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ミシン講座

水通し・地直しとは?綺麗な作品づくりのために知っておきたい下準備

水通し・地直しとは?綺麗な作品づくりのために知っておきたい下準備

裁縫をする際、生地の下準備として必要になる「水通し」や「地直し」。せっかく選んだ生地を使って作品を作っても、水通しや地直しをしていなかったために、あとから形や色が変わってしまってはショックです。

裁縫初心者の方は「そもそも水通しや地直しって何?」という方もいるかもしれません。今回は、水通し・地直しの目的や行うべき生地の種類、実際の作業手順をご紹介します。作品ができあがってから後悔することのないように、しっかりと覚えておきましょう。

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「水通し」とは

「水通し」とは

■水通しの必要性

水通しとは、作品づくりを始める前に生地を整える下準備の作業で、生地が縮まないようにすることが目的のひとつです。おろしたての服を洗濯機で洗ったら縮んでしまった、という経験がある方もいるかもしれません。そうならないために、あらかじめ水通しをすることで、あとから生地が縮むのを抑えることができます。

もうひとつの目的は、色移りや色落ちを防ぐため。新品の布で作った作品を、白い洋服などと一緒に洗ったときに色移りしてしまう可能性があります。また、作った作品が雨などに濡れて色落ちしてしまわないように、裁縫を始める前に水通しをしておきましょう。

■水通しが必要な生地

水通しが必要な生地は、水で縮みやすい素材や色落ちが心配な素材です。麻や綿、ガーゼ生地などは特に縮みやすく、色の濃いデニム地などは色落ちが心配なので水通しが必要。生地によっては水通しできないものもあります。シルクや化学繊維、毛足の長い生地などの水通しは避けてください。

また、洗濯する回数が多いものも、縮みや色落ちの心配があります。お子さまの入園入学グッズなど何度も洗濯するアイテムは、あらかじめ水通ししてから作るのがおすすめです。

■水通しの手順

【準備】
1. 生地が大きい場合には、水通ししやすいように裁断
2. 生地の切れ端を処理する
3. 少量の水をかけ、滲まないか確認する

【水通し】
1. 洗面器やバケツに水を入れる
2. 生地を蛇腹に折りたたんで、水に浸ける
3. 水に一定時間つけ、軽く脱水
4. 生乾きになるまで陰干し

水につける時間は生地によってさまざまです。ガーゼは30分、綿は1時間、麻は4~5時間ほどが目安となります。

脱水するときは、洗濯機の脱水モードで軽く回すか、手のひらでたたいて水気を軽く飛ばすようにしてください。生地の歪みや傷みを防ぐため、強く絞らないようにしましょう。また、異なる生地をまとめて水通ししたり、最初から洗濯機で洗ったりすると失敗の元になります。手順を守って、水通しをしましょう。

「地直し」とは

「地直し」とは

■地直しの必要性

地直しは、水通しと同様に縫い始める前に生地を整える作業。生地にアイロンがけなどをして生地の歪みやたるみを整え、作品の仕上がりを綺麗にします。水通しと一連で地直しと言われる場合もあります。


生地は、縦糸と横糸を垂直になるように編んで作られます。一見すると繊維は縦横まっすぐになっているように見えても、実は製造過程や畳んだときなどに歪んでしまう場合があります。地直しをすることで、生地の歪みは直り、収縮が整えられる効果があります。

■地直しが必要な生地

地直しが必要なのは、歪みやたるみがある生地や水通しをした生地です。また、熱で縮む生地もあるので、事前に地直しをしておくとあとから形が崩れずに済みます。

基本的には歪みがあるかどうかを確認し、歪んでいた場合には、地直ししてから作品づくりを始めましょう。また、水通しした生地は、仕上げの作業として地直しをする必要があります。歪みがない生地は地直しの必要はありません。

■地直しの手順

【準備】
水通しできる生地は、水通しをして生乾きの状態にする

【地直し】
1. よこ地とたて地の布目を垂直に整える
2. スチームアイロンをかける

布にアイロンをかけるときは、素材に応じてあて布を用意します。ウールやシルク、化学繊維などにはあて布が必要です。シルクなどスチームアイロン不可の生地を地直しする場合は、ドライアイロンを使うようにしましょう。

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水通し・地直しは綺麗に仕上げるためのひと手間

生地の状態によって作品の仕上がりが違ってくるため、水通しや地直しは重要な作業。裁縫の基本事項のひとつです。スムーズに生地の下準備を終わらせ、裁縫ができるように水通し・地直しを始める前に手順をきちんと確認しておきましょう。

作品の出来栄えが良いと、作るのも使うのもよりいっそう楽しくなります。この機会に水通し・地直しをマスターして、裁縫のスキルをひとつずつアップさせていきましょう。

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