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RFIDとはどんなシステム? 導入に必要なものや仕組み・特長を徹底解説

公開日:2023.04.24

RFIDとはどんなシステム? 導入に必要なものや仕組み・特長を徹底解説

RFIDはやがてバーコードに取って代わる可能性が高いとされる、今注目の自動認識技術です。ただし、導入され始めたのは1980年代後半からで、技術自体はそれほど新しいものではありません。

当時は今よりはるかにコストが高かったため、実験的な導入にとどまっていました。しかし、2000年代に国内で交通系ICカードに使用されるようになって以来、急速に広まり、今では私たちの暮らしに欠かせないものとなっています。

しかし、まだ「バーコードとの違いが分からない」「どのように導入・活用したらよいか、わからない」という方も少なくありません。そこで今回はRFIDの仕組みや特徴などの基本的な知識や導入に必要なツール、導入するメリットや注意点を解説します。

     

RFIDとは?



RFIDとは?

RFID(アールエフアイディ)の正式名称は「Radio Frequency IDentification」で、日本語では「無線自動識別」と訳されます。電波や電磁波を使用した非接触の自動認識システムで、複数のRFタグ(ICタグ)の情報を離れた場所から一括で読み取り、個体を識別することが可能です。

RFIDの基本的な技術は1930年代に軍事目的で開発され、1980年代半ばには日本や欧米の製造業でも導入が始まりました。しかし、コストが高かったため、一般的には普及していませんでした。

しかし、技術革新によって低コスト化が進み、小型化・高性能化が実現したため、近年本格的に導入が始まっています。

2018年には大手アパレルメーカーが、全商品を対象にRFタグを貼付した無人レジの導入を開始。従来のように商品ごとにバーコードを読み取る方式ではなく、複数の製品をまとめて認識できる利便性に注目が集まったことで、さまざまな業種でRFIDの導入が盛んになりました。

RFIDでできること

RFIDを導入すれば、離れた場所にあるRFタグの情報を、電波を用いて接触することなく読み込めます。さらに情報を「入力」するだけでなく「消去」や「書き換え」も可能です。

RFIDは現在、交通系ICカードや高速道路で使われるETCカード、車のスマートキーなどに用いられています。小売店などで商品の持ち出し防止策として使われているのもRFIDです。商品にRFタグを貼付しておき、店舗の出入り口にRFタグ探知機を設置すれば、商品がレジを経ないで通過する際に反応する仕組みです。

RFIDの導入に必要なもの

RFIDの導入を検討するなら、まずは必要なツールを知っておきましょう。RFIDは大きく分けて「RFタグ」「RFIDプリンター」「RFIDリーダー」「処理システム(パソコン・スマートフォンなど)」の4つの要素で構成されています。それぞれを詳しくみていきましょう。

RFタグ

RFタグは、情報の書き込まれたICチップと通信のアンテナを一体化してタグにしたものです。RFタグを付けることで、複数のアイテムを同時に識別できるだけでなく、袋やダンボールに入っているものも識別できます。

なお「RFタグ」は「RFIDタグ」や「ICタグ」、「電子タグ」や「無線タグ」などと呼ばれることもありますが、すべて同じ意味です。

RFタグはバッテリーを内蔵しているか否かで、「パッシブタグ」と「アクティブタグ」に分けられ、さらに両方の特長をもつ「セミアクティブタグ」を含めて3種類に分類されます。

パッシブタグ バッテリー(電池)を内蔵せず、RFIDリーダーからの電波を電源とする。電池のあるタグと比べて通信距離は短いが導入コストは安い。在庫管理や盗難防止タグなどに使用される。
アクティブタグ バッテリー(電池)を内蔵したタイプ。通信距離はパッシブタグに比べれば長いが、電池の管理が必要。セキュリティ管理や動線分析、センサーによる温度管理などに使用される。
セミアクティブタグ 通常はパッシブ型として作動し、RFIDリーダーからの電波照射があれば、バッテリーを使用して電波を発信する。主にスマートメーターなどに使用される。

RFタグの種類

RFタグにはさまざまなタイプがあります。段ボールに貼付しやすいようシール化した「ラベルタグ」が主流ですが、他にも「金属対応タグ」「セラミックスタグ」「特定用途向けタグ」「NFCタグ」などがあります。それぞれの特徴は、次の表のとおりです。

ラベルタグ 裏面がシールで対象物への貼り付けが可能。加工しやすいため商品タグや社員カードなどに使われる、汎用性が高いタイプ。
金属対応タグ 特別な加工により金属の影響を受けずに読み取りが可能。防水性・耐熱性があるため、特殊な環境下での使用に適している。
セラミックスタグ ファインセラミックスで加工されたタイプ。水や高低温・薬品への高い耐性があり、金属やプラスチック素材に貼付できる。
特定用途向けタグ 用途に合わせた素材や形状で作られるタイプ。耐久性が高いため過酷な環境でも運用可能。用途はカゴ車管理やリネン管理など。
NFCタグ NFCとは「近距離無線通信」のこと。少しの距離ならかざすだけで通信できるため電子マネー・自動車運転免許証などに使用される。

