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趣味 【完全密着!】メディア対抗ロードスター4時間耐久レース参戦チームに潜入取材

【完全密着!】メディア対抗ロードスター4時間耐久レース参戦チームに潜入取材

2018年9月1日に開催された第29回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース。 プリント日和編集部では、「PrintTerrace」で公開中のペーパークラフトなどで交流がある、 整備&メカニズム情報誌の「オートメカニック」と新車バイヤーズガイド誌の「月刊自家用車」がタッグを組み参戦したレースの舞台裏に潜入取材を実施した。

伝統レースの域に達した本格競技

「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」なんてお題が付くとお気楽なイベントレースと間違われそうだが、実態は“ガチレース”。 そもそも本レースは、ロードスターが発売された1989年から始まり2018年で29回目を迎え、一般社団法人日本自動車連盟(JAF)公認の本格競技となっている。

普段は雑誌や放送、インターネットなどで特集や記事作りに没頭している各媒体のメディア人が、自らドライバーとなってハンドルを握っているのが一般的なレースと異なる。 さらにもうひとつのポイントがレンタル車のワンメイクレースということ。 つまり主催者が同一仕様の競技車両を参加の全チームに貸し出し、その車両で闘うことになる。 車両はイコールコンディションで差がないため、ドライバーたちの腕とチーム戦略だけが試されるといわけだ。

ワンメイクレースは車両の外観がもちろん同一。 それゆえに自分たちの車両を見分けやすいようにチーム名のロゴを張り付けたりラッピングで車体色を変えたりして視認性を高めている。 今回取材した月刊自家用車・オートメカニックチームでは、ワンポイントのアクセントを追加するところでブラザーのカッティングマシン「スキャンカット」による切文字を張り付けた。

発売4年目を迎えた4代目のNDロードスター

発売4年目を迎えた4代目のNDロードスター(1496cc)をベースにロールバーや車高調整ダンパーを換装し、市販のスポーツタイヤ&ブレーキパッドを装備。 内装や助手席は取り外され、フルバケットシートに6点ハーネスを追加している。 つまりサーキット走行に必要な最低限の装備を市販車のロードスターに施しただけで、エンジンやミッション、排気系は純正品のままを使っている。 タイヤの空気圧調整だけは許されているが、そのほかの調整や改造は一切禁止されている。

予選17位、本選15位で無事完走を果たした

月刊自家用車・オートメカニック両誌の合同チームのドライバーは昨年と同様、 月刊自家用車の清水謙一統括編集長を筆頭に風戸正則氏(自営業)や鈴木ケンイチ氏(モータージャーナリスト)、山本シンヤ氏(自動車研究家)、高山則政氏(エディター&ライター)というメンバーで挑んだ。 月刊自家用車の田中哲也編集長はチーム監督と燃費管理の裏方を担当する。

結果だけを見ると27チーム中、予選17位、本選15位(121周)という平凡なポジションとなったものの、 大きなクラッシュやケガをせずに完走を成し遂げ、昨年よりも5つ上の順位を獲得したことは、上々の結果ともいえる。

過去を振り返ると初開催の1989年からオートメカニックが参戦し、月刊自家用車だけの年もあったが両誌で合計すると出場回数はなんと25回。 これまでの最高位は5位だが、ガス欠やトラブルで棄権という回も。 そろそろ来年あたりで1桁台の順位を目指したいところだ。

会場となった筑波サーキット

会場となった筑波サーキット2000のコース全長は2045mと比較的短いが、テクニカルなコーナーが続く。 トップグループの予選ベストタイムは1分10秒986(平均時速103.711km/h)。 対する月刊自家用車・オートメカニックチームの予選ベストタイムは1分12秒171(平均時速102.008km/h)。

スタートしてから十数分後、雨脚が強まりコースの路面はドライからウェットに変化。

スタートしてから十数分後、雨脚が強まりコースの路面はドライからウェットに変化。 最終コーナーで他チームが雨でスピンして、車両がコースアウトしてしまった。 すぐさま赤旗が振られ、競技は一時中断となり、ピットロードでの待機時間は約一時間にも及んだ。 その間、ドライバーは狭い運転席で暑苦しいレーシングスーツを着たまま。

ドライバーやスタッフが待機するピットでは、走行しているドライバーに向けて周回数や周回ラップなどの情報をサインボードで示す。

ドライバーやスタッフが待機するピットでは、走行しているドライバーに向けて周回数や周回ラップなどの情報をサインボードで示す。 このほかにピットからは携帯電話を通じて、トラブルやライバル車、天候などの各種情報も走行中のドライバーに伝えている。

ドライバーやスタッフが待機するピットでは、走行しているドライバーに向けて周回数や周回ラップなどの情報をサインボードで示す。

ドライバーは4~5名で4時間を戦う。 ひとりのドライバーに許されている連続運転時間は50分、合計運転時間は96分までに制限されている。 ドライバー交代時は1回に1分間以上の停止義務がある。 ちなみに過去10年以内に主要レースで入賞経験のある助っ人は1名まで許されており、強豪チームはレーシングドライバーを起用することもある。

ドライバーやスタッフが待機するピットでは、走行しているドライバーに向けて周回数や周回ラップなどの情報をサインボードで示す。

本選に使える燃料は車両の満タン40リットル分と給油用の20リットル分だけ。 競技中の給油は1度だけで、3分間の停止義務がある。 給油時は車両にアース線をつないで静電気による発火を防ぐ対策を施している。 また給油スタッフは必ず難燃素材のスーツとグローブ、マスクの着用が義務付けられている。 もちろんヘルメットも必要。 まさに本格競技そのものだ。

