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アンテナが高くてアイデアと実行力は飛び抜けている、でも・・・加藤さんはけいおん!とかコミケとかアキバ系に詳しいみたいで――というのが阿比留の加藤評。事実、アキバとマイミーオを結びつけるイベントを打った仕掛け人でもある。いっぽう阿比留は営業の最前線もマーケティングリサーチの現場も体験してきた実力派。誰しもを惹きつける魅力がある。ユニークな機能を搭載している個性的なマイミーオ。それを企画したのが違った個性を持つこの2人である。


加藤 書彦 [ Fumihiko Kato ]
マーケティング推進部 商品企画4G
インク系の情報機器商品の企画を担当し、2011年より新カテゴリ商品群の企画に参加。「本当はヒッキーでゲーマー」を自認。しかし「他にも興味を持って、常に考えを巡らせなければダメだからね」と付け加えるのを忘れない。
阿比留 理恵 [ Rie Abiru ]
マーケティング推進部 商品企画2G
入社後は3年間、東京にてコンシューマ営業を担当した。企画開発からセールスプロモートまで多彩にこなしつつ、販売促進通販TV番組にも出演、ネット通販の動画や雑誌記事にも登場し、マルチに活躍する。
- 作るのが先か、聞き出すのが先かは大きな違い。
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人は誰もがより良くありたいと願う。良いことを成し遂げたいと思うのは当然で、技術者は常により良いものを作って人々に喜ばれたいと考えるだろう。しかし、果たして作り手の考える「良いもの」は、受け手(買い手)にとっても「良いもの」だろうか。たとえ機能が素晴らしいものであっても、高価過ぎたり、過剰品質だったり、使いにくいものがある。世の中に喜ばれて広まるためには、買い手の満足を第一に考える必要がある。そのマーケット・オリエンテッドを実践する役割がマーケッターであるブラザー販売には求められ、マーケティング推進部はその重責の中心を担う。加藤は言う。「往々にしてメーカーというのはプロダクトアウトになりがちだ。技術ありきで先にモノを作ってしまってから、さぁお客さんを見つけてこいと。だけど、そりゃ順序が逆だよね(笑)」と。
マイミーオは発売以来、このマーケット・オリエンテッドを追求してきた。お客様の声を採り入れた改善改良は常に行われている。たとえば新しいマイミーオの目玉というべき無線ファクスやCD/DVDレーベル印刷機能。これらを要望する声は以前から寄せられていたが、コストと効果のバランスを勘案して、これまでは時期尚早と判断されてきた。「でも、もっとコンパクトになればいいのにという声は根強くあったんです」と語るのは阿比留。コンシューマ営業を担当していた時から、電話機からの買い換えが多いのを知っていた。多機能電話として使うつもりが、電話台からはみ出てしまう。リビングに気軽に置いて皆で使えるようになれば、マイミーオはもっと支持される。「メリットは感じて下さっているのに、住宅事情から電話線の接続口の位置に制約されてしまうのでは、本当に使いたいところに置けません。そのブレークスルーの一つが、電話線にとらわれない無線ファクス機能だったのです」
- 楽しませることが、広がるエネルギーにつながる。
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「“無線LAN×無線FAX”でもう置き場所に困らない!」――とうたって「マイミーオ フリー」が登場したのは2010年秋。メインターゲットとして当初想定されたのは主婦やファミリーだった。主婦の多くがマイミーオにおしゃれなカバーをかけている実態をヒントに、阿比留らが発売当初キャンペーンプレゼントとして企画したのが有名インテリアブランド「ILLUMS」とコラボして制作したマイミーオ・カバーだった。キャンペーンは好評で、リビングにも良くフィットするという声も多く挙がった。その頃加藤は、後に年間1500万ページビューを記録して本家ブラザートップページよりもアクセス数を稼ぐことになる専用WEBサイト「マイミーオ・オープンテラス」のコンテンツを制作していた。多額の宣伝費はかけられないが、通り一遍のプロモーションでは競合より目立つことはできない。そこで企画にあたって加藤がメンバーに伝えたコンセプトは次の3点。
- 1. 認知のアップ:来客数を増やして、多くの人に知ってもらう
- 2. 商品魅力のアップ:複雑な複合機の機能を分かりやすく伝える
- 3. 楽しさをアップ:訪問者に楽しんでもらい、リピーターを増やす
「楽しさを覚える内容でなければ訪問されないし認知もされない。それでは競合の物量作戦に埋没してしまう。まだまだ低い認知度を向上させるには、商品を分かりやすく伝えるとともに、エンターテイメント性を意識して取り組むことがポイントだと考えたから」(加藤)
フルモデルチェンジを大胆に果たしたまさに「New」、新しいマイミーオは順調に滑り出した。
- むずかしいことをカンタンに、素敵に。
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しかし翌2011年、マイミーオは機能を強化したマイナーチェンジを行うとともに、プロモーションの打ち出し方も微妙に変えた。「業界初の無線ファクス」というアピールより、「小さいファクス、置き場所が自由」という具体的なメリットをわかりやすい表現で伝えるようになったのである。それはマーケット・オリエンテッドの原点を再確認することでもあった。「説明して理解していただくと売れるのですが、無線ファクスのような新しい機能を説明するのは難しいという反省がありました。それでどういうメリットがあるか、お客様目線に立ったメリットを丁寧にわかりやすくお伝えしていこうