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物流におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)のトレンドとは?

公開日:2022.12.23

     
物流におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)のトレンドとは?

物流業界が抱えるさまざまな課題を抜本的に解決するためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が不可欠です。国土交通省は日本の産業界でDXが進まない場合、2025年以降に毎年最大12兆円の経済的損失が生じると指摘しています。

一方、日本のトラック運送業の99.9%は中小企業が占め、DXはおろかデジタル化すら進んでいない現場も少なくありません。

この記事では、物流の現状とDXの取り組み内容、事例を解説します。物流DXに関心がある企業経営者や担当者は、ぜひ参考にしてください。

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DXとは?

生産管理とは?

国土交通省のガイドラインによると、DXの定義は以下のとおりです。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

ポイントは以下の2点です。
・データとデジタル技術の活用
・ビジネス環境の変化に柔軟に対応できる全体構想の構築

DXは単なるIT化ではありません。物流DXとは、サプライチェーンを含めた包括的なデジタル変革によって企業や社会の課題を解決することです。

※引用
国土交通省「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」 https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf,(2021-08-22)

物流業界の現状と課題について

物流業界の現状と課題について

日本の物流は、20兆円規模の巨大市場です。新型コロナ感染症拡大以前は海運・航空貨物などの国際物流が順調に拡大しており、個人消費も堅調でした。新型コロナ感染症拡大後は一部で荷動きの鈍化がみられますが、巣ごもり需要による個人消費は伸びています。

一方、物流の現場を支えるドライバーの不足は深刻です。2024年からドライバーの時間外労働に上限が設けられる点も大きな懸念材料で、人件費の高騰も想定されます。

小口配送の大幅な増加

物流が抱える課題の一つが、インターネットショッピングの普及や新型コロナ感染症拡大に伴う個人向け小口配送の増加です。国土交通省によると、2020年度の宅配便取り扱い個数は48億3,647万個で、前年度に比べて約11.9%も増加しています。

小口配送とは、多種類・少量の荷物を多数の配送先に届ける方法です。大量の荷物をまとめて運べる大口配送と比べると手順が複雑になりやすく、人件費や燃料費などのコストもかさみます。

エンドユーザーに荷物を届けるラストワンマイル配送では、不在時の再配達にも対応しなければなりません。再配達の増加は、現場ドライバーの大きな負担になっています。

従業員の人手不足

日本では少子化や超高齢化の影響で労働力不足が進行しています。物流業界も例外ではありません。国土交通省によると、トラックドライバーが不足していると感じている物流業界の企業は、2019年時点で約70%を占めました。

一方、新型コロナ感染症の影響で人手不足が緩和される傾向も生まれています。トラック運送事業の有効求人倍率は2018年以降2.5%~3%前後で推移していましたが、2020年5月時点の有効求人倍率は1.92%です。ただし、全職業の有効求人倍率は0.97%となっており、ドライバー不足が際立っています。

ドライバーが増えない主な理由は、以下のとおりです。
・全産業平均よりも長時間労働が多く、賃金が低い
・中型免許の新設によって、トラックドライバーになるハードルが上がった

従業員の負担増大

物流ニーズが拡大している中でドライバーが不足すれば、各ドライバーの負担増大は避けられません。長時間労働の是正や労働条件の改善が進まなければ、バックオフィス業務を担う人材の確保も困難になるおそれがあります。

働き方改革や業務効率化、生産性向上の実現には、デジタル化やDXが不可欠です。しかし、そもそもIT基盤がなければDXの実現は困難です。デジタル化が進んでいない企業は業務の標準化を進め、インターネットとICT機器の活用によってIT基盤を構築しましょう。

ICT技術や情報セキュリティに精通する人材確保・育成も必要です。DXの実現には全社的な取り組みが求められるため、企業経営者自身の学びや意識改革も欠かせません。

物流業界のDX化の取り組み内容

ここからは、DXの具体的な取り組みを解説します。

物流業務を効率よく行える倉庫管理システム

倉庫管理システムとは、倉庫の入庫から出庫までを一元管理できる仕組みです。現場ではハンディーターミナルなどのICT機器や、コードの一括処理が可能なRFIDタグ(電子タグ)などを使って、商品・製品を管理します。

入出庫やピッキング、ラベル貼りなどの業務を大幅に効率化でき、ヒューマンエラーを削減できる点がメリットです。

倉庫自動化の動きも進んでいます。ただし、自動搬送ロボット、自動ラックシステム、自動ピッキングシステム、自動仕分けシステムなどの大掛かりな機器が必要です。中小企業では導入が難しいケースも多いため、国土交通省は複数企業による共同倉庫、共同配送を推奨しています。

例えば、地域内の複数企業が倉庫、トラック、ドライバーをシェアできれば、ドライバー不足の状況下でも安定的な物流を確保できます。

▼こちらもお読みください
⇒倉庫管理の現場はどう変わる? WMS導入事例紹介
⇒パートナーソリューション

商品の在庫や発送管理のデジタル化

物流DXを進めるためには、物流のみではなく製造や小売りも含めた全体最適化やデータ連携が不可欠です。メーカーから小売店までの全プロセスを標準化・デジタル化して一元管理できれば、生産・在庫・発注を最適化でき、過剰な在庫や欠品を防げます。

