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【現役保育士さんにインタビュー】スキャンカットで壁面装飾を制作しました
幼稚園や保育園では、季節や行事にあわせて可愛らしい「壁面装飾」を施している園があります。けれど、紙を切り貼りして作る壁面装飾は、業務の中でも特に時間がかかる作業なのだそう。
そんな壁面装飾の制作時間や手間を削減するヒントを紹介すべく、今回は現役保育士さんと一緒にブラザーのカッティングマシン「スキャンカット」を使ってみました。
本記事では実際に制作する様子をレポートしながら、壁面装飾づくりでスキャンカットを活用できる点についてお届けします。
壁面装飾はこんなに大変!
今回お話を伺った現役保育士さんは、「子どもたちに季節感を伝えたい。素材や技法の表現方法が、子どもたちの造形活動の刺激になれば」という想いをお持ちです。しかし、やはり制作にかかる時間と手間は大きな課題だと言います。
スキャンカットを実際に使用する前に、まずは現状の壁面装飾づくりにおける課題について伺いました。
細かいパーツが多い
保育士さん:
壁面装飾でよく扱うのは、春のお花やクローバー、虫や動物たち、夏の星空、秋のコスモス、紅葉した落ち葉、クリスマスの雪の結晶、虹と子どもたちなどです。
子どもたちのことを想うとつい熱が入り、凝れば凝るほど細かいパーツも多くなってしまいます。
ハサミで切るには難易度が高かったり、カッターの使用が必要な場面もありますね。また、手作業だとカットがブレて、仕上がりがあまり美しくなくなってしまうことも......。細かい作業が苦手な先生にとっては苦労する業務だと感じます。
同じパーツが大量に必要になる
保育士さん:
広い壁面に対し、花吹雪やクローバー畑などを効果的に表現するには大量のパーツが必要です。そういった場合は、まず厚紙で型をつくり、大量に型を写し、切り取る作業を繰り返します。
たとえば雪の結晶などは模様が繊細なうえに、大量に必要となるシーンが多いんです。黙々と一人で作業しているときは、途方に暮れそうになりますね......。
日々の業務も多いなかでの制作時間の確保が課題
保育士さん:
また、子どもと関わる保育業務以外の時間で、壁面装飾づくりの時間を捻出するのが非常に難しいんです。朝から晩までお子様をお預かりしている保育園では、保育業務だけでも手一杯のはず。
そんな中で季節に合わせた案を出し、上司へ確認を取り、素材を集めていきます。さらに先生みんなで取り組む際は、作業行程をわかりやすく示さなくてはなりません。ただ先生によって得手不得手がありますから、同じ型紙でも同じようには仕上がらない場合もあり、難しいところですね。
「本来の保育業務に集中したい」という先生もいるでしょうし、時間のロスになってしまうこともあるでしょう。
1年間で何度も作り直す必要がある
保育士さん:
壁面装飾は、1年間で何度も作り替える点も大きな特徴であり、課題です。時間をかけて作り上げたと思ったら、すぐに次の案を考えて、制作に取りかからなければなりません。
保育業界は常に人手が足りない状況ですが、限られたメンバー同士で協力し、スピーディーに取り組まなければいけません。行事の装飾などには2〜3ヶ月前から着手することもあります。
さらに、案を出すにも産みの苦しみがあります。だからこそ、テンプレートやレシピがあるととても助かるんですよね。
ブラザーのスキャンカットで壁面装飾を作ってみた!
現場のリアルなお話を伺い、壁面装飾づくりでは下記のような課題があるとわかりました。
・細かな手作業で制作するため、人によって得手不得手がある
・1つのパーツを大量に複製する手間がある
・限られた時間の中で、何度も制作する必要がある
この課題に対して、ブラザーのスキャンカットがどのように活用できるのでしょうか。実際に、現役保育士さんと壁面装飾づくりにチャレンジしてみました。
スキャンカットの商品紹介
今回使用したのは、こちらのスキャンカット(SDX1200)です。スキャンカットと聞いたとき「大きくて、重そうだな」と想像していたのですが、見た目はこんなにもコンパクト!女性一人でも苦労することなく持ち運べる重さです。
上部右の液晶パネルと正面のフロントトレイカバーを開くと、使用できる状態に。家庭用コピー機やFAX機とも似ている構造で、手前にあるローラー部分で素材が挟み込まれ、前後に動きます。
けれど、前後に動かすだけでは複雑な線のカットは不可能です。そこで多彩なカットを可能にしているのが、ローラーの上を左右に動く「キャリッジ」という部分!
