CSR日和
社会への貢献
2021.08.30
フィリピンの子どもたちに持続可能な学習環境を届けたい
学生NGO ALPHAの活動に協力
団体として15教室目の様子
学生NGOのALPHA(以下、ALPHA)は、2009年に吉祥寺を拠点に設立しました。フィリピンにおける3T「Teacher(先生)・Text book(教材)・Teaching room(教室)」不足の地域を中心に教育支援活動を行っています。
これまでに学校の建設や、オリジナルワークショップによる授業を実施しました。現地の子どもたちが外の世界を見る機会を作り、将来の選択肢の幅を広げられるような活動を進めています。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって現地での支援ができない状況となり、新たな活動を模索する必要が出てきました。
そんな中でブラザー販売が長年にわたり行っている、廃棄予定の製品を修理してNPO法人イーパーツを通じて福祉団体へ寄贈している取り組みが、ALPHAの目に留まりました。「プリンターが不足しているフィリピンへ寄贈することはできないか」と、連絡をいただいたのが本活動の始まりです。
2021年5月時点のフィリピンでは、新型コロナウイルスの影響で登校が禁止となり、先生が印刷した教材を子どもたちへ配布してそれぞれで自宅学習を行っていました。
学習に使用する教材の印刷にはプリンターが必須ですが、1日に何千~何万枚も印刷することで学校のプリンターが消耗してしまい、教材の配布に遅れが発生して子どもたちの学習に大きな影響が出ていました。
ALPHAの思いに共感したブラザーグループ各社が連携し、それぞれの強みを生かして支援することが決まりました。
国内販売会社であるブラザー販売がALPHAと活動内容を企画し、アジアの販売会社を統括しているブラザーインターナショナルジャパン(以下BICJ)がフィリピンの販売会社と連携し、現地NGOのLOOBを通じてプリンターの寄贈を進めることになりました。
学生NGO ALPHAから知る現地の状況
ALPHAから話をお聞きするなかで、物資不足の状況は予想以上に深刻でした。
勉強するために必要なペン・ノート・インクカートリッジ・印刷用紙なども不足しており、また感染対策として必要なマスクさえも不足している状況でした。
ブラザー販売として力になれることはないだろうか。そんな思いから、2020年5月にブラザー販売が発足した「手作りマスクプロジェクト」で、従業員が製作した子ども用マスク500枚を寄贈しました。今後は、BICJやフィリピン販売会社のメンバーとも合同でマスクを製作しフィリピンの子どもたちへ寄贈しようと計画しています。
製作したマスクを梱包するプロジェクトメンバー
また、ブラザー販売が提供しているプリントコンテンツを、学習のためだけでなく子どもたちの遊びとしても活用した活動を検討しています。
グローバル展開をしているブラザーグループだからこそ、各社が積極的に「つながり合い」、一刻でも早くフィリピンの子どもたちが明るく過ごせる日々を取り戻せるよう支援活動を継続していきます。