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くらし掲載日:2020-07-17

【手紙の魅力は形に残ること】POSTORY代表・近藤千草さんインタビュー

【手紙の魅力は形に残ること】POSTORY代表・近藤千草さんインタビュー

季節のご挨拶や嬉しい報告など、大切な誰かにメッセージを送りたいシーンは多いはず。

メールやメッセージアプリはすぐに送れて便利ですが、せっかくならば手紙を書いてみてはいかがでしょうか。

普段書き慣れていない方にとって、手紙はハードルが高く感じられるかもしれません。

そこで今回は、手紙の魅力や出会いを紹介しているPOSTORYの代表である、近藤千草さんにインタビュー。

しばらく手紙を書いていない方も、手紙に興味を持っている方も必見です。

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近藤千草さん・プロフィール

東京生まれ。“手紙を書く時間を創造する”『POSTORY(ポストリー)』代表。

主に経営者への手紙コンサルティング、企業用プロダクト製作等。

承った手紙は上皇上皇后両陛下宛〜社員宛迄、多岐に渡る。

手紙から広がる文化・歴史・アート等、親しみを込めて探究。

日本橋の老舗和紙舗『榛原(はいばら)』ウェブサイトにて「手紙の時間[新しいウィンドウ]」を連載中。

監修者プロフィール

手紙が世界中に届く感動

─ POSTORYの活動内容についてお聞かせください。

近藤:POSTORYは、手紙の魅力を開拓することを主軸として活動しています。

たとえば、日本橋の老舗の『榛原(はいばら)』さんと共同で手紙にまつわる連載(手紙の時間[新しいウィンドウ])を行っています。

さらに実際に店舗に行かなくても品物を見たり、紙や手紙に触れる時間を持っていただけたらいいなと思って手紙の啓蒙活動をしています。

また、企業や団体からいただいたご依頼をもとに、「LETTERHEAD」という屋号で文章の添削、作成のサービスも活動のひとつです。

POSTORYの活動内容についてお聞かせください。

─ POSTORYの活動を始めたきっかけを教えてください。

近藤:以前、仕事に追われていた際、銀座の月光荘さんという画材屋さんの前を偶然通りかかったことがありました。

ひとりでゆっくり静かに過ごしたくて訪れたところ、切手を選ばせてもらえたのがすごく嬉しくて。
たくさんあった古切手を見て、「なんてかわいいんだろう」「心が落ち着くな」と思いました。そこから月光荘の方に「このような切手はどこで買えるんですか」とお聞きしたところ、教えてくれたのが活動の最初のきっかけです。

また、郵便の仕組みに感動したこともきっかけのひとつ。

郵便の歴史はもちろんですが、日本だけでなく世界中を血管のようにめぐってさまざまな場所に届く郵便の仕組みは、いろいろな文化を発展させてきたものでもあります。 はがきであれば、70円で、世界中どこにも送ることができることに「なんて平和的なんだろう」と感動しましたし、「国境を超えて送ることができるのは、多くの人たちがみんなで取り決めをしたからこそ」と気がつきました。

─ 手紙との素敵な出会い、郵便の仕組みへの感動が活動のきっかけだったのですね。

近藤:切手は、日本美術の絵柄や記念日をモチーフにしたものもあります。

興味を持って調べるうち、さまざまな事柄を知る入り口にもなっていきました。そんな魅力を伝えたい、とも思いましたね。

手紙との素敵な出会い、郵便の仕組みへの感動が活動のきっかけだったのですね。

─ POSTORYのホームページは、素敵な世界観を作り出している写真が特に印象的でした。

近藤:もともと、本格的にPOSTORYの活動を始動した大きなきっかけは、テーブルコーディネートのように手紙や道具を並べた写真の撮影でした。

いろいろな手紙に関する道具を取り扱ったお店はあるものの、これぞという自分の思い描く手紙の世界が見つからない。

そんなときに、「まずは自分の理想の写真を撮ってみよう」と撮影を始めたのですが、思い立ったときに1枚ではなく、100日続けたんです。
思い立った時に素敵な1枚を撮影するのはできても、100日間クオリティを保ったものを撮影するのは難しい。だからこそ、チャレンジしがいがありました。

この活動が実際に『榛原(はいばら)』さんとの連載につながっているので、特に忘れられない活動になりましたね。

形に残る、手紙の魅力

形に残る、手紙の魅力

─ 近藤さんのプロフィールにある「経営者への手紙コンサルティング」とは、どのような活動なのでしょうか。

近藤:「従業員満足度向上のために手紙を有効活用したい」「定年退職をされる方へ手紙を送りたい」といった形で企業様からご相談を受け、お渡しする手紙をデザインしたり、文章の内容を考えています。

退職する方に対して「心を込めた手紙を送りたい」と考え、わざわざご依頼をされるのは、その方を思っているからこそ。そんなお手伝いをできるのは感動しますし、嬉しいですね。

近藤さんのプロフィールにある「経営者への手紙コンサルティング」とは、どのような活動なのでしょうか。

─ たしかに、普段一緒に仕事してる人からのお手紙は嬉しいですね。

近藤:手紙は、形に残るのが大きな魅力だと思っています。

それを意識したのは、以前NHKで放送されていた、歌舞伎役者の中村勘九郎さんと漫画家のヤマザキマリさんの対談でした。

そこでは、2012年に亡くなられた、お父様の中村勘三郎さんとのエピソードをお話されていました。

「普段全く褒めてくれない親父が、たった1回褒めてくれた」「ただ一言、『誇りに思う』というメールが、何万もの言葉にも匹敵するほど嬉しかった。でも、どうして手紙じゃなかったんだ」と。