2017年からは総燃料が70リットルから60リットルに制限され、より燃費計算の精度や燃費走行の技術が求められる

2017年からは総燃料が70リットルから60リットルに制限され、より燃費計算の精度や燃費走行の技術が求められることになった。 にもかかわらず、今回は燃費計算のミスが発覚しピット内は大騒ぎ。 さらに、レース後半まで土砂降りの雨が降ったり止んだりを繰り返し、滑りやすい路面との闘いという厳しい場面が続いた。 チーム全員が祈るような気持ちで周回数を数え、最終ドライバーの走りを見守る。

日がとっぷり暮れた20時8分がゴール。

日がとっぷり暮れた20時8分がゴール。 序盤の赤旗中断により正味の走行時間は3時間ほどだったが、燃費計算ミス以外はドライバー交代や給油は滞りなく進み、スムーズなレース運びは称賛もの。 雨の中の激走でもスキャンカットで作った切文字は剥がれることなく無事役目を終えた。

リヤバンパー上の「月刊自家用車 創刊60周年記念」というオレンジ色の切り文字

リヤバンパー上の「月刊自家用車 創刊60周年記念」というオレンジ色の切り文字をスキャンカットで作成。 仕上がりはプロの仕事と遜色はない。

競技車両をドレスアップ

ロードスター4耐は参加する全チームが主催者の用意する同一仕様の車両で競技を行う。 そのため、車両の外観を飾るチーム名やスポンサーロゴの作成・施工は主催者にお任せで必要最低限。 「もうちょっと飾りたい」とか「アクセントを付け加えたい」ところがどうしても出てくる。 そんなときに役立ったのがスキャンカットCM650Wだ。

競技1か月前の8月に事前準備が行われ、使用車両を飾り付けた。

競技1か月前の8月に事前準備が行われ、使用車両を飾り付けた。 基本的なデザインや施工は主催者にお任せ。 ただ今回はスキャンカットCM650Wを使って月刊自家用車ロゴの上にあるオレンジ色の“創刊60周年記念”を編集部で自作して付け加えている。

作業会場にスキャンカットを持ち込んで現場で裁断。

作業会場にスキャンカットを持ち込んで現場で裁断。 月刊自家用車創刊60周年記念のカットデータはペーパークラフト作家の亘理知之氏が担当。 亘理さんはオートメカニックの付録「旧車ペーパークラフト」やブラザーの「PrintTerrace」で公開中のペーパークラフトを設計しており、自身でもスキャンカット使っていて造詣が深い。

 カッティングシートで作成した創刊60周年記念は絵柄が細かい。

カッティングシートで作成した創刊60周年記念は絵柄が細かい。 切文字の余分な部分はメガネ型や卓上型の拡大鏡を使いながら、デザインナイフやピンセットの先端を利用して剥がしていく。

 細かい絵柄を手作業だけで車両に張り付けるのは困難を極める。

細かい絵柄を手作業だけで車両に張り付けるのは困難を極める。 そこでカッティングシートの切文字上に転写シートという透明シールを張り付け、転写シートに切文字を移したのちに車両へ張り付けると、絵柄の配列が崩れず作業も手早くできる。

アピール度が足りない! レース当日に張り直し

8月の事前準備の際、事件が起こった。創刊60周年記念の切文字を無事に張り終えたときのことだ。 月刊自家用車の田中編集長がボソっと一言。 「ボンネット上の創刊60周年記念って小さくない? リヤビューもなんか寂しいし。せっかくなんだからもっとアピールしないと」確かにドドーンとある“月刊自家用車”の文字に対して、記念ロゴはこじんまりしている……。 「だったら記念ロゴをもっと大きく拡大して、後ろ側にも追加しよう!」となったのだが、折しも事前準備の日は台風が近づき、会場はお帰りムードのまっただなか。 ここで切文字を作り直している時間的な猶予はない。

そこで、とりあえず小さな記念ロゴはそのままにして、レース前日までに拡大した記念の切文字を作り直しておき、当日の朝に張り直すこととなった。

 チーム監督の月刊自家用車・田中哲也編集長が直々に創刊60周年記念ロゴをレース当日の早朝に張り直し。

【写真右】チーム監督の月刊自家用車・田中哲也編集長が直々に創刊60周年記念ロゴをレース当日の早朝に張り直し。 現場にスキャンカットがあれば、作り直しという不測の事態にも対応できるだろう。
【写真左】張り直しに併せて、リヤバンパー上にも月刊自家用車と記念ロゴを追加してさらにアピール度を高めた。 これでバッチリ!

 細かい絵柄を手作業だけで車両に張り付けるのは困難を極める。

ようやく切文字の張り付けが完成。 記念に5人のドライバーと4人のサポートスタッフが集まって、筑波サーキットのピット裏でパチリ♪

課題をクリアにして、もっと上へ

耐久レースは「準備の競技」と言われるほど、事前にどれだけ準備したかが大事になる。 ドライ/ウェット路面における燃費データやタイヤの空気圧の適正値、司令塔とドライバーのコミュニケーション、走行規則の徹底などが課題として浮かび上がった。 これらをクリアして次回はさらに上位を目指したい。

そしてスキャンカットによる切文字は、十分な実用性と仕上がりの良さを確認できた。 なにより便利だったのが、裁断の速さだ。 月刊自家用車の「創刊60周年記念」の複雑な絵柄でも5分程度で裁断してしまう。 つまり試作の工程が素早くなり、納得の出来上がりに持っていくのも用意だということになる。 今回は時間的にできなかったが文字の縁取りやイラストなどを用いれば、もっと立体的で高品質な自作切文字ができるだろう。

今回、チームが使用したカッティングマシン「スキャンカット」の詳細はこちら

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