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【第10回】カメラをイチから学びたい人のスキル講座(レンズ編)
『カメラをイチから学びたい人のスキル講座』、第10回は種類別に見るカメラレンズの特徴についてです。
一眼カメラをお持ちの方の中には、カメラ購入時にセットで購入したレンズ(キットレンズ)だけしか持っていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。レンズと一口に言っても、単焦点レンズや望遠レンズなど様々なものがありますが、素人目には具体的な用途が分からず高価なイメージもあることから購入をためらってしまう……これはカメラ初心者にはよくあることです。
第5回の記事で、レンズごとの使用場面を少しご紹介しましたが、今回はレンズの種類を用途別に解説し、撮りたい被写体ごとに何のレンズを買うのが望ましいか具体的にご説明します。
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レンズ選びの基礎知識
レンズを理解するポイントとして、「焦点距離」「画角」についてまず説明しておきましょう。焦点距離とは、カメラのレンズからイメージセンサー(レンズから入った光を電気信号に変換する部品)までの距離のことです。これを知るにはお手持ちのカメラのレンズを見てみると良いでしょう。「50mm」「18-55mm」といった表記があるはずです。これがすなわち焦点距離の値となります。
この焦点距離の長短によって、「画角」……イメージセンサーに映る範囲を表した角度が決まってきます。焦点距離と画角の関係性は単純で、焦点距離の短いレンズでは画角は広く、焦点距離の長いレンズでは画角は狭くなります。
ここで、焦点距離と画角、写真の仕上がりについて整理すると、焦点距離の短いレンズほど画角が広がって広範囲の写真を撮ることができ、焦点距離の長いレンズほど画角が狭く対象物を大きく撮影することができます。
一般に、焦点距離24mm程度のレンズを広角レンズ、50mm程度を標準レンズ、100mmを超えるものを望遠レンズと呼びます。一眼レフを利用し始めたばかりだと、標準レンズをお使いの方が多いのではないでしょうか。では、焦点距離や画角の理解ができたところで、広角レンズと、望遠レンズ、そして単焦点レンズの特徴を見ていきましょう。
1.広角レンズで広がりのある画を
広角レンズは広範囲を撮影することができるのが特長ですが、その分被写体一つ一つが小さくなってしまいます。そこで、撮影にオススメのシチュエーションとしては、広がりのある風景写真や、10名以上での記念写真などが考えられるでしょう。
また、室内で広角レンズを使用すると、部屋全体が広く見えるという利点があります。オフィスや自室を紹介するために写真を撮る際には、ぜひ広角レンズを使ってみてください。いつもより広々とした、魅力的な部屋になるでしょう。
2.被写体を目立たせるには望遠レンズ
望遠レンズは、ひとことで言うと、被写体を「主役」にするレンズです。なぜならば画角が狭く写せる範囲が狭いため、背景に余計なものが映り込みにくくなるからです。また、ピントが合っているように見える「被写界深度」が浅いので、被写体以外のものをぼやけさせて撮ることも可能です。そのため、野鳥や遠くの建物、人物のポートレートなどの撮影に向いているレンズと言えるでしょう。
さらに望遠レンズは、被写体と背景が近づいて見える「圧縮効果」を出すことができます。この圧縮効果を利用することで、このように迫力のある写真を撮ることが可能になるのです。
3.上級者向け?それとも初心者向け? 単焦点レンズ
単焦点レンズは、焦点距離を変えられないレンズのことを言います。通常、キットレンズの中には35mm-80mmのように焦点距離を変えられるズームレンズが多いですが、単焦点レンズは焦点距離が変化しません。これだけ聞くと、一見不便なだけのレンズと思われるかもしれません。しかし、単焦点レンズは暗い部屋や夜の屋外で撮るときには、明るい写真を撮ることができます。その理由を簡単に説明すると、明るさを調整する「絞り値」がほかのレンズよりも小さくて済むからです。
また、カメラ初心者こそ単焦点レンズを使えと言う人もいます。なぜなら、ズームのできない単焦点レンズでは画角が固定されるため自分の見た景色がそのまま写真となるためです。撮影のときの立ち位置の感覚などをつかみたい方は、単焦点レンズに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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撮りたいものに合わせてレンズを拡充しよう
カメラ講座のレンズ編についてご紹介いました。デジタル一眼のカメラや多彩なレンズは高価なものばかりかもしれないですが、レンズを替えて撮影することこそ「カメラ」を楽しむ醍醐味とも言えるでしょう。デジタル一眼カメラを持っている方は、用途に合わせてレンズを取り揃えてみてはいかがでしょうか。