【おうち美術館を作ろう】額縁専門店が解説する、額縁の選び方

素材で考える額縁の選び方

─ 絵画や写真、ポスターなどを飾るのに額縁を使う大きなメリットをお聞かせください。

高橋さん：額に入れて飾ることで、日常生活の中で何度も目にできますし、中身の保護に繋がります。

─ たしかに、大事なものとはいえ目にすることで嬉しくなりますよね。いざお店で額縁を買おうとするとさまざまな種類があることに驚きますが、素材にはどんなものがあるのでしょうか。

　　　　　

高橋さん：額縁の主な素材には、「木製」「アルミ製」「樹脂製」といったものがあります。

　　　　　

その素材感を活かしたフレームもあれば、塗装やラッピングによって、その素材がなんであるか、一見して分からないものがあります。以下は、素材感が見えるフレームの特徴です。

　　　　　

─ 額縁で飾ったものが日焼けしないためには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

　　　　　

高橋さん：直射日光が当たるような場所に飾るのは避けてください。さらに室内の照明をLEDに変えるのもおすすめです。

　　　　　

なお、額縁の表面素材はアクリルにしましょう。ガラスと比較して大幅に紫外線をカットできます。さらにUVカット強化アクリルはより効果が期待できます。

　　　　　

また、アクリルはガラスと比較して軽量で割れにくい特徴があります。そのため、万一地震で額縁が落下したとしても、ガラスのように飛び散るリスクを大幅に軽減します。

額縁で飾ったものが日常生活で目に触れると前向きになれる

　　　　 　　

─ 額縁に入れた絵を壁に飾る際、あると便利なアイテムをお聞かせください。

高橋さん：壁の素材の多くは「石膏ボード」です。壁の強度がないため、壁の裏の桟に釘などを打ち付けなければならないと思われている方が多いですが、専用のフックがあります。それを使えば、比較的簡単に石膏ボードの壁に飾ることが出来ます。

　　

─ 「こんなものこそ額縁で飾って欲しい！」というものがあればお聞かせください。

高橋さん：絵にしても習字にしても、それらはその時にしか創れないものです。

またスナップ写真でも、その瞬間をいつも目の触れるように飾ることで、ほっこりしたり、前向きな気持ちになれたりしますよ。

─ なるほど。では、丸まっていたポスターをきれいに飾るコツはありますか。

高橋さん：すぐにまっすぐにしようとしてアイロンなどを使うと、変色やゆがみの原因になる恐れがあります。そっと額縁に入れて、自然に伸びるのを待ちながら飾るのが良いでしょう。

─ では、お子さまがクレヨンで描いてくれた絵をきれいに飾るコツがあればお聞かせください。

高橋さん：そのまま額に入れると、表面素材（アクリルやガラス）に作品が触れます。色が表面素材についてしまったり、またそれによって作品自体がこすれて汚れてしまう場合があるため、マット（中身の周りに入れる2ミリ厚のカラー厚紙）を入れて額装することをおすすめします。

取材を終えて

高橋さんのお話により、これまでただテープや画びょうなどで飾っていたものも、額縁に入れることでより魅力的に見せてくれるだけでなく、日焼けからも守ってくれることがわかりました。

　　　　　　

また、さらにきれいにお子さまの描いた絵をプリンターによってスキャンして飾るのもおすすめです。お子さまに好きな額縁を選んでもらうのも、親子間コミュニケーションのひとつの方法になるかもしれませんね。

　　　　　　

※この記事の内容は、記事掲載開始当初、もしくは更新時のものです。
※この記事でご提供する情報は、その正確性と最新性の確保に努めておりますが、完全さを保証するものではありません。当社は、当サイトの内容に関するいかなる誤り・不掲載について、一切の責任を負うものではありません。