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薬剤師は患者様を守る最後の砦!
円滑な調剤業務を支えるプリンティング環境とは?

公開日:2024.04.11

薬剤師は患者様を守る最後の砦!<br>円滑な調剤業務を支えるプリンティング環境とは?

薬を必要とする人にとって、薬剤師はとても身近な存在です。病院で定期的に処方してもらう常用薬から、ドラッグストアなどで購入する花粉症対策薬、各種美容サプリに至るまで、すべての薬は薬剤師を通して管理・販売されています。

しかし薬剤師の真の姿は、意外と知られていません。医療にとって不可欠な存在でありながら、患者からはあまり見えないところで活躍されることが多く、いわば“縁の下の力持ち”としての役割に徹しているからでしょう。

そこで今回は薬剤師の業務にスポットを当て、その役割と具体的業務についてご紹介します。さらに薬剤師の調剤業務にとって、実は「文書とラベル」が極めて重要な役割を果たしていること、そしてそれらを出力する最適なプリンティング環境を実現するヒントを、ブラザーがプロの視点から解説します。

患者様を守る“最後の砦”、薬剤師の知られざる業務とは?

2020年7月、フジテレビ系で「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」という医療ドラマが放映されました。原作は「月刊コミックゼノン」に連載された荒井ママレさんによる漫画作品。石原さとみさんが演じる主人公・葵みどりの姿を通して、病院薬剤師の知られざる舞台裏を描いています。

“アンサング”とは「褒められない」という意味で、医師や看護師の陰で“縁の下の力持ち”として患者様のために奮闘するリアルな姿が注目を集めました。ご覧になった方もいるのではないでしょうか。

ここで描かれた薬剤師の仕事は、医薬品全般の豊富な知識を活かし、医師の処方箋に基づく調剤や服薬指導、医薬品の管理・販売を行うことです。薬剤師は外から見ると「薬を取り揃える人」というイメージが強いのですが、実はその裏でとても重要な役割を担っています。薬剤師は医師が出す処方箋に異議を唱えることができる唯一の存在で、患者様にとっては安全な医薬品処方の“最後の砦”なのです。その具体的な5つの業務内容を、薬が私たちの手に渡るまでの流れとともに見ていきましょう。

①調剤・監査

医師が出した「処方箋」に基づいて薬を調合すること「調剤」といいます。薬剤師は、医師が指示した処方箋が患者様に適合するか、他の薬との飲み合わせに問題がないかも確認します。

患者様に薬を渡す前には、調合した薬剤師とは別の薬剤師が確認をする「監査」も行われ、二重三重のチェック作業が行われます。薬剤師は薬のスペシャリストとして、医療ミスを防止し、事故を回避する緻密な業務を行っているのです。

★Point①「処方箋」とは?
処方箋とは、患者様の病気の治療に必要な薬の種類・量・服用法が記載された書類です。医師だけが発行することができ、また薬剤師だけが処方箋の内容が適正であるか確認し薬を処方することができます。
医師と薬剤師というそれぞれの分野の専門家が患者様を支える「医薬分業」の仕組みの中で、処方箋は極めて重要な文書であり、患者様には以下の4つのメリットをもたらします。

※患者様の4つのメリット
1.文書として記録が残ること。
2.処方内容を自分で確認できること。
3.薬の専門家である薬剤師が内容をチェックできること。
4.患者様の意思で調剤薬局を選択できること。

処方箋イメージ|ブラザー

②服薬指導

「服薬指導」とは、薬剤師が患者様に薬を渡す際に、薬の効能や服薬方法などの注意点を患者様に説明することです。患者様と密なコミュニケーションをとり、疑問点や不安を取り除いてわかりやすく指導します。

★ポイント② 「薬剤情報提供書」とは?
薬の説明書として、薬の名称・効能効果・用法・用量・副作用などの注意事項が書かれた書類です。処方された新薬をジェネリック医薬品に変更するとどのくらいの差額が出るかを比較した差額票が付く場合もあります。患者様に心配や不安を与えないよう、薬剤師の視点で的確な説明をするための重要文書です。

