【楽しく学べる】お子さまに作ってあげたい布絵本の魅力

紙絵本とはどう違う？布絵本の特徴

布絵本と紙絵本の大きな違いは、当然ながら素材にあります。素材が布に変わることで、どのような特徴が見られるのでしょうか。

お子さまの五感を刺激する

紙絵本は1ページの中に多くの文字やイラストをレイアウトできるため、たくさんの情報をお子さまに伝えられます。一方で布絵本は情報量こそ少ないものの、柔らかい手触りで触感を刺激するなど、お子さまの五感の発達に役立ちます。布絵本は「読む」よりも、「体験する」ためのものといっても過言ではありません。

軽量で持ち歩きも容易

店頭で販売されている布絵本の一部には、リングが取り付けられています。これはベビーカーやお母さん、お父さんの鞄にぶら下げられるようにするためで、お出かけ先に持って行くのも簡単です。

お子さまでも取り扱いやすい

しっかりとした作りの紙絵本をお子さまが持ち上げたとき、誤って取り落として顔や体にぶつけてしまう可能性があります。しかし、布絵本は軽い素材でできているため、お子さまでも手に取りやすい仕様となっています。

清潔に使うことができる

布絵本の特徴のひとつとして、洗濯ができる点もあげられます。どんなものでも口に入れてしまう赤ちゃんでも、清潔に使うことができるのも嬉しいポイントです。

知育に役立つ

布絵本は紙とは違い、1ページに多くの情報を載せられませんが、実際に手を動かして内容を体験できるというメリットがあります。たとえば「朝起きてから出かけるまで」の準備をモチーフとした場合、布絵本では実際にキャラクターが朝食を食べ、身支度をする様子をお子さま自身の手で完成させることができます。

また、数や文字をモチーフとした場合は、数や文字を認識させるのに役立ちます。布絵本はお子さまが楽しみながら物事を学べるアイテムといえるでしょう。

布絵本の作り方

布絵本は、材料を揃えれば自作することも可能です。作る際に知っておきたいポイントを押さえ、お子さまが楽しめるものを作ってみましょう。

下書きする

まずは布絵本のイメージを固めるため、下書きを作りましょう。入れたい仕掛けや色使い、キャラクターが定まると、用意する材料も自ずと決まります。

また、布絵本を作る際にこだわりたいのが、表紙です。どんなストーリーなのか一目見てわかるだけでなく、お子さまが思わず手に取りたくなるように意識しましょう。

※右開きの場合

また、下書きの際には布絵本のページ配置を事前にしっかり確認しておく必要があります。左開きか右開きかでページの配置が変わります。「製本したらページ位置がごちゃごちゃになってしまった」なんてことのないよう、下書きを完成品に見立てて把握しておくのがおすすめです。

材料を用意する

布絵本に使う布は、ほつれにくく、加工しやすいフェルト生地がおすすめです。そしてお子さまの月齢によっては、認識でき、興味を引きやすい原色の布を選ぶ必要があります。

そのほかにも、お子さまが遊べる仕掛けに使うパーツを揃えましょう。とくに数字の形に縫い付けたり、ページに縫い付けた太めの紐に通すことで移動できるビーズは汎用性が高く、ぜひ取り入れたい素材です。

ボタンやファスナー、リボンは、お着替えのトレーニングにも最適です。布絵本で早い段階から練習をしておけば、いざお着替えをするようになったときにもスムーズにできるはず。そして自分ひとりでできることが増えれば、お子さまの自信にもつながります。

また、小さなパーツを何度も貼ったりはがしたりできるマジックテープは、仕掛け絵本の定番です。フェルトとは異なる触感や、はがすときの音はお子さまにとって新鮮に感じるかもしれません。細かいパーツが複数ある場合は、ファスナーを使った収納スペースを設けると紛失を避けられると同時に、お片づけのトレーニングにもなります。

土台に縫い付ける

キャラクターなどのパーツや仕掛けが準備できたら、土台となるフェルトに縫い付けます。幼いお子さまは布絵本を取り扱う際の力加減がうまくできません。パーツがちぎれ、誤飲につながることのないようにしっかりと縫い付けるようにしましょう。刺しゅう糸を目立たせたくない箇所は、“透明糸”を使うときれいに仕上がります。

製本する

完成したページを縫い付け、製本を行います。製本後はフェルトを布ボンドで貼り付けたり、カバンテープを付けて背表紙を作りましょう。さらにページの端に穴を開けてリングを取り付ければ、持ち歩きにも便利です。

世界でひとつの手作り布絵本を贈ろう

布絵本はお子さまの知育に役立つアイテムです。店舗で販売されている、人気キャラクターのものなども良いですが、手作りすれば世界にひとつだけの布絵本が完成します。ひと針ひと針、お子さまへの思いを込めて作ってみてはいかがでしょうか。