【刺しゅうのやり方】はじめての道具選びのポイントと基本ステッチ

道具選びのポイントは？刺しゅうに必要な道具を揃えよう

まずは刺しゅうを始めるための道具を準備しましょう。ここでは初心者の方に合わせて、道具ごとの選び方のポイントをご紹介していきます。

【用意するもの】

・刺しゅう針
・布
・刺しゅう糸
・刺しゅう枠

刺しゅう針

さまざまな種類がある刺しゅう針ですが、定番とされているのは「フランス刺しゅう針」と「クロスステッチ針」。針の先が尖っているのが特徴の「フランス刺しゅう針」は、どんな布にも針を刺しやすく、刺しゅうが初めての方にもおすすめの刺しゅう針です。

「クロスステッチ針」は、名前の通り刺しゅうの技法である“クロスステッチ”をする際に向いています。特徴としては、針の先が丸くなっているので、目の詰まった布には刺すことができません。「クロスステッチ針」は、キャンバス地などの目が粗い布に刺しゅうをする時に選ぶとよいでしょう。

布

リネンやシルク、ウールなど、どんな布にも刺しゅうができますが、布の特徴によって刺しゅうの難易度が変わります。

ガーゼなどの目が安定しないものや、布が厚すぎたり薄すぎたりしても難易度が高くなります。初心者におすすめなのは「シーチング」と呼ばれる布。途中で目が崩れにくく、値段もお手軽なので、初心者の方におすすめです。

刺しゅう糸

刺しゅう糸には、さまざまな種類・色が豊富に取り揃えられており、どの刺しゅう糸を選ぶべきか悩んでしまうかもしれません。

そんなときは、刺しゅう糸に記載されている糸の太さを表す番号で糸を選びましょう。刺しゅうには、「25番刺しゅう糸」を選ぶのがベターです。

刺しゅう枠

刺しゅう枠を使わなくても刺しゅうはできますが、布を固定できるぶん、初心者にありがちな失敗を防ぐことができ、仕上がりも綺麗になります。

刺しゅう枠にもさまざまな形や素材のものがありますが、基本的には丸枠で8cm程度の刺しゅう枠を用意するとよいでしょう。

実際に刺しゅうをしてみよう！初心者向け刺しゅうステッチ５選

ひと通りの道具が揃ったら、簡単なステッチから練習してみましょう。いろいろなステッチのやり方を覚えれば、さまざまな技法を組み合わせて自分の思うままに作品を作れるようになります。

まずは基本となる「ランニングステッチ」をはじめ、5つのステッチをご紹介します。

1. ランニングステッチ

刺しゅうを始めるにあたって基本となるステッチです。聞きなれない言葉に難しそうなイメージを抱くかもしれませんが、裁縫で言う“なみぬい”にあたります。

表と裏のステッチの間隔が均等になるよう縫い進めていくと、綺麗に縫うことができます。

2. バックステッチ

刺しゅうの型となるアウトラインのステッチに多く使われる縫い方です。一目縫ったら返しぬいをすることで、切れ目のない1本のステッチができます。

綺麗に縫うコツは、「ランニングステッチ」と同じ要領で縫い目の間隔を揃えることです。

3. アウトラインステッチ

使い方・縫い方の要領はバックステッチと似ていますが、曲線があるステッチをする際におすすめの技法です。

バックステッチとの違いは、返しぬいをする時に斜めにずらしながら重ねるように縫っていきます。

4. サテンステッチ

作りたい形の中を糸で埋めていくステッチで、洋服・雑貨などでもよく取り入れられている縫い方です。立体感のある仕上がりが可愛らしく、刺しゅうと聞いてまず思い浮かべるのがこの「サテンステッチ」ではないでしょうか。

縫い方のポイントは、糸を長く使う部分から縫い進めていくと全体のバランスが取りやすく、綺麗な形に仕上がります。

5. フレンチノットステッチ

普段の裁縫でやっている玉留めと同じ要領でできる、コロンとした玉を作る縫い方です。針に巻きつけた糸の回数で大きさを調整することができるので、さまざまなアレンジに使用することができます。

手軽にできちゃう刺しゅうミシンも便利！

刺しゅうができる「刺しゅうミシン」は、刺しゅうに苦手意識のある人でも簡単に高クオリティな刺しゅうが楽しめるのでおすすめです。ミシンによって搭載されている機能は異なりますが、数十種類の刺しゅう模様が内蔵されているので、好きなキャラクター刺しゅうや有名クリエイターが手がける刺しゅうも簡単に縫えてしまいます。

また、刺しゅうミシンがあれば、刺しゅうのアウトラインだけミシンで手軽に作り、手刺しゅうで凝ったアレンジを加える……といった楽しみ方もできます。なかなか思うように作れない場合や、とことん凝った刺しゅうを作りたいなら、刺しゅうミシンを上手に活用して刺しゅうを楽しむのもよいですね。

そんなときにおすすめなのは、ブラザーの刺しゅうデータダウンロードサイト「ハートステッチズ」で販売している「otonano nurie（おとなのぬりえ）」シリーズ。刺しゅう糸だけではなく羊毛フェルトやマニキュア、ビーズなどを使って、簡単に華やかな刺しゅうが楽しめます。これまでとは一風変わった楽しみ方ができるシリーズです。

刺しゅうは初心者でも、“手軽”で“自由に作れる”楽しさがある

今回は、初心者向けの刺しゅうのやり方についてご紹介させていただきました。なんとなく難しそうなイメージがあった刺しゅうも、実は簡単なステッチをいくつか覚えるだけで、ミシンを使ったりキットを使ったりしてさまざまな楽しみ方ができます。

さまざまなステッチの縫い方を覚えていけば、だんだん自分がイメージした通りのものを作れるようになってくるはず。まずは基本のステッチを覚えて、自分の作りたいイメージを刺しゅうで自由に表現してみませんか？