服薬指導イメージ|ブラザー

③薬歴管理

患者様の服薬記録を照合し、適切な薬かどうかを判断する作業のことです。薬の重複や併用による副作用を防いだり、アレルギーの有無を確認する重要な業務です。 患者様が複数の病院に通院している場合、薬の飲み合わせで問題が発生する危険性があります。薬剤師が薬歴管理を行うことで、適切な対応をとることができます。

★ポイント③ 「お薬手帳/お薬手帳ラベル」とは?
お薬手帳に貼付されるラベルには、調剤日・調剤薬局名・処方箋発行医療機関名・薬剤名・用法・用量・日数などの処方内容、副作用歴、アレルギー歴、主な既往症が記載されています。
お薬手帳は、副作用歴やアレルギー、過去の病気の情報を薬剤師に伝えるとともに、急に具合が悪くなった時などに必要な薬の情報を薬剤師に正確に伝えることができます。
2016年からは、紙のお薬手帳と同様に、お薬手帳アプリも利用できるようになりました。

おくすり手帳イメージ|ブラザー

④疑義紹介

薬剤師が処方箋の内容に疑問や確認事項がある場合、医師に処方意図を確認したり、処方提案をする業務です。薬剤師は患者様に適切な薬をお渡しする最後の砦として、重要な役割を担っています。

★ポイント④「疑義照会」とは?
薬剤師による疑義照会は、調剤業務のどの時点においても、疑問点などが生じた場合は必ず行われます、疑義照会を行わずに調剤を続行することは、薬剤師法によって禁止されており、また処方箋を作成した医師も薬剤師から疑義照会の問い合わせがあった際には必ず応じることが義務付けられています。
疑義照会は主に電話・メールで行われ、照会内容は必ず処方箋の備考欄などに「照会日時・照会先名・照会内容/結果・担当薬剤師名」を記録しなければなりません。

疑義照会イメージ|ブラザー

⑤医薬品の販売・管理

処方箋により処方される医療用医薬品は、国家資格を持った薬剤師しか販売ができません。また薬局やドラッグストアで購入できる一般用医薬品も、要指導医薬品や第1類医薬品については薬剤師の資格が必要です。

薬袋イメージ|ブラザー

ここまで薬剤師の業務内容を見てきましたが、注目していただきたいのは、薬が私たちに渡るまでに、薬剤師の業務の中で「文書とラベル」が重要な役割を果たしている点です。医薬品の処方には、絶対に間違いや見落としがあってはなりません。だからこそ、ヒューマンエラーを防ぐために厳重なダブルチェックが実施され、専用の「文書とラベル」によって極めて厳格な管理がなされているのです。

薬剤師の業務内容と医薬品が渡るまでの流れ|ブラザー

「アンサング・シンデレラ」の中でも、病院薬剤師が処方箋などの膨大な文書やラベルを扱う姿が描かれています。様々な文書や薬袋にドラマの主人公が押印する「薬剤師・葵」のスタンプは、薬剤師の責任の重さを表す象徴ともいえるものでしょう。

薬剤師が働いている場所と、その役割の重要性とは?

薬剤師は「アンサング・シンデレラ」で描かれた病院薬剤師だけではなく、様々な場所・機関で働いています。厚生労働省の統計では、全国で32万人を超える薬剤師が活躍しています。それぞれの具体的な役割を見ていきましょう。

施設・業務の種別/男女別にみた薬剤師数|ブラザー

薬局の薬剤師

もっとも多いのは、薬局の薬剤師です。処方された薬の正しい飲み方の指導をするとともに、医療機関などと連携をしながら、服用している薬で的確に効果が出ているか、副作用が出ていないかなどを確認をします。

また処方箋による医薬品の取扱いだけではなく、症状に合った一般用医薬品の選択・販売を行ったり、症状の度合いによっては専門医への受診をすすめたりするなど、セルフメディケーションの推進も行います。

病院・クリニック・診療所の薬剤師

病院などの医療機関では、入院患者様が使用する薬剤の調製、在庫管理や品質管理、正しい飲み方指導、臨床検査などを行っています。内服薬や外用薬だけではなく、注射薬の調剤や無菌製剤の混注、化学療法で使用する薬剤の調製なども行います。

