最高の縫製品質で、実用ミシンの要となるミシンをつくる!
このプロジェクトをまかされたのが、30年前、現在のブラザーミシンのスタンダード品質となったコンパルLの開発にたずさわった現開発部長でした。当時、実用ぬいと数種の飾りぬいのみの機能でしたが、Easy to USEをコンセプトに、使いやすさを徹底して追求したコンパルは、多くのブラザーファンを生み出しました。この時すでに、布送りの理想形といわれる「スクエア送り」が導入されていました。
ブラザーは、様々なソーイングファンに受け入れられるために、こうしたEasy to Useを重視し、数々のミシンを開発し販売してきました。
しかし、開発部長は使いやすさに対する市場の評価に安堵する一方、ミシン本来の役割である縫製品質への反応に、ジレンマを感じていました。
これまで力を入れてきた「使いやすさ、安心」と比べた場合の、「実用縫製」の品質向上に対する注力度を今一度見直し、ソーイングファンから特に期待される縫製品質に着目することで、ブラザーミシンの改善ポイントを見出しました。
"よしそれなら、徹底的にこだわり、縫いに妥協のないミシンを開発しよう"
プロジェクトは、送り・縫い・針など、すべての品質に妥協を許さず、トライ&エラーを繰り返し、いままでの縫製品質を超えた、革新的ともいえるニューモデルが誕生しました。スクエア送りも、創意工夫によりコストを抑え、再現することができました。
製品名には、かつて1970年代に一世を風靡した"コンパル"を使用。実績と信頼のブランドの復活です。これで入門モデルから高機能モデルまでラインナップが揃い、広く・数多くのソーイングファンに、本物の縫製品質を味わっていただくことができます。
1975年から1985年にかけてコンパルシリーズとして数々のミシンが発売され、初心者にも扱いやすいミシンとして広く愛用されました。
わが国最初の電子ミシンを開発したのもブラザーでした。この電子ミシンの登場で、業界の電子化が一気に進みました。コントロールレバーと速度切替ボタンを押せば、あとは電子の働きで簡単ソーイング。コンパクトで斬新なデザインも人気を呼びました。
世界初の家庭用音声付ミシン。模様ぬい・メモリー機能・おしゃべりミシン・オリジナル模様・シフトボタン式模様選択・完全自動ボタン穴かがり・ワンタッチフリーアーム・手元スタートストップボタン・スライド式スピードコントロール・サイドカッターなどの機能を搭載。
世界初の家庭用音声付ミシンコンパルα850に模様ぬい着脱式外部カセットを搭載。当時のトップアイドルをプロモーションに登用し話題になりました。
高さ27cm幅39.6cm重さ9kgの小さなボディに現在のミシンのもととなる機能がぎっしり詰まったミシン。ブラザーで初の水平がまを採用。
面倒だった針穴への上糸通しが簡単・スピーディーになりました。レバー操作だけで上糸通しが完了します。
水平がまが一般的になり糸調子がとりやすくなりました。ボビンケースもなくなり、下糸を引き出す手間もなくなったので準備がとても簡単になりました。
ボタンを押すだけで上糸と下糸が同時にカットされます。ハサミを使う手間が省けてすばやく使えます。
スタート・ストップ、スピード調整を手元のボタン操作でもフットコントローラーでもおこなえます。好みにあわせて選べる2Way操作です。
生地、用途、デザインに合わせて選べる多彩なステッチ。作品を彩る飾りぬいや名入れもできる文字ぬいも搭載。(文字ぬいはコンパル1500Qのみ)*画像はコンパル1500Qの内蔵模様です。
直線ぬいやジグザグぬいなどのよく使う模様がダイレクトに選択できます。選んだ模様や使用する押え、ぬい目の長さなど必要な情報は液晶パネルで一目で確認できます。