キャリッジには、このような小さな刃とホルダーが装着されています。なんとこの小さなカッター刃たった1本で、壁面飾りなどの細かなカットを行なえるんです。
さらに、こちらの刃は他のタイプに付け替え可能。刃のスペックが異なるものを付け替えることで、通常切れる紙・ハードフェルト・薄いプラスチック板以外にも、パネルシアターに使う不織布など、さまざまな素材のカッティングが叶います。
※切れる素材や厚みについて詳しく知りたい方はスキャンカット各機種のHPをご確認ください。
ブラザーのカッティングマシン「スキャンカット」製品一覧はこちら
また、作業時の安全性も特筆したいところです。通常の壁面飾りづくりではハサミやカッターを使うため、手を切ってしまったり、落として怪我をしたりする可能性もあります。
しかし、ブラザーのスキャンカットではその心配はありません。
先ほどお見せした刃の部分はキャップで覆われており、カッティング時のみ先端が押し出されて素材をカットできる仕組みになっています。いわば、ボールペンのような構造です。
作業時も刃は常にガードされており、カッティングの様子は見えないようになっています。スキャンカットで危険性を軽減でき、園内・所内にお子さまがいる状況でも制作を進められるのではないでしょうか?
ブラザーのスキャンカットでできること
今回は保育園や幼稚園の「壁面飾り」を想定し、「紙」で制作しました。スキャンカットでは紙以外に、フェルトやプラスチックなどの素材も綺麗にカットできます。季節の行事で必要になる制作物にも活躍してくれるはずです。
まずはスキャンカットに内蔵されている基本の模様をご紹介します。
このように、ハートや星などの基本の模様から、フレームや文字、可愛らしい動物のカットデータもたっぷりと用意されています。
内蔵されている模様のバリエーションもさることながら、ブラザー公式の「CanvasWorkspace(キャンバスワークスペース)」ではさらに多彩な無料作品レシピがダウンロード可能!
PCとネット環境があれば、キャンバスワークスペースとスキャンカットを連携し、簡単にデータを転送できます。また、PC上でカットしたい模様のレイアウトをしてから本体へ転送するといった活用方法も!キャンバスワークスペースを使った様子も、ご紹介していきます。
内蔵レシピで壁面装飾を作ってみる
カットする際に、切りたい素材を固定するのが「カッティングマット」です。弱粘着・強粘着の2種類あり、カットする素材によって使い分けます。
紙の場合は弱粘着を使用。破れやすい素材に適した粘着性で、カットする際に紙がヨレないようしっかり固定する役割があります。
まずはスキャンカットに内蔵された模様をカットしてみます。動物モチーフの中から、曲線が多くカットが複雑そうな「ライオン」を選んでみました。
こちらは複数パーツをそれぞれカットし、のりで貼り合わせて仕上げるタイプの模様です。壁面飾りでもよくある工程ですよね。
模様を選んだら、液晶パネルでパーツを配置していきます。表示されているマス目は、「カッティングマット」上での位置を表しています。
カッティングマット上で複数色を一度にカットすることもできるので、同じ色のパーツは寄せて、異なる色のパーツはなるべく離しておくのがコツです。
スキャンカットの画面上でパーツを配置したら、パーツごとの色にあわせて画用紙を用意しましょう。使用する色の画用紙を適当な大きさに切って、マス目を確認しながらカッティングマットへ置いていきます。
配置したら、付属のスパチュラでしっかりと空気を抜くのがポイント!空気抜きが甘いとカット中に画用紙がズレて、失敗してしまいます。
空気を抜いてカッティングマットにしっかり固定したら、マットの上部をローラー部分に添えてボタンを押し、素材をカットできる位置までマットを搬送します。スタートボタンを押すと、いよいよカット開始!ローラーでマットが前後すると同時に、カッター部分が左右に動き出しすいすいとカットしていきます。まるでペンで模様を描くかのような、軽やかな動きに驚きました......!
ライオンのカット時間は、たったの1分。切り出されたものがこちらです。前後左右にしか動かないイメージだったので「切り口がガタガタになってしまうのでは......?」と懸念していたのですが、実際はこれほどのクオリティ高い仕上がりに。曲線や、細かな切り抜きも、人の手で切るより圧倒的に美しく切り出されていました。
各パーツをのりで貼り合わせ、レシピ通りの「ライオン」が完成しました。同じレシピでも、さまざまな色の画用紙を組み替えながら自由にカスタマイズできるのも楽しいです!
キャンバスワークスペースのレシピ
次に、ブラザー公式サービス「キャンバスワークスペース」を活用して制作していきます。
選んだのは、イースターの時期に飾りたいガーランドレシピ。細かなカッティングが必要で、さらに同じ模様を複数用意しなければいけないものです。
特に、何匹ものうさぎを手作業でカットしようと思うと気が遠くなりますが、スキャンカットであれば数分で切り出せます。
キャンバスワークスペースでは、スキャンカットに転送する前に、PC上でパーツの配置編集ができます。本体の液晶パネルより大きな画面で確認でき、細かい部分まで調整できるため操作性は抜群です。
ちなみに、スキャンカット本体に転送してからも、再度手直ししたい場合はカット前に編集できます。配置する際は、素材の余白がなるべく少なくなるよう意識してみましょう。
カットした後は、このようにペリペリと一気に剥がせます。カットした直後は一見どこが切れているかわからないのですが、剥がした瞬間に形取られたパーツがあらわれてワクワクしました。
イースターガーランドの完成品は、他に制作したものとあわせて最後にご紹介します!
