CSR日和
事業での貢献
2021.03.08
第1章 可能性を広げるミシンの力
~TMBS名古屋支社様のマスクづくり~
手作りとは思えないほど表地の柄も縫い目もズレの無い綺麗なマスク
新型コロナウイルス拡大を契機としてブラザー販売で始まった「手作りマスクプロジェクト」はブラザーの資産であるミシンの可能性を更に私たちに教えてくれました。
マスクプロジェクト参加企業である東京海上日動火災保険株式会社※名古屋営業第二部様からご紹介いただいた東京海上ビジネスサポート株式会社様※(以下TMBS様)は東京海上グループとして障がい者雇用促進を図るために設立され、東京海上グループ各社の書類発送業務、印刷業務、名刺・自動印作成業務など事務業務を受託しサポートしている損害保険業界初の特例子会社です。
(※社外サイトへリンクします。)
東京海上グループでは、CSRの取組みであるダイバーシティ推進の一環として、障がい者への就業機会を広く提供し、多様な人材が活き活き働いている企業グループを目指しています。
東京海上日動火災保険株式会社様ご依頼の「お客様へお配りする手作りマスク製作」というミッションに応えるためTMBS様で初めての取り組みとなる「ミシンを使ったマスクづくり」がスタートしました。
今回は、ブラザーミシンを使ったマスクづくりの活動と、障がいを持つ従業員(以下チャレンジサポーター)の成功を支える指導員さんの想いについてご紹介します。
- 第1章 可能性を広げるミシンの力
- 第2章 挑戦し続ける人を支える指導員の想い
第1章 可能性を広げるミシンの力
ミシンを使用した初めての作業 ~指導員さんのお話より~
当初は、針やハサミを使用するミシン作業にとても不安を感じていたチャレンジサポーターですが、まずはやってみよう!とミシンを使用した『マスクづくり』に挑戦しました。
実際にやってみるとミシンやハサミの扱いに向いている人もいれば、あまり向いていない人などさまざま。ひとりひとりの個性を再発見するきっかけになりました。
そんな中、学生の時以来、ミシンに触れたことがない数名のチャレンジサポーターがミシンでの作業を含む今回の工程において得意分野があることに気づきました。
特にチャレンジサポーターのMさんは、ミシンの使い方をすぐに習得してチームのメンバーからは、先生と呼ばれるほどミシンが得意。一人で40枚ものマスクを作りました。
また、マスクづくりに必要な手順書は指導員ではなく、チャレンジサポーターSさんが在宅期間中に作成しました。
縫い代やミシンの設定のタイミングまで誰が見ても同じ物が出来上がる様に一から十まで、我々でも今まで気づかなかったところが細かく書かれており、完璧な手順書でした。
ミシンでの作業はどうしても人の感覚に頼る部分が多くなります。例えば縫い代1センチで縫うには、ミシンの振り幅設定を2.0にし、布端とミシン押さえの端を合わせて縫います。
手順書にはこの記載しかできませんが、実際には針が縫っていくため針先も同時に意識する必要があります。でもこれは言葉ではうまく伝わらない。まさに人の感覚的な要素です。
ミシンを扱う際にはこの「人の感覚」が重要なので、伝えるのが難しいのです。
普段は自分からあまり積極的に意見を言うことが多くないMさんですが、ミシンに触れる様になってからはメンバーのみんなに分からないところを教えてあげたり、自ら説明をしたりする場面もあり、ミシンを使用したマスクづくりを通して成長していく姿が見られました。
また、自分たちが作ったマスクを使って頂く方々の手に渡り、更にモチベーションに繋げられることを願っています。(指導員さんのお話より)
ゴム紐を通す部分を作る様子
筆者の感想
実際のマスクを見せて頂きましたが、縫い目もとても綺麗で完成品は売り物にできそうなくらい完璧なマスクでした。
ここまでミシンの魅力を引き出してくださったチャレンジサポーターのみなさん、チャレンジサポーターのみなさんを支えられている指導員の方々の熱い想いに胸が熱くなりました。
ミシンに触れることで新しい発見が生まれ、その人の可能性を広げる。
できる喜びを増やしてその人の挑戦する気持ちをもっともっと大きくしていく。
今回の活動を通して、ミシンが持つ力の大きさをとても強く実感し、もっと多くの人に知ってもらいたいと思いました。
>>最後までお読みいただきありがとうございました。
第2章 挑戦し続ける人を支える指導員の想いにつきましても是非、ご覧ください。