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【手持ち花火、打ち上げ花火も】夏の風物詩「花火」を美しくカメラに収める方法
夏の風物詩といえば、やっぱり「花火」。夜空に一瞬だけきらめく花びらを、思うままに自分のカメラに収めることができたら、思い出をよりいっそう鮮やかに保存できます。また、嬉しそうに手持ち花火をする子どもの様子を、きちんと成長の記録として形に残せたら、いい記念になりますね。
花火の撮影は、当てずっぽうにカメラを構えてもきれいに写すことはできません。たとえば、準備をせずに花火大会に行ったら「人混みに負けてカメラを構えられない……」なんてことが発生することも。
そこで、いままで撮影を諦めていた方や、これから花火の撮影に挑戦してみたいという方のために、「打ち上げ花火」「手持ち花火(と、子ども)」の撮影方法をまとめました。
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昼と夜の撮影、何が違うの?
昼の撮影と夜(夜景)の撮影は、まずレンズに取り込むことのできる光の量が変わってきます。
1番変わるのはISO感度。ISO感度とは撮像粒子が光を感じる感度を数値化したものです。値が大きいほど高感度になり、暗い場所でも撮影することが可能になります。ただ、ISO感度を高くするほど、ノイズと呼ばれるざらつきが出てくるので、通常は感度をあげすぎず、絞りとシャッタースピードで調整します。
また、絞りは「光を通す量」シャッタースピードは「光を通す時間」として考えましょう。
夜空に花開く「打ち上げ花火」の撮影方法
打ち上げ花火を撮影する際、必要なのは入念な準備です。夜空に花開く、艶やかな花火をきちんと捉えるためにも、三脚やレリーズを用意しましょう。
1. 必要なもの
(1)バルブ撮影(B)、もしくはマニュアル撮影(M)ができるレンズ交換式カメラ
(2)三脚
(3)レリーズ
「(1)レンズ交換式カメラ」でバルブ撮影もしくはマニュアル撮影ができるカメラなら花火をきれいに撮影することができます。または「打ち上げ花火撮影モード」など花火撮影専用モードがあるカメラなら撮影可能です。
バルブ撮影とは、星空や夜景撮影のときに活用する機能のこと。「シャッターボタンを押しているあいだシャッターを開き続けることができる」ので、通常の撮影よりも多くの光を取り入れることができます。
また、バルブ撮影機能が搭載されていないように見えても、シャッタースピードを1番低い数値に下げることでバルブ機能が表示されることもあるので、お手持ちのカメラで確かめてみてください。
マニュアル撮影の場合、シャッタースピードを1秒以下に設定できればきれいな花火撮影が可能です。バルブ撮影とは違い、シャッターが降りる「露光終了」のタイミングはカメラ任せになるため、思い通りの撮影をするには練習が必要です。
また「(2)三脚」は本格的な撮影を試みたい方は金属製を選ぶといいでしょう。金属製であることによる優位点は「重さがあるため安定して撮影できる」「縦構図、ローアングルの撮影ができる」です。高価なものから安いものまでたくさんありますが、予算はだいたい1万円~3万円くらい。
「1万円以上だと高くて手が出せない……」という方は、いわゆる「ファミリー三脚」であるプラスチックタイプの三脚を用意しましょう。だいたい3,000円以上のものであれば、安定した状態で撮影することができます。
うまく安定しない場合は、重しのような役割を果たして三脚を安定させる「ストーンバッグ」を取り付けて調整してみましょう。
「(3)レリーズ」とは、カメラのシャッターボタンに取り付け、遠隔でシャッター操作ができるようにするアイテム。
花火の撮影や星空を撮影したいときなど、長押しでの撮影では、カメラを指で抑えているとどうしてもブレやすくなります。そういった撮影の際に、レリーズを取り付けることでカメラに直接触れることなく撮影をすることが可能に。バルブ撮影では、レリーズを長押しする間レンズを開けた状態(長時間露光)を維持し、ボタンを離したタイミングでシャッターを切れるので、ブレずに撮影することができるのです。
2. あると便利なもの
(1)手元を照らすライト
(2)ズームレンズ
(3)予備バッテリー
意外と手元が暗く、設定をするのに手間取る可能性があるので、ライトを持っておけば安心です。もしくは、スマホでのライト点灯方法を覚えておくといざというときに困りません。
