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【簡単でおしゃれ!】カルトナージュを楽しもう
厚紙と布を使ったハンドメイド、カルトナージュ。必要な材料が少なく、気軽に始められる趣味として密かなブームとなっています。
カルトナージュは、形やデザインが幅広く、布によってさまざまな雰囲気の作品が出来上がるのも大きな魅力です。今回はそんなカルトナージュの歴史や必要な道具と材料を紹介しながら、実際にトレーを制作します。
カルトナージュの歴史
カルトナージュ(Cartenage)は、もともとフランス語で「厚紙工作」を意味する言葉です。世界中で愛されているハンドメイドですが、その起源にはさまざまな説が存在しています。
たとえば18世紀頃の南フランスでは、養蚕農家が蚕の繭を入れて保存するため、厚紙で作った丈夫な箱が使われていました。その後、美しい柄の布や紙を貼って装飾するようになり、フランスの伝統工芸として確立したという説があります。
また、大航海時代、カルトナージュはアジアから持ち込まれた茶葉を保存するための箱だったとも考えられています。金属製の缶は保存している間に茶葉に香りが移ってしまうほか、船で運んでいる間に湿気で傷んでしまうデメリットがありました。一方、厚紙で作られた箱は茶葉の香りを保ちつつ湿気を吸収してくれるため、茶葉を保存するのに重宝されていました。
さらに当時のお茶は高級であり、上流階級の人々にのみ許された嗜好品でした。そんな人々のティータイムを華やかにするよう、茶葉を入れる箱には布や紙を貼って装飾が施されたことがカルトナージュのはじまりだともいわれています。
カルトナージュはいずれも実用的な目的から使われていましたが、現在では収納などに活用されながらも、使う人の目を楽しませるアイテムとして親しまれています。
カルトナージュに必要なものと作り方
カルトナージュには、主に以下の道具と材料が必要となります。必要な材料や道具がまとめられたキットが100円ショップで販売されていることもあるため、気軽に始めてみるのも良いでしょう。
【主な道具】
・布切りはさみ |
・カッターナイフ、はさみ |
・カッターマット |
・定規 |
・ボンド |
・ハケ |
・クラフトテープ |
カルトナージュは、厚みのある紙で作るときれいに仕上がります。厚紙を上手く切るためには鋭利なカッターが必要ですが、ケガのないように取り扱いには十分注意しましょう。
また、牛乳パックをもとにカルトナージュを作る場合は、パッケージの印字面が透けないよう、あらかじめ薄手の紙を貼ってから布や化粧紙を貼ります。ボンドを水で薄め、ムラのないようハケを使って均一に塗るのがポイントです。
ハケがない場合は指でも問題ありませんが、塗り終わったらきれいに指を洗って次の作業に入りましょう。また、裁断した後に出た厚紙もハケの代用として使えます。
もっと簡単にカルトナージュを楽しみたい方は、100円ショップや雑貨店で販売されているプラスチック容器、牛乳パックに化粧紙や布を貼りつけるのもおすすめ。出来上がりのサイズもイメージしやすいため、化粧紙や布の無駄もありません。
【主な材料】
・カルトン(厚紙)、ケント紙 |
・布 |
・化粧紙 |
・リボン(または麻ひもなど) |
・刺しゅう糸(刺しゅうをする場合) |
・持ち手の金具 |
カルトナージュに使う布は、薄手のものが最適です。厚みのある布はボンドで接着するのが難しく、はがれてしまう可能性もあります。ふたつきの箱タイプの作品で、開け閉めをするうちにはがれてしまえば作品の魅力も半減してしまうでしょう。扱いやすく、しっかりと接着できるような薄手の布か、化粧紙がおすすめです。
滑らかで扱いやすいケント紙は、カルトナージュの内側に貼って化粧紙や布を巻く芯になります。直接カルトンに布を貼るよりもきれいに仕上がるため、使って損はありません。
また、カルトナージュで使う布に刺しゅうを施すと、オリジナルの作品が作れます。ブラザーの刺しゅうデータダウンロードサービス「ハートステッチズ」にある図案を使い、自分好みの刺しゅうを入れてみるのも良いでしょう。
カルトナージュのトレーの作り方
1.カルトンとケント紙を側面4枚、底の1枚分切り出す。
2.布を敷き、切り出したカルトンを5mm間隔で開け、配置したらボンドで貼る。
3.布をカルトンから1.5cm程度余裕を持った位置で切ったら四隅を折り、リボンや麻ひもを挟んでボンドで貼る。さらにそれぞれの辺をもう一度折り、ボンドで留める。
4.底面と同じサイズの紙を切り出し、布を貼る。
5.4で作った部分を3に貼り合わせ、四隅を立てたらリボン(または麻ひも)を結ぶ。
6. 完成!
カルトナージュのアレンジ
カルトナージュは化粧紙や布を貼るものによって、さまざまなアレンジが可能です。そのアレンジのヒントを見てみましょう。
ギフトボックス
シンプルな箱であっても、台紙とキルト芯を使っておしゃれな布を貼れば、厚みが加わった高級感あふれるギフトボックスになります。プレゼントを出したら捨ててしまうようなラッピング素材ではなく、ギフトボックスにもこだわってプレゼントを用意すれば、より心が伝わるでしょう。
ソーイングボックス
木製の箱をソーイングボックスとして使っている方は、布や化粧紙を貼っておしゃれなソーイングボックスにアレンジするのもおすすめです。味気ないソーイングボックスが素敵な一品になり、お裁縫をするのが楽しくなるかもしれません。
パスケース
パスケースは箱やトレーに比べ、少ない素材で簡単に作れます。ストラップをつければ、社員証を入れるケースにもなり、プレゼントにも喜ばれます。
フォトフレーム
カルトナージュのフォトフレームは、写真に彩りを加えるアイテムになります。箱タイプの作品よりも作る手間も少なく、お部屋のインテリアを素敵なものにするでしょう。
簡単で素敵なカルトナージュを作ろう
カルトナージュは100円ショップで手に入る道具や材料でもきれいに作ることができ、難しい技術も必要ありません。気軽に始められるため、まずは挑戦してみるのも良いでしょう。
自信がない人は、カルトナージュのキットを利用するのもおすすめです。インテリアやプレゼントにもぴったりなカルトナージュを新しい趣味にしてみてはいかがでしょうか。