RFIDプリンター

RFIDプリンターはRFタグに任意の情報を書き込むために使用します。RFタグにデータを登録する(書き込む・エンコードする)のがRFIDプリンターの役目です。RFタグにエンコードできるRFIDプリンターには、通常の据置型RFIDプリンターと持ち運び可能なモバイルRFIDプリンター、金属対応タグのRFIDプリンターなどの種類があります。



ブラザーラベルプリンター「TD-4750TNWBR」は、ラベルへの印字と同時にRFIDへ書き込みできるのが特長。通信距離が長く広範囲の読み取りも可能です。複数のRFタグの一括読み取りができるので、製造・物流の現場や店舗で荷物や商品・備品の管理に適しています。

▼ブラザーラベルプリンター「TD-4750TNWBR」
https://www.brother.co.jp/product/labelprinter/td4750tnwbr/index.aspx

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     TD-4750TNWBR

  

より大量に印刷をされたい場合は、小型かつインダストリアルモデルの「TJ-4121TNR」がおすすめです。

▼「TJ-4121TNR」
https://www.brother.co.jp/product/labelprinter/tj4121tnr/index.aspx     

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      TJ-4121TNR

RFIDリーダー

RFIDリーダーはRFタグにエンコードされた情報を読み取るため、電波を照射して通信する装置です。情報を読み取るだけでなく、書き込む機能も備えているため、「RFIDリーダライタ」とも呼ばれます。

RFIDリーダーのタイプはさまざまです。社員カードに埋め込んだRFタグを読み取る際にはゲートタイプのRFIDリーダーが使用され、倉庫などで在庫管理に使用する際はハンディタイプのものが使用されます。

パソコンやスマートフォン

RFIDリーダーが読み取った情報をアプリ上で処理するためには、パソコンやスマートフォンが必要です。読み取った情報はPOSレジなどの販売情報管理システムや、在庫管理システムなどの処理システムにも送れます。

RFIDの仕組み



RFIDの仕組み

RFIDにおける通信の仕組みを紹介しましょう。

まずRFIDプリンターでRFタグに任意の情報をエンコードしておきます。次にパソコンからRFIDリーダーに指示を送り、指示を受けたRFIDリーダーがアンテナであらかじめ情報がエンコードされたRFタグと通信します。次にRFタグが情報を信号化してRFIDリーダーに送り、最後に信号をRFIDリーダーがデータに変換し、パソコンなどで処理します。

整理すると、以下のような流れです。

1. RFIDプリンターでRFタグに情報をエンコードする
2. パソコンからRFIDリーダーに対してリード処理の命令を出す
3. RFIDリーダーからRFタグに向けて電波を照射する
4. RFタグが電波を受信し、内部のICチップが起動
5. ICチップの情報をRFタグから送信する
6. RFIDリーダーが情報を受信する
7. RFIDリーダーが受信した内容をパソコンで処理する

RFIDの5つの特徴

流通や小売り、製造や医療などさまざな分野で活用されているRFID。その特長は以下の5つです。

● 多くの情報を紐付けられる
● 障害物があっても読み取れる
● 複数のRFタグを一括で読み取れる
● データの更新が可能・不正な複製は困難
● 汚れに強い

5つの特徴を詳しく説明していきましょう

多くの情報を紐付けられる

バーコードの場合は、情報を数字とアルファベットの組み合わせだけで表すため、紐付けられる情報は20〜30バイトほどしかありません。一方、RFIDは10進数(数字の0~9の組み合わせ)もしくは16進数(数字の0~9とアルファベットのa~fの組み合わせ)で表現したコードでの書き込みが可能です。一般的なRFタグでは、96ビット(24桁)または128ビット(32桁)の情報を紐づけることができます。バーコードでは容量オーバーとなる大量のデータも取り扱えるようになるため、製品に関するより詳細な情報をエンコードすることが可能です。

障害物があっても読み取れる

RFタグの読み取りは、通信が届く場所であれば障害物があっても行えます。そのためダンボールなどで梱包されている商品や製品も開封せずに、種類や数を判別できます。照射されるレーザー光がさえぎられると情報を読み取れないバーコードに比べると、大量の在庫管理や自動検品などに便利です。また、RFIDは距離が離れていてもデータの読み取りが可能。そのため倉庫内の棚の上などに置かれた商品でもデータを読み取れます。

複数のRFタグを一括で読み取れる

RFIDは複数のRFタグを一度に読み取れます。そのため従来のように商品を一つひとつスキャニングしていく手間がありません。一括で読み取ることができれば検品や棚卸し、在庫チェックなどにかかる時間を大幅に短縮できるでしょう。読み取り可能な照射範囲は調整できるため、手元のみを照射範囲に設定しておけば、レジなどで商品のRFタグを即座に読み取れます。

