造形クリエイター:
長岡友吾(YU-GO)
Yugo Nagaoka(VS)さん
立体製作をメインの生業としている長岡さんは人気怪獣や戦隊ヒーローなどの映像用特殊美術造形に携わり、原型師としてキャラクター商業原型を請け負い、またプロのモデラーとして『月刊モデルグラフィックス』『アキバ総研』などのホビー・サブカル系メディアで模型の作例記事連載も担当していたという多才なマルチクリエイターです。
スキャンカットは 様々なポテンシャルを秘めていると語る長岡さんに素材への適応力に注目した魅力を伺いました。
キャラクターの個性や
生命感、
世界観まで
作品に込める
普段はどのような作品を作っているのですか?
皆様も一度は聞いたことがある国民的人気怪獣の商業原型や、特撮ヒーローの本編ジオラマ展示用の竜の造形やデザイン、キャラクターの撮影用造形物、そして模型作例などです。可愛いものからカッコいいものまでなんでも作ります。
作品作りのこだわりを教えてください。
キャラクターを立体化する際は、対象の「形」を作ることが大切です。ですが、形作り以上に、キャラクターが持つ個性や物語性、生命感を作品に込めるようにしています。映像や作品世界を彷彿とさせるようなリアリティや説得力を大切にしていますね。
立体物自体は意外と簡単に作れます。だからこそ、ディテールまでこだわって魂を込めて作っているんです。作る対象のキャラクターが出ている映像作品や書籍資料は必ず全てを精査して目を通しますし、演じている方の細かな動きの特徴まで作品で再現するようにしています。
例えば以前、実際にその怪獣の役を長年演じられていた俳優さんに製作した原型を見てもらった時「おー!!俺のクセがちゃんと再現されてるね」と言って貰えたことがありました。何度も映像を見て中に入っている俳優さんの体型や感覚もイメージをして、自分でも同じ動きをやってみてから初めて造形に入るので、そう言っていただけたのは本当に嬉しかったですね。
いろいろな素材を扱えて、
細かな加工まで
出来るのが便利
作品作りにおいて、どのようなシーンでスキャンカットを活用していますか?
台座に付けるタイトルプレートのロゴカットや、メカのディテールなどに活用しています。スキャンカットは、手書きのイラストをカットできるので、思い通りのパーツが作れるのがありがたいですね。
スキャンカットでカットしている素材を具体的に教えてください。
プラバン(タミヤ製)やマスキングテープなどです。マスキングテープは、迷彩柄などの柄をカットして塗装に使っていますね。あとは、キャラクター造形に使うゴム等の特殊素材や文字用にカッティングシートをカットすることもあります。
特にロボットの模型を作る際には、同じ形のプラバンを複数枚カットして、積層(重ね合わせ)でパーツを作ることがよくあります。これまでは全てフリーハンドで1つずつデザインカッターでプラバンをカットしていましたが、とても集中力が必要で時間もかかります。本当に細かいパーツの時は気が遠くなることも…。その作業がスキャンカットだと効率的にカットができてサイズの誤差もほぼありません。しかも待っている間に自分は別の作業が並行してできるので、かなり作品作りに役立ちました。
製作工程において、スキャンカットの使いやすい点はどこですか?
カットスピードが速めなのが良いですね。あとは、細かい加工にも対応できるので使いやすいです。僕は感覚的に作品を作るタイプなので、綿密に設計図を作成するわけではありません。なので、製作工程でいろいろなパーツのサイズを微調整しながら作品を作っています。細かい加工にもすぐに対応できるスキャンカットは、自分の作品作りのスタイルに合っていると感じています。
スキャンカットの便利なポイントはどこですか?
パソコンがなくても使える点です。手書きで書いたデータをスキャンして、タッチパネルで細かな調整をすればすぐにカットできます。僕は普段パソコンをあまり使わないアナログ人間なので本当に有難いですね。スマートフォンアプリ「Artspira(アートスピラ)」でカットデータに変換して送ることもできるので、最初のインターネットへの接続とアプリとの連携だけ最初に頑張れば、その後はかなりスムーズです。
自由にカットできる
スキャンカットなら
作品作りの可能性は無限大
モデラー目線で、スキャンカットがどう活かせるか教えてください。
キャラクターモデリングで使用する、ディテールアップパーツをオリジナルで製作できます。パネル、ダクトの自作やタイトルプレートの製作など、リアリティやこだわりを 追究したパーツが作れるんです。スキャンカットは、使えば使うほどに可能性が広がるツールだと感じています。僕は作品作りにおいて「どうしたらより良いものが作れるか?」を常に意識しています。やはり「魂を込めた物」を作らないと、それはファンの方やユーザー様に伝わってしまうんですよね。だからこそ、自由にカットできるスキャンカットや様々なツール、マテリアルが役立っていますね。
今後、スキャンカットをどのように活用したいですか?
メカのフルスクラッチ(※プラバンやパテ等のマテリアルでゼロから作品を作ること)やパーツの自作、特殊造形で活用していきたいです。さまざまな素材を自由にカットできるスキャンカットだからこそ、納得のいくフルスクラッチが実現すると思っています。あとは、色々なデザイナーさんのデータを共有しあえるようになって、作品作りの幅が広がると楽しいですね。モデラーさん、デザイナーさん、それぞれが作ったパーツを、自由にカスタマイズするのも面白いかもしれません。
どんなタイプの模型製作者にスキャンカットをおすすめしますか?
同じパーツをたくさん作りたい人には便利だと思います。また自分が使いたいと思っているどんな素材にでも柔軟に対応してくれるスキャンカットはものづくりの可能性に満ちているので、自分の作品にオリジナリティを求めるモデラーさんにもおすすめしたいです。より面白い作品作りを追究したい人、新しいことにチャレンジしたい人も、スキャンカットがあれば、さらに模型 作りの楽しさが広がっていくと思いますし、きっと満足できるのではないでしょうか。