2024年ニュースリリース

ブラザー工業株式会社(社長：池田和史)は、従来モデルから加工領域を拡大したベストセラーモデル 「コンパクトマシニングセンタ SPEEDIO S300Xd2/S500Xd2/S700Xd2(Sシリーズ)」と、5軸加工機 「ユニバーサルコンパクトマシニングセンタ SPEEDIO U500Xd2(Uシリーズ)」を8月26日に発売します。なお、これらの新モデルは、2024年11月開催のJIMTOF2024(第32回 日本国際工作機械見本市)に出展予定です。

Sシリーズはテーブル移動による前後、左右、工具が垂直に移動する上下動が可能なマシニングセンタです。その汎用さと生産性の高さからSPEEDIOシリーズで最も売上台数の多いベストセラーモデルです。
主軸の豊富なバリエーションに加え、工具搭載本数は、14本、21本、さらには28本搭載可能なモデルを用意し、お客様の現場に合わせた最適なソリューションを提供しています。
今回発売する新モデルは、現場のお客様からの要望を反映し、機能強化を図っています。従来モデルに比べ、加工領域を広げ、主軸の剛性を高めました。また、CNCの機能強化、暖機レス加工支援機能^*2の追加など、お客様の生産現場をサポートできる幅が広がりました。

加工エリアの奥行き(Y軸移動量)、高さ(Z軸移動量)とテーブルサイズを大きくすることで、加工領域が拡大しました。これにより、加工物の大型化、形状の複雑化への対応のほか、搭載可能な治具が増えることなどにより、工程集約への対応能力を向上させました。

Y軸移動量	450mm (従来モデルから+50mm)
Z軸移動量	380mm (従来モデルから+80mm) ※Z380mm仕様の場合
テーブルサイズ	Y方向450mm (従来モデルから+50mm) X方向 600mm (S300Xd2/S500Xd2) / 800mm (S700Xd2)

Y軸、Z軸移動量の拡大

主軸を強化し、剛性を向上させました。これにより、鉄の重切削加工をはじめ、ステンレスやチタン合金など幅広い部品の加工に威力を発揮します。

主軸ベアリング径	10% 拡大
主軸クランプ力	15% 増強

※ともに従来モデルとの比較

Uシリーズはコンパクトな本体に大型の傾斜ロータリーテーブルを搭載することで、多面加工を可能にしたモデルです。Sシリーズなどの3軸に加え、テーブルが回転、傾斜する2軸を利用して、多面を割出して加工することが可能です。また、これらの軸を同時に動かすことで、滑らかな曲線形状が要求される部品などを加工できる同時5軸制御が可能なモデルもラインアップしています。
今回発売するU500Xd2は、従来モデルと比較して加工エリアを拡大しました。EV関連の部品など、近年需要が拡大している大型部品に対応します。

Y軸およびZ軸移動量拡大により加工可能領域が拡大しました。大型ワークの多面加工や、搭載可能な治具が増えることなどにより、工程集約への対応能力を向上させました。

Y軸移動量	450mm (従来モデルから+50mm)
Z軸移動量	380mm (従来モデルから+80mm) ※Z380mm仕様の場合

Y軸、Z軸移動量の拡大

治具搭載領域	直径500mm 高さ320mm(従来モデルから+50mm)

治具搭載領域の拡大

もともと消費電力が少ないSPEEDIOに、今回からリリースされるモデルに環境負荷の低減を実現する新しい機能を追加します。チップシャワー省エネ運転^*4や暖機レス加工支援機能などの新機能を搭載し、さらなる省エネ化を実現しました。従来モデルと比較して、約30%の大幅な消費電力の削減を実現しました。また、エアに関わる機能を最適化し、工作機械使用時のエネルギーの無駄も削減しています。

※ともにブラザー工業調べ