ブラザー販売株式会社

CSR日和

組織力の向上

2022.3.28

【後編】ブラザー販売の目指すダイバーシティ

資料を見ながら会話をする男女

「一人ひとりの従業員が持つ、さまざまな強みや可能性を最大限発揮できる会社であること」

それがブラザー販売の考えるダイバーシティ実現です。

前編では一般的に言われる「ダイバーシティ」が目指すものと、今なぜ企業にとってダイバーシティが必要なのかについて、当社ダイバーシティ推進担当者へインタビューを行いました。

【前編】一人ひとりの強みを生かすダイバーシティ実現

後編では、「ブラザー販売の目指すダイバーシティとは何か」、そして「具体的にどのような取り組みを行っているのか」について深堀していきたいと思います。

ブラザー販売ではどのような取り組みを行い、どのような成果が出ていますか?

現在当社では、すでにある社内の多様性を「もっと活かす」ということを重点に活動しています。

ダイバーシティ実現に対する課題を客観的指標で把握するため、2019年に行った組織診断の結果から、ブラザー販売の傾向として「個人がキャリア自律すべきという意識はあるが、選択肢が少ないと考えている」ということがわかりました。

また、男女や年齢での大きな不公平感はない一方で、全体的にキャリアの道筋は会社に与えてもらうもの、守ってもらうものという受け身状態にあるということもわかりました。

この結果を参考に、会社が主体となるキャリア選択がしやすくなる取り組みを行うことと並行して、従業員にも主体的にキャリア自律を目指してもらう取り組みを展開しています。

具体的には、従業員のキャリア自律を促すことで、自分はどうしたらもっとイキイキ活躍できるのか、自ら考えたり他者に伝えたりできることを最初の目標に置いています。

そのために、毎年実施している「キャリア面談」では、上司に対して、自分のやる気の源泉、強み・弱み、大切にしている価値観、キャリア充実のために必要なサポートについて自らの言葉で説明し、相談する時間を設けています。

また、キャリア充実のために自ら起こせるアクションとして、

  • 自己申告制度
  • 社内公募制度
  • 社内インターンシップ
  • 外部キャリアコンサルタントによる面談機会
の提供を行っています。

こうして、一人ひとりの従業員が持つ様々な強みや可能性をまずは本人が認識し、最大限発揮することにつながる仕組みを作っているのです。

いろいろな価値観がぶつかり合うことに問題はないのですか?

例えば働き方一つとっても、キャリア自律が進めば理想とする働き方は十人十色であることが明確になります。それぞれが違っているからこそ、価値観がぶつかることもありえるでしょう。

そこで相手を否定するのではなく、自分とは異なる考えもたくさんあるのだということを受容し、会社として目指すべきビジョンに皆が立ち返って前向きなディスカッションを繰り返すことで、皆にとって満足度の高い「新しい答え」にたどり着けるはずです。

異なる価値観に直面した時に、向かい合うことを避けたり、妥協したりするのではなく、これまでのやり方を変えて、解決することを考える。それによって新たな価値が生まれることも期待できます。

キャリア自律を進めることと同時に、職場の心理的安全性をより高める必要性も認識しています。

こうしたさまざまな活動が一つに繋がり会社という場が「社員全員がお互いを尊重し、目指すべきゴールに向かって強みを発揮しながら議論できるフィールド」となることで、結果的に新しいアイデアが創出され、これからの時代を生き抜くことのできる強い組織に成長していくと考えています。

筆者感想

ダイバーシティというと、時短勤務者や障がい者など、働くうえで何らかのハンディキャップを持った方を受け入れましょう、という意味だと認識していました。

しかし、本当は従業員全員が対象であること、そして一人ひとりが異なるバックボーンを持ち、価値観を持ち、それらがぶつかり合うことがあっても「それで良い」と言える状態がダイバーシティであることを理解できました。

ブラザーグループの掲げる「グローバル憲章」では「従業員の多様性を重視し、さまざまな能力を発揮できる職場環境とチャレンジングな仕事への機会を提供する」とされています。

従業員の多様性、ダイバーシティの重要性を理解し合えるからこそ、お客様や環境、社会などステークホルダーの多様なニーズを理解し、成長できる組織になれるのだと改めて感じました。

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