データの更新が可能・不正な複製は困難

RFタグはデータを書き換えられる一方、情報の読み取りや書き込みに専用のRFIDリーダーを使用するため、不正な複製は困難です。そのため人物を特定する認証カードや機密情報の管理などにも使われています。コードをコピーすれば複製できるバーコード認証は、高度なセキュリティが求められる場面での使用に不安が残ります。

汚れに強い

バーコードは表面が汚れていると読み取れなくなりますが、RFIDは通信で情報を読み取るためタグに汚れがあっても問題なく利用できます。汚れやすい現場でも安心して使用できるでしょう。劣化しにくく半永久的に使えるだけでなく、タグの上にシールを貼ってしまったような場合でも情報を読み取ることが可能です。

バーコード、二次元バーコードとの違い

上記の特長をバーコードとの比較に焦点を当てて見ると、次の表のようにまとめられます。

バーコード RFID
情報量 小容量 大容量
読み取り(障害物) 障害物があると読み取れない 障害物があっても読み取れる
読み取り(量) 一つずつしか読み取れない 複数を一括で読み取れる
データ更新 不可(複製は可能) 可(複製は困難)
読み取り(汚れ) 汚れがあると読み取れない 汚れがあっても読み取れる

導入コストを比べると、現状ではバーコードよりもRFIDの方が割高です。RFIDの導入には、RFタグやRFIDリーダーだけでなく、管理用のソフトウェアなどが必要になるためです。

バーコードは対象に印刷するだけで済みますが、RFタグでは通信で読み取れる仕組みをもたせるための製造コストもかかります。コストだけを考えればバーコードの方が安いのが現状です。

なお、ブラザーの「バーコードコピー機能」(貼っているバーコードと同じバーコードをコピーして作る機能)が搭載されている製品(P-touchテンプレートコマンドが搭載している製品)なら汚れたり破損したバーコードを補完できます。

「バーコードコピー」機能について、どのような時に役立つ機能なのか下記の記事でご紹介いたします。

RFIDを導入する際の課題や注意点

RFIDの導入には、次のような課題や注意点もあります。

● 読み取りの精度
● 悪質な書き換えへの対策
● 金属・電波・水の影響を受ける


それぞれを詳しくみていきましょう。

読み取りの精度

一度に複数の情報を読み取れるRFIDですが、一つずつ読み取るバーコードに比べると、精度が劣ります。最新のRFIDではバーコードと比べても精度の差がない製品もありますが、RFIDを導入する前に、実際の現場での読み取り精度を確認した方が良いでしょう。業務に合わせた読み取り方法を疑似的に準備し、業務に支障のない読み取り精度を実現できるかどうかを検証するのが重要です。

悪質な書き換えへの対策

RFIDのメリットとして挙げた「情報の書き換えができる」点は、デメリットと表裏の関係にあります。なぜなら情報が書き換えられることは、不正な改ざんを許してしまうことにつながりかねないためです。タグ自体に認証機能をもたせて不正な改ざんを防げる仕組みも開発されていますが、改ざん防止機能がない場合、悪質な書き換えが行われないよう注意する必要があります。

金属・電波・水の影響を受ける

RFタグは無線通信でデータの読み取りや書き換えをするため、水・金属・電波などの影響を受けやすい傾向があります。例えば、水が入ったペットボトルや金属製品にRFタグを貼付した場合、電波が吸収・拡散されてしまい読み取りできない可能性もあります。その場合はペットボトルなどの対象物から離れた位置にRFタグを付ける、水や金属に対応したRFタグを使用するなどの対策が必要です。

RFIDの特徴を理解して導入を検討しましょう!

今後もさまざまな分野での活躍が期待される次世代テクノロジーRFIDは、やがてバーコードに取って代わる認識技術になると言われています。導入コストはかかるものの、業務が効率化させることで長期的なコスト削減が見込めるなら、RFIDの導入を検討しても良いでしょう。

RFIDを導入するなら、タグへの高精度な書き込みが可能な RFIDプリンターの購入を合わせて検討してみてください。ブラザーラベルプリンター「TD-4750TNWBR」なら、紙管サイズが大きなRFIDラベルにも対応。RFIDへの書き込みと同時にラベルへの印字も可能です。

コンパクトな設計ながら、300mのインクリボンに対応しているため、リボンの交換頻度も減らせます。2.3インチのカラー液晶を搭載しており、直感的な操作も可能。スムーズなラベル型RFタグの発行で業務効率の向上を実現します。物流・製造業界をはじめ、小売やサービス、医療業界まで、さまざまな業界でのRFID導入に、ブラザーのRFIDプリンターをお役立てください。

▼ブラザーラベルプリンター「TD-4750TNWBR」
https://www.brother.co.jp/product/labelprinter/td4750tnwbr/index.aspx

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ブラザー販売 ビジネスNAVI 編集部

ブラザー販売、ビジネスNAVI担当者です。ビジネスNAVI編集者として、トレンドコラムやお客様の導入事例、パートナー企業、製品のソリューション情報などを発信していきます。

   

※この記事の内容は、2023年2月現在のものです。
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