れて思い出を語り合ったり……そんな大事な時間を得られることが、写真整理の最大のメリットです。

─ 写真整理の流れ(工程)をお聞かせください。

浅川さん:まずは、不要な写真を取り除きます。

そして、整理の基本は一元管理と言われますが、写真を一か所に集めます。紙焼き写真はデジタル化すれば、所有するデジタルデータと一緒に管理することができます。

デジタル写真の保存場所は1ヶ所では不十分です。必ず自分が管理しやすい端末やメディアを2か所以上選んで、複数個所に保存しておくようにします。また、クラウドを組み合せて、事故や災害にも耐えられるようにバックアップします。さらに、大切な写真を選んでフォトブックなどにしておくと、見やすく管理しやすく、データ以上に長期保存することができますよ。

─ 写真整理にあると便利なアイテムをお聞かせください。

浅川さん:紙焼き写真を整理するときは、年代や出来事を書いておく「付せん」を用意して、貼りながら整理します。バラ写真はまとめておけるように、写真用の透明の「袋」に分類します。

写真がたくさんあるときは、人別・カテゴリー別・年代別など、自分が整理したい分類の数分、「箱」を用意するとよいです。

写真をデジタル化したい場合は、「スキャナー」を使います。家庭用複合機でもスキャンできますが、時間と手間がかかるため、専用スキャナーを準備すると作業がはかどります。

フォトブックは、作ることで整理にもなり、見返しやすく便利な写真の楽しみ方と言えます。

─ 写真整理をするうえで、意識すると良いポイントはどんなところにあるのでしょうか。

浅川さん:写真の整理は時間と手間がかかるイメージがあって、おっくうに思うと手が付きません。なるべく自分にとって無理ない方法を見つけて、楽しみながら整理するのがポイントです。

・なるべく小さな単位で取り組んでみる

スマホの中の1週間分の写真から、要らないものを削除し、いいものが見つかったらお気に入りを付けておきます。

・ひとりでは進まない人は、家族や友達と一緒に整理する

写真はたくさんの出来事を記録しているので、家族と一緒に思い出を振り返りながら、楽しく整理できます。

・写真を撮ったら整理することを習慣にする

食事をしたら歯を磨くように、写真を撮ったら整理することを習慣にしてしまいましょう。まずは今からはじめれば、一年後も、十年後も、見やすく管理しやすい状態をキープできます。

デジタル写真のさまざまな楽しみ方

写真を壁にかける女性

─ 写真のデジタル化のメリットとデメリットをお聞かせください。

浅川さん:デジタル化の一番大きいメリットは、場所を取っていたアルバムやバラ写真をコンパクト化できることです。そして次に、写真の劣化を防げること。紙焼き写真は長時間経つと、色があせたり、シミが付いたり、破れてしまったりすることがあるため、それらを防止できます。また、元々のデジタル写真と一緒に保存できるため、管理が楽になります。

デメリットは、デジタル写真の性質上、一瞬で消える場合があることです。それを防ぐために、上述した保存方法を徹底する必要があります。

─ デジタル化した写真をまとめる(分類する)うえでのポイントをお聞かせください。

浅川さん:その写真を撮って、その光景を残した理由が何なのかを考え、目的が同じものをまとめます。同時に大切なのは、目的に合った保存場所かということ。例えば、家族みんなで楽しみたい思い出は、家族全員が見られ、共通で使っている場所がよいでしょう。

個人的な旅行や友人、趣味の写真は、自分だけが見られればよいなら自分のPCやスマホの中でもよいわけです。

PCならわかりやすいフォルダー名を、スマホやクラウド内はアルバム名を付けて写真をまとめ、必要な時やふと振り返りたくなった時にすぐに見つかる状態にしておきます。撮る写真の数が多い場合は、こだわりすぎず大事な写真だけを分類しておくと、負担が少なく続けられます。

─ デジタル化した写真の活用アイデアはありますか。

浅川さん:またいつか見たいと思って撮った写真は、いろいろなアイデアで何度も楽しめるとよいですね。壁に貼ったり棚に置いたりしておくと、見るたびに元気になり、忘れない記憶になります。写真をお子さんの目の高さに飾っておくと、「ほめ写」といって、自己肯定感を自然に高める効果が期待できます。

日本は記念日が多い国ですが、父の日、母の日、子どもの日、敬老の日、誕生日などに、写真を送るだけでプライスレスなプレゼントになります。かわいくコラージュしたりデコレーションして手をかけても、その手間の分も気持ちが伝わります。

好きな写真を小さくプリントして手帳に入れたり、古い写真をスキャンしてスマホに入れておいたりすると、ふとした瞬間目に入って幸せな気分になれます。古い写真はSNSで投稿しても目を引くことができ、当時の友人は懐かしがってくれるでしょう。

写真は後で楽しむために撮ったもの。さまざまなシーンで活用してみてください。

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取材を終えて

運動会で子供の写真を撮る親たち

思い出の瞬間を切り取った写真は、後から見返すことで当時を思い出すきっかけになります。なかでもデジタル写真は、色褪せずに保存できるという大きなメリットも。ぜひ、思い出の写真をスキャンしてデジタル保存し、日常的に飾ってみてはいかがでしょうか。

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