CSR日和
社会への貢献
2022.05.27
【後編】がん患者用帽子寄贈式
~名古屋市瑞穂区社会福祉協議会 担当Kさんの想い~
この度ブラザー販売は「帽子プロジェクト」 ※1に賛同し、リレー・フォー・ライフ・ジャパン※2を通じてがん患者様へ手作りの帽子をお届けする「がん患者用帽子寄贈式」を行いました。
※1 「帽子プロジェクト」は、名古屋市瑞穂区社会福祉協議会と瑞穂区福祉会館(以下、社会福祉協議会)が行う、抗がん剤治療中のがん患者様へ、地域在住の高齢者が手作りした帽子を贈る活動
※2 世界各国で展開するがん患者支援チャリティイベントで、ブラザーグループでは2010年発足時より賛同
リレー・フォー・ライフ・ジャパンと社会福祉協議会、それぞれの想いがつながった寄贈式で、名古屋市瑞穂区社会福祉協議会のKさんに活動に対する想いをインタビューしました。
◆リレー・フォー・ライフ・ジャパン岡崎 元実行委員長Nさんへのインタビューはこちら
「帽子プロジェクト」への想いをお聞かせください。
私たちは高齢者の健康づくり、仲間づくりを応援する活動を行っています。
コロナ禍で集まっていただくことができなくなり、切迫した課題を抱えていました。
なぜなら、仲間に会って話したり、外に出ることは高齢者の心と体の健康のかなめだからです。
どうしたものかと悩んでいた時、ボランティア団体のスマイル中部支部から声をかけてもらい「帽子プロジェクト」が始まりました。
集まることはできないけれど、「がん患者のみなさんに帽子を届けたい」という想いをもって活動し、気持ちがつながり合える活動になったと思っています。
高齢者の皆さんの想いのこもった帽子を届けたところ、患者の皆様から
「愛情たっぷりの帽子を治療中のお守りとして大切にします。」
「たくさんの帽子の中から自分の好きなものを選べて、おしゃれを楽しむことができました。とてもかわいくて、うれしくて涙が出ました。」
といったメッセージカードを頂きました。
そのメッセージを高齢者の皆さんにお見せすると目に涙を浮かべられて
「私でも貢献できることがあったのね。」
という言葉をいただき、「笑顔の輪」ってこういうことを言うんだな、と実感しています。
赤ちゃん用ガーゼを高齢者の皆さんの力で患者様用帽子に
活動を通じてうれしかったエピソードはありますか?
こうして皆さんとつながれたことですね。
活動をしていると皆さんから「ありがとう」と言われるんです。
協力をお願いしているのは私たちなのに、帽子を作ってくださった高齢者の皆さんは私たちに「ありがとう」と言ってくれるんです。
「若いころに大好きだった編み物を思い出したわ。手が覚えているのね。」
「残りの人生を誰かのために使えることがうれしいのよ。」と。
私たちの仕事は人と人とをつなぐことだと思っています。
つなぐことで、小さな取り組みが大きくなり、つながった皆さんが笑顔になる。
すごくありがたいことをさせていただいていると思っています。
筆者の感想
社会福祉協議会のお仕事は、高齢者の体と心の健康を保つため、その方の気持ちに寄り添い続ける非常に根気のいる活動だと思います。
高齢者に寄り添い、分かり合うことの難しさに悩むKさんが、「経験がないから分かり合えないのではない」という元実行委員長Nさんのお話を聞いて、心境に変化があったと語る笑顔がとても印象的でした。
一人一人ができることは小さなことですが、つながり合い、分かり合おうとする想いが集まると必ず何かいいことが生まれるのだということを確信した、笑いあり、涙ありのにぎやかな寄贈式になりました。