また入院中の患者様の治療効果を最大限に引き出すために、緩和ケアや栄養サポートチーム、感染制御など、チーム医療の一員として活動を行う病院も増えています。

ドラッグストアの薬剤師

ドラッグストアでは、一般用医薬品・健康食品・化粧品・日用品など、幅広い商品を販売しています。そのため処方箋を持たない利用者も多く、病院や薬局とは異なる幅広い分野の知識が必要となります。

最近では薬局併設型の店舗も増えており、専門性も兼ね揃えた薬剤師スキルが求められています。

製薬会社の薬剤師

薬剤学、臨床薬理学等の医療薬学、分析化学の知識を活かし、製剤設計、分析評価法の開発、生物学的同等性試験等の臨床開発に関する業務を行います。

薬学で学んだすべての知識を活かし、医療関係者に対する製品説明会や学会セミナーの開催・支援を行ったり、市販後の安全管理、添付文書やインタビューフォームの作成・改訂業務を行います。

また、医薬品の製造や品質管理における実務経験を踏まえ、医薬品製造管理者(薬剤師免許が必要)として組織をまとめる業務もあります。

以上の他に、地域の行政機関で保険衛生に関わる業務を行ったり、学校で環境衛生の維持管理や保健指導を行う薬剤師もいます。いずれの場合も薬剤師は「薬の専門家」として、私たちの健康を支えているのです。

“最後の砦”には、信頼できるプリンティング環境が不可欠

ここまで薬剤師の業務と役割、そして厳格な調剤業務を支える「文書とラベル」の重要性について解説してきました。薬剤師が円滑な調剤業務を行うためには、必要な時に必要な文書/ラベルを出力できる最適なプリンテインング環境が不可欠であることがお分かりいただけたことと思います。

最近では、各種の文書/ラベルの印刷を、分散配置した複数のプリンターで行う傾向が強まっています。大型複合機で集中処理するのではなく、それぞれ用途に適したコンパクトなプリンターを各所に設置することで、出力環境の最適化を図る病院・薬局が増えています。

ここからは、病院・薬局などの最適なプリンティング環境を実現するブラザーの各種プリンターをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

各種文書の印刷:レーザープリンター「HL-L2460DW」

○製品寿命7年の耐久性
本体製品寿命7年または約5万ページの高耐久を実現。さらに7年定額保守サービス(有償)とあわせてより長く安心してご使用いただけます。

○コンパクト設計&高速プリント
狭い場所にも収まるコンパクト設計*を実現。高速プリントエンジン搭載で、モノクロ A4片面約34枚/分の高速印刷を実現し、急な大量出力にも迅速に対応します。*外形寸法W356×D360×H183mm(突起物の除く)

○前面操作&大容量トナー
トナーカートリッジの交換に加え、給紙・排紙などすべての操作を前面で行えます。また約5,000ページ印刷可能な超・大容量トナーを使用すれば、トナー交換の手間を軽減し、約3.3円/枚の低ランニングコストを実現します。印刷速度の測定条件は製品ページをご覧ください。

薬棚管理ラベルの印刷:ラミネートラベルプリンター「PT-P950NW」

○高耐久のラミネートラベル
ラミネートフィルムが印刷面を保護する独自の構造により、擦れ・汚れ・薬品・溶剤などに対して優れた耐久性を発揮します。

○テープ幅いっぱいに印字可能
最大印字幅が32mmまで向上。従来機と比較して印字幅が約5mm拡がり、余白幅を少なくテープ幅いっぱいに印字が可能になりました。

○ラベル作成ソフト「P-touch Editor」
ラベル作成ソフト「P-touch Editor」とプリンタードライバーをパソコンにインストールすることで、バーコードラベルの作成など、より高度な編集機能が利用できます。

★「ラミネートラベル無料サンプル」お申込みはこちら[新しいウィンドウ]