メールでも、思いは伝えられます。

しかし転送したとしても、機種によっては表示されないかもしれません。

中村勘九郎さんも「手紙だったらどれほど良かっただろう」とお話されていて、非常に共感しました。
形として残せるのは、手紙ならではの魅力です。簡素なメモでも、大切な相手からもらうと嬉しいですし、宝物になるかもしれません。

─ 手紙が後から何度も読み返せるのは、形に残るからこそですね。お手紙を実際に書くとしても、誰に送ればいいのかわからなくて悩んでしまう方もいます。そんな方へのヒントをいただけますか。

近藤:手紙を送るには、当たり前ですが大前提として住所を知っていなければ始まりません。

そういう場合、最もおすすめなのがファンレターです。
愛を詰め込めますし、書いていて楽しい。なんといっても、受け取った相手も嫌な気持ちにならないでしょう。

─ ファンレターは書く側も、受け取る側も嬉しいですね。

近藤:普段活動をされている方の多くは事務所に所属しているので、調べれば送り先がわかります。
相手の力にもなれるのも、魅力ですよね。個人だけでなく、団体や企業に送ることもできます。

また、ご家族に対し、何かの折に送るのもおすすめです。

遠く離れたところに住んでいたりと、普段会わないからこそ、コミュニケーションの一環として送ってみてはいかがでしょうか。
私自身も学生の頃にお世話になった親族に送りましたが、特に普段から手紙のやり取りをする間柄ではなかったのですが、手紙を書くことで改めて感謝することができ、背筋の伸びる思いがしました。

近年では、いろいろな文通サービスもあります。

私が興味を持ったのは、銀座にある手紙寺で行われている「手紙参り」です。
手紙寺は普段住職をされている方が始められたプロジェクトなのですが、亡くなった方への手紙を送ると、お焚き上げをしてくださいます。

時空や生死も超えて送ることができるため、利用するのも良いのではないでしょうか。

思わず誰かに手紙を送りたくなるアイテム

─ POSTORYでは、便せんや封筒など、手紙にまつわるアイテムが多数紹介されています。普段手紙を書かない方も、思わず手紙を書きたくなるようなアイテムはありますか。

近藤:手紙を書くきっかけがない方におすすめなのが、サンリオさんから発売されているカードです。

たとえば、このメッセージカードは、スイッチを入れるとホタルが光り、音も鳴るんですよ。

思わず誰かに手紙を送りたくなるアイテム

─ 受け取ったら、そのまま飾りたくなるデザインですね。後ろの部分にメッセージ欄もありますし、お子さまも喜んでくれそうです。

近藤:電池交換もできるので、夏が来たら鳴らしてみるのも良いと思います。

「面白いカードを見つけたから送るね」なんて、気軽に送れるデザインになっています。

思わず誰かに手紙を送りたくなるアイテム

近藤:また、こちらは流しそうめんになっているデザインのメッセージカードです。

ちゃんとつけだれと器のカードもセットになっているのも、ユニークですよね。涼しげな鹿の子しぼりの封筒に入れて送ることができ、こだわりが感じられます。

─ 封筒を開けたら、思わずクスッと笑ってしまうかもしれません。

近藤:サンリオさんから発売されている、このような面白いメッセージカードは郵便局で買うことができます。

何かの折で郵便局に行った際、探してみるのもおすすめです。

思わず誰かに手紙を送りたくなるアイテム

続いて、逆に書くことがたくさんあってまとまらない人におすすめなのが、蛇腹の便せんです

思わず誰かに手紙を送りたくなるアイテム

手紙は、書き慣れてないと文量がわかりません。

はいばらさんの蛇腹の便せんなら、それを気にせずに思いの丈を書くことができます。

思わず誰かに手紙を送りたくなるアイテム

近藤:手紙のアイテムではないのですが、『注目すべき125通の手紙 その時代に生きた人々の既記憶』、『アーティストの手紙』という本は、いろいろなジャンルの人の手紙を楽しめます。

個人的に興味を持ったのは、『注目すべき125通の手紙 その時代に生きた人々の既記憶』で紹介されている、スヌーピーやチャーリー・ブラウンの生みの親、チャールズ・M・シュルツが読者の子どもに返した手紙です。

すごく辛辣なものではあるものの、周りは作者とその作品は嫌いになるわけではないですし、むしろ私はそこに人間味を感じました。ここに紹介されてなければ、知らなかった姿でもあります。

この他にも、いろいろ真面目なものからふざけたものまで、書いた人たちの意外な素顔を知ることができます。

─ 最後に、今後POSTORYでやってみたいことをお聞かせください。

近藤:素敵なお店やプロダクトなど、これまで手紙に興味がなかった方へ向けて、性別も年齢も関係なく良いと思ってもらえる何かを手掛けられたらいいなと思います。

最後に、今後POSTORYでやってみたいことをお聞かせください。

最近は、服飾ブランドの『Yulle(ユル)』さんにご協力いただき、コンビニのネットプリントで印刷できるレターセットを制作しました。

作っていて、自分も楽しかったですし、周りからの反応も良いものが多かったです。

手紙が好きな人は、切手や郵便の仕組みそのものなど、本当にさまざま形で楽しんでいらっしゃいます。

ですが今まだ無いもの、さらにボーダレスに素敵な世界を作ったり、見つけていきたいですね。

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おわりに

近藤さんのお話にもあったように、メールやメッセージアプリとは異なり、形に残って読み返せる手紙は、その後も送られた相手にとって宝物になりうるでしょう。

敷居が高いものだと感じていたあなたも、ぜひ思いを手紙につづってみてはいかがでしょうか。

※この記事の内容は、記事掲載開始当初、もしくは更新時のものです。
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