布地を接ぎ合わせて新しい命を吹き込むキルトの心は、創造的で温かく、資源を大切にする心、物を大切にする心です。
キルトはそれ自体が環境を意識したモノと言っても過言ではないのでは?
いつまでも楽しく暮らせる美しい地球を育んでいくために、キルトを通じて共に考えていきたいと思います。
テーマ:「私の好きなモノ」
今回は日本、台湾、中国、タイから独創的でアイデアあふれる手法の作品がたくさ
ん集まりました。
ご応募頂きました皆様へは厚く御礼申し上げます。
ここに各賞とご応募頂いた作品(一部は非掲載)を紹介させて頂きます
※メッセージはブラザー大賞、優秀賞、入賞のみに記載しております。
杉野服飾大学 教授 住野雅子
【第22回ブラザーキルトコンテスト】は、デジタルの絵画を鑑賞のような感動で審査をさせて頂きました。キルトの世界は、ミシンで表現出来る芸術です。 平面の中で立体感を出し、また奥行きや時間の流れを感じるストーリー性を画像から読み取ることが出来ます。テーマと作品のイメージが調和し、 また、一度見ると鮮明に印象に残る構図作品を高く評価しました。これらの作品は【楽しい時間を過ごしている情景】を感じとれた作品でした。
東京モード学園 教務部主任 市川恵己
本年は旅行やイベントなど日常の楽しみを表現するテーマが新鮮に感じます。建物などを上手く構成している作品もインパクトがありました。 自然や動物を表現する作品は毎年多いですが、キルトのテクニックに加え全体の構成やカラーリングで新しさを感じる作品が気になりました。 気合を入れすぎた感じに見えないですが、実はさらっと繊細にセンス良く・・・。 そんな優しさと緻密さの共存した作品が今の時代に合っているのかと思いました。
日本ヴォーグ社 キルトジャパン編集部 編集長 寺島暢子
応募作品を拝見させていただき、それぞれの作品のデザインの豊かさとそれを表現するミシンテクニックの使い方が素晴らしく、 驚かされました。自分の描いたデザインを多彩な技法を使って実現させた作品からはミシンと一緒に音楽を奏でているような様子がとてもよく伝わってきました。 また海外の作品はテーマ選びもユニークで、ミシンキルトの幅広い楽しみを教えてくれます。 今後もテクニックを駆使し、より自由な表現のキルトの登場を期待しています。
ブティック社 パッチワーク教室編集部 編集長 関口尚美
絵画のように伸び伸びと描かれたミシンキルトらしい作品が多く、様々なテクニックを駆使した溢れる表現力を感じました。布を重ねたり接いだりして作るベースも、 微妙なニュアンスを加えるステッチもレベルが高い中で惹かれたのは、構図とキルティングやステッチの相乗効果で臨場感のある作品です。 「新緑がまぶしい」や「青い山脈」は光や風の流れを感じさせ、その場の空気が伝わってくるような表現力が素晴らしかったです。
文化服装学院 教授 山内祐子
全体の印象として、心を穏やかにさせてもらえる作者の暖かい気持ちに溢れた作品ばかりだったと思います。 今年も写真データでの審査となりましたが、拡大して見るとフリーモーションのステッチの緻密さや構図の中にパッチワークのパターンを効果的に取り入れているなど、 細部にわたりテクニックを工夫しているところをじっくりと拝見することができました。 来年こそは実物の作品から放たれるパワーを感じながら審査できることを願っています。
花を見ると心が和み、気持ちが明るくなります。 季節の花の写真を撮り、キルトにし、私の好きな事が繋がっていきます。 #flower 夏編です。
幾つものガラスビンに詰めてあった端布。こんなに小さな布も。 懐かしく思いながらベース作り、葉は切り落しのキルト綿にのせて葉作り。 大好きな秋が我家に。落葉ハラハラ、木々に囲まれ深呼吸、心落ち着く一時です。
今年亡くなった義父が大好きだった祭り。 49日迄部屋に飾っていた祭着を、夫がもう汚れもあるし古いので処分するというので、 汚れの少ない所を切り抜き形にして残したいと思い作成しました。 裏地は着なくなったゆかたを使用しました。
旅行が好きですが、まだ行ったことのないヨーロッパ。 イメージをするだけなので、色は薄いトーンで表現してみました。 これが早くキレイな色で作成できる日が訪れることを楽しみにしています。
朱の鳥居をくぐればおのずと敬虔な気持ちになるのが私たち日本人です。 春に咲きほこる桜もまた明るい日々、天気をくれる私たちの心のよりどころ… 氏神のお塚参りは大好きな場所です。
今年私は好きなデニムと水玉で、コート、ジャケット、ワンピース、ブラウスとたくさんの服を作りました。 そして、どうしても出る端切れでバッグやポーチなどの小物を作りました。 そして、更なる端切れでこのキルトを作りました。 余す事なく好きな布を使いきりたい。部屋が片付かなくても捨てられません。
私の好きな季節は、桜が終り、若葉から青葉へと変わっていく初夏です。 様々なグリーンが木々をおおい、うす茶色だった山々もふわふわの新緑で茂ります。 山も生きていると実感し、毎年なのに感動します。 日差しも明るく暖かく「私も頑張らなくては」と思わせてくれる希望のグリーンの季節をキルトにしてみました。
私はゴッホのひまわりの絵が大好きです。単にきれいな花の絵を超えて描かれたひまわりの花の様相。 その力強い生命力に胸をつかまれるような気持になります。 このキルトは、戦争で焼けてしまったゴッホのひまわりの絵からインスピレーションを得て、 キルトでその力強い世界を表現してみたくて制作しました。
秋の京都。一手一手に魂を込めて互いを高め合うように。 静寂を切り裂き、凛とした空気をふるわせるような石音。 石から響く一筋の光のようなきらめきをキルトに残しておきたいと思いながら作りました。
旅行は自分自身との対話に最適な時間です。 快適な日常から離れる旅行は、時にはリスクもあるけれど私に冒険と新しい創造のインスピレーションをくれます。 私はいつもそんな心と夢をもって旅行をしています。このキルトはカメラより鮮明に美しく風景を映しています。
(Sunshine of Haowangjiao)
私の大好きな景色を異素材を使って表現しました。
(Urban Rhapsody)
イマジネーションからくるパワーが大好きです。 私の世界を広げてくれます。 普通の風景がイマジネーションの力でカラフルになる様子を表現しました。
美しい四季を感じる豊かな自然を皆で手をつなぎ守っていきたいです。