複数の模様を一気にカット!
パーツを組み合わせてつくるレシピはもちろん、紙が1枚あれば作れるシンプルな模様もたくさん用意されています。
「いろんなパーツを作らなくてはいけない!」というときにも、スキャンカットは大活躍。1つのマット上に模様をいくつも配置すれば、一斉にカットできます。
スキャンカット本体の液晶パネルや「キャンバスワークスペース」にて細かく配置し、それぞれの模様にあわせた色画用紙をセットするだけ!ちなみに、模様の大きさなどもそれぞれ変更可能です。
そして今回、スキャンカットで制作した壁面装飾がこちら......!
可愛らしい動物や、星や葉っぱのモチーフ、使いやすいライン素材を活用。より華やかな印象になるガーランドや、カットした後にひと手間加えてつくるお花まで加えて、いろんなタイプの装飾づくりにチャレンジしてみました。
実は、筆者は細かい作業が得意ではありません。しかしスキャンカットを使用すれば得手不得手の差が生じにくく、誰でもきれいな装飾が作れると実感しました。
切る工程が軽減されれば、あとはのりで貼ったり組み合わせたりするだけ。保育園や幼稚園の現場でも、大いに役立ちそうです。
ブラザーのスキャンカットを使ってみて
最後に、一緒に制作してくれた現役保育士さんにも感想を伺いました。
ー 実際にスキャンカットを使ってみて、どのような点が優れていると思いましたか?
まず、こんなにもスピーディーに、美しくカットできるスキャンカットの性能に驚きました。冒頭の課題でもお伝えした「先生たちの得手不得手」に対し、仕上がりにバラつきが出にくくなるだろうと思います。
内蔵データだけでもテンプレが膨大に用意されており、迷うことも少なくなりそうです。今までは本やネットなどで候補をかき集めていましたが、その手間も削減できそうですね!
ー 今回は壁面装飾を製作しましたが、その他どんなことに活用できそうでしょうか。
他に応用できるとすれば、掲示板のちょっとした飾りや、子どもたちに贈る誕生日カード、運動会のメダル、卒園式・入園式の会場装飾など。後、親御さんにお渡しする行事の案内レターなどにも活用できそうです。
カットしたパーツを子どもたちに渡し、好きに組み合わせるといった工作に使ってもらうのもいいなと思います。危険なハサミの使用を避けながらも、造形を使って楽しく遊べそうですよね。
ー スキャンカットが保育園や幼稚園に1台あると、業務にはどのようなメリットがありそうでしょうか?
最近では、環境配慮や人手不足の観点から壁面装飾づくりをやめてしまった園もあるんです。けれど、子どもたちのためにと続けている園もあるでしょう。壁面装飾がなくなったとしても、他の場面で紙での制作が必要になる場面はいくらでもあります。
どの園でもきっと、限られた時間の中で先生たちが頑張って作っています。その中で単調な作業は少しでも軽減し、「どういうものを作ったら喜ぶか」「こんなのも飾ったらいいんじゃないか?」とじっくり考えることに時間をかけられたら本質的ですよね。
作業時間を短縮することで、子どもたちと向き合う時間にもより集中できたらいいなと思います。
ー ブラザーのスキャンカットはどんな方におすすめしたいですか?
装飾づくりが思ったようにいかず毎回苦労されている先生や、人手不足に悩んでいる園長先生におすすめしたいです。スキャンカットが一台あれば、壁面装飾以外でもさまざまな場面で負担が軽くなり、時には子どもたちの造形教育にも役立てられます。園の先生みんなで、業務軽減について考えるきっかけにもなればと思いますね。
取材を終えて
今回は現役保育士さんと一緒に、ブラザーの「スキャンカット」で壁面装飾作りにチャレンジしてみました。
細かいパーツもたったの数分で美しくカットされ、手作業より明らかに効率が良かったです。一度使い始め、スキャンカットでできることがわかってくると「こんなことにも使えそう!」と次々と発想が浮かびました。
ぜひ一台、導入してみてはいかがでしょうか?可愛い装飾で、お子さまの笑顔があふれることを願っています!
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みなさんは「スキャンカット」をご存じですか?少し前に様々な媒体や動画、生配信などでスキャンカットを紹介いただき、その際に多くのお客様からコメントをいただきました。
コメントの中で「スキャンカットで何ができるのかわからない」、「スキャンカットの操作は簡単そうだけど、わたしのやりたいことはできるの?」など、スキャンカットに興味を持っているからこそ生まれる質問が多く寄せられましたが、配信の限られた時間では十分に回答することができませんでした。
そこで、今後はスキャンカットに関する「よくあるご質問」をクラフト日和で定期的に紹介していきます。