デジタル化が進めば、AI(人工知能)による需要予測や生産・発注の自動化も可能です。AIとは、コンピューターに大量のデータを学習させて、人間と同様の判断や最適解の予測を引き出す仕組みです。学習が進むほど精度が上がるため、継続的なデータ収集・分析が欠かせません。

自動運転やドローン配送

トラックやロボットの自動運転やドローン配送は、物流DXで特に注目されている分野です。法整備が進んでいないために直近での実現は困難ですが、実証実験は加速しています。

幹線輸送で注目されている技術の一つが、トラック隊列走行です。電子連結技術でつないだ無人トラックの隊列を、有人トラックが先導・制御して走行する仕組みです。実用化されれば、ドライバー不足の解消や輸送品質の向上、燃費改善などの効果が見込めます。

ロボット配送は、主にラストワンマイル配送や小売店のオンデマンド配送で実証実験が進められています。一方、ドローン配送には、落下リスクや建物への衝突など解決すべき課題も少なくありません。リスクが小さい山間部や離島への配送では、有効な選択肢になりえます。

勤務シフト作成にAIを活用

ドライバーの勤務シフト作成にAIを活用する方法です。シフト作成の課題は、一人ひとりの状況とスケジュールの細かな調整が求められ、作業が複雑になりやすい点にあります。作成担当者に大きな負担がかかるケースも珍しくありません。

一方、AI搭載シフト作成ツールは、各人がスマートフォンから入力した希望を基に自動的にスケジュールを調整してシフトを作成します。主なメリットは以下のとおりです。

・大幅な業務効率化が見込める
・人為的なミスを防げる
・ドライバーごとの労働時間や人件費を可視化できる
・シフト希望を申告するための出社がなくなる
・全員でシフトを共有できるため、人員が不足した際のスケジュール調整もスムーズにできる

顧客情報の蓄積と分析

顧客の不在による再配達問題は、物流業界が抱える喫緊の課題です。再配達が多発すれば、人件費や燃料費、排出される二酸化炭素が増加し、ドライバーの長時間労働にもつながりかねません。

国土交通省や各企業は、再配達を削減するためのさまざまな施策に取り組んでいます。中でも、スマートメーターから得られる電力消費データを基に、AIが不在宅を判断する実証実験は大きな注目を集めました。

宅配ボックスの設置やコンビニエンスストア受け取り、宅配用コミュニケーションアプリの活用も進められています。過去の配送データを蓄積してAIが解析すれば、在宅率の高い時間帯に配送するなどの方法が取れる可能性もあります。ただし、宛名情報は個人情報であり、扱いには十分な注意が必要です。

配送ルートの最適化にAIを活用

AIは、配送ルートの最適化にも利用可能です。天候データや道路の混雑状況、地理的制約、到着時間、不在の確率などを基にAIが最も効率的な配送ルートを割り出します。過去の配送ルートや停車位置の情報をGPSから収集・蓄積して、最適な配送ルートを決めるシステムもあります。

配送ルートの決定には専門的な知識や経験が必要となるため、属人化しやすい点がネックです。自動化できれば、下記のような効果が見込めます。
・誰でもルート決定ができるようになる
・業務効率化や人件費・燃料費の削減が図れる
・緊急配送や配送遅れに迅速に対応でき、顧客満足度が向上する
・現場で配送ルートを端末などで確認できるため、経験が少ないドライバーでもスムーズに走行できる

物流DX取り組み事例

物流DXの具体的な取り組み事例を2つ紹介します。

CBcloud

CBcloudは、物流のさまざまなソリューションを提供する企業です。代表的なサービスを以下で紹介します。

・PickGo:ユーザーがアプリから注文した商品を、PickGoパートナーが買い取り・受け取りして届けるサービス
・ichimana:ドライバーの位置情報を関係者間で共有できるサービス
・SmaRyu:荷積み位置指定、最適ルート配送、配送ステータス報告などを一括管理できるシステム

ZARA

ZARAは、スペイン発祥のファッションブランドです。スペイン国内に巨大な物流センターを持ち、商品はRFIDタグで管理されています。注文を受けた商品は、物流センターから航空便で48時間以内に世界中の店舗へ届けられます。

販売や試着のデータを活用して販売できる量のみを生産している点も大きな特徴です。過剰在庫や廃棄のリスクを減らせるのみではなく、変化が速いファッションのニーズにもフレキシブルに対応できます。

DXの実現をするために

DXの実現には、IT基盤の整備が不可欠です。しかし、日本の物流現場にはアナログ作業がいまだに多く、変化を望まない人も少なくありません。経営者には、自ら先導して自社の業務を標準化して課題を分析し、効果が見込める部分からデジタル化を進める努力が求められます。

ブラザー販売株式会社は、プリンターや複合機、ラベルライターやラベルプリンターなどの機器を提供しています。家庭用・業務用ミシンの老舗・ブラザーグループの圧倒的な信頼度と実績が強みです。

物流のDXを目指して業務の効率化・改善を進めたい企業は、気軽な相談から始めてみてはいかがでしょうか。

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ブラザー販売 ビジネスNAVI 編集部

ブラザー販売、ビジネスNAVI担当者です。ビジネスNAVI編集者として、トレンドコラムやお客様の導入事例、パートナー企業、製品のソリューション情報などを発信していきます。

   

※この記事の内容は、2022年12月現在のものです。
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