お薬手帳ラベルの印刷:「TD-4550DNWB」「QL-1115NWB」

○ORCA日医標準レセプトでお薬手帳用専用ドライバーも用意
医療現場IT化を推進する日本医師会が会員のために提供しているソフト「日医標準レセプト」に対応し、お薬手帳専用ドライバーをご用意しています。

○様々な用途に使える幅広ラベル対応
お薬手帳ラベルに対応する90mm幅ロール紙や、102mm幅(4インチ)ラベルにも対応。お薬手帳ラベル、薬袋ラベル、検体ラベル、医療材料管理ラベルなどにおすすめです。

○カッター・ハクリ発行
オートカッターを標準搭載しているので、ラベルを自動でフルカットできます。また、オートカッターをオプションのハクリユニット(PA-LP-002)に交換すれば、ラベルを剥離した状態で出力可能。剥離紙を剥がす手間が省けるので、都度貼り付け作業もスムーズになります。

フロア床ラベルの印刷:「TD-4520TN-CU*」

*オートカッター搭載モデル

○病院内・薬局内の動線を確保
ブラザーの特殊ラベルなら、通路に1ヶ月間放置しても印字面が消えにくいのが特長。ラベルが剥がれにくく、コンクリートなど様々な床に貼ることができます。

○自由に編集できるラベル作成ソフト「P-touch Editor」無償提供
初心者の方にもパソコンで簡単にラベル作成ができる、ラベル作成ソフトウェア「P-touch Editor」を無料提供しています。

★「床ラベル無料サンプル」お申し込みはこちら[新しいウィンドウ]

「調剤 Melphin/DUO」との連携で各種調剤ラベルを出力

ブラザーのラベルプリンターは、三菱電機ITソリューションズ株式会社の「調剤Melphin / DUO」(メルフィン・デュオ)と連携し、処方箋入力から領収書発行まで、窓口業務をトータルに支援しています。

処方箋の情報の入力から、監査チェック、ネットワーク接続までを簡単に実現できる保険薬局システムです。在庫管理から経営支援、薬歴共有といった周辺システムもラインアップしており、薬局業務をトータルにサポートします。

★「調剤Melphin / DUO」の詳細はこちら[新しいウィンドウ]

「調剤 Melphin/DUO」の5つの特徴

▲「調剤Melphin / DUO」の5つの特長

「調剤Melphin / DUO」の特徴

①セキュリティーの高いネットワーク
国のガイドラインに沿った高度なセキュリティーネットワーク「Melphinネット」を採用。

②シームレスな連携
レセコン・薬歴・在庫など、システム全体がシームレスに連携、事務員と薬剤師間や店舗間での情報共有がスムーズ。

③入力ミス防止・複雑な処方入力の補助
過去処方と今回処方のリアルタイム比較。一包化・漸減・隔日の入力補助機能で医薬品の選択間違いを未然に防止。

④患者様に寄り添った機能
薬品情報提供書の写真や文章が処方と連動して患者様ごとに変更され、きめ細かい対応が可能。
また、画面上で薬袋に印刷される内容を自由にメンテでき、患者様の性別・年齢・に沿ったレイアウトが可能。

⑤薬局業務をサポートする多彩なオプション
服薬指導、在庫管理、データ集約/分析、薬歴共有、会計、在宅訪問など、薬剤師の業務に必要な各種システムをオプションでご用意。

⑥ブラザーとの連携ソリューション
ブラザーラベルプリンター「TD-4550DNWB」を連携することで、様々な調剤ラベルを自由自在に出力することができます。

いかがでしたでしょうか。今回は薬剤師の業務と役割、そして調剤業務に不可欠な「文書とラベル」を出力するブラザーの各種プリンターをご紹介してきました。

お薦めしたブラザー製品は、いずれもコンパクトでコストパフォーマンスに優れたプリンターばかり。円滑な調剤業務を強力に支援します。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

   

ブラザー販売 ビジネスNAVI 編集部

ブラザー販売、ビジネスNAVI担当者です。ビジネスNAVI編集者として、トレンドコラムやお客様の導入事例、パートナー企業、製品のソリューション情報などを発信していきます。

   

※この記事の内容は、2024年4月現在のものです。
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