悩むのがレンズだと思いますが、初心者の方は「(2)ズームレンズ」を使用すると、レンズを持ち運ぶ数を減らせるのと、柔軟に画角を選ぶことができるので便利。花火との距離にもよりますが、標準的なズームレンズ(28~70mmなど)で問題ありません。
また、花火の撮影時、常にカメラを起動しておくことになるため、予備のバッテリーを用意しておくと安心です。
3. 基準は「ISO100・F13」。カメラの設定方法はこちら
打ち上げ花火を撮影する場合、まずは三脚を用意し、レリーズを装着。撮影モードを「バルブ(B/BULB)」にして「ISO100」「F13」に設定します。空の明るさにより、暗すぎたり明るすぎる場合があるため、ISO100は固定したまま、F10~F18の間で絞りの調整をします。
花火の迫力に少し物足りなさを感じた場合は、彩度を+(プラス)方向に調整するとより鮮やかな花火に。一気に華が出て、肉眼で見たときの感動を伝えられるような、きらびやかな写真になるでしょう。
4. たったこれだけ!撮影方法
花火撮影において「これだ」と言える構図はありません。縦、横を変えて撮影してみたり、ダイナミックに枠からはみ出るような撮り方をしてみてもいいですね。
また、撮影の技術の他に大切なのは「撮影ポジション」。場所選びを間違えてしまうとカメラが埋もれてしまい、撮影どころではなくなってしまいます。なるべく人混みのないところで、かつ花火全体を捉えることのできる場所を探しておけば、満足のいく撮影ができますよ。
撮影中にズーム操作をすることで、普段目で見る花火とは一風変わったものに大変身。レンズを回し始めるタイミングなどで、映る花火は大きく変容します。
撮影時にあえてカメラを動かしてみたり、ピントをずらすとこの画像のように「ギャラクシー」な1枚になることも。ぜひ試してみてください。
子どもの真剣な顔、笑顔をカシャッ!「手持ち花火」の撮影方法
子どもが手持ち花火をしている様子、きれいに残しておきたいですよね。子どもは動き回るため、打ち上げ花火よりも撮影の難易度が上がりますが、上手に撮影できたら立派なひと夏の思い出に。少し練習するだけで、雰囲気のある写真が撮れるようになりますよ。
シャッタースピード優先モード(Sモード)が使えるカメラがあると、かんたんに撮影ができます。
1. 必要なもの
(1)レンズ交換式カメラ、コンパクトデジタルカメラなど
2. 絞り優先モード(Aモード)でかんたん撮影!カメラの設定方法
「暗いところでも自然な明るさの写真を撮りたい。」そういうときは、絞り優先モード(Aモード)で、ISO感度を400~800くらいにして撮影しましょう。子どもの表情を捉えながらも、花火を撮影をすることができます。
また、フラッシュ(ストロボ)を使わず、花火のあかりで子どもの顔の撮影を試みる場合、マニュアルモードに挑戦してみるといいですね。「ISO100~400」「F2.8~4」「シャッタースピード1/6~1/20」などの数値で調整します。シャッタースピードが通常より遅いためブレやすくはなりますが、そのぶん雰囲気のある写真を撮影することができますよ。
3. たったこれだけ!撮影のコツ
子どもを含めて撮影をする際、子どもの全身を画角に収めるよりも、顔と花火が収まる程度に寄ったほうがきれいに撮影することができます。子どもの表情をしっかりと捉えることで、より温かみのある写真に。
子どもの撮影方法に関しては、以前の記事でも紹介しているので、参考にしてみてください。
また、花火をしている子どもの様子を撮影する場合は、三脚を用意する余裕はありません。写真ばかりに気を取られずに、子どもがやけどしてしまったり、逆に他の方に花火を向けたりと、何かがある前に異変に気づける体制でいることがベストです。そのため「三脚以外で腕を支えられるもの」があると、ブレない撮影をすることが可能です。
たとえば、水が入ったバケツの縁やしゃがんだ時の自分のひざの上で腕を支えると、子ども目線のアングルになり丁度いいかもしれません。
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夏の風物詩「花火」。美しく華やかな花火をきれいに撮影して、夏を楽しもう
いつもは動き回る子どもが、打ち上げ花火に感動している瞬間。手持ち花火を楽しそうに眺めているその笑顔など、何枚撮っても飽きないほどにいい表情をしているものです。
花火撮影は1度挑戦したら「もっと良く撮れるかも」と向上心が芽生えるほど楽しくて美しいもの。きっと1度撮り始めたら、狙った構図を撮ることができるまでずっとカメラを構えたくなるほどハマってしまいます。
今回紹介した撮影方法を踏まえ、自分なりの花火の表現方法を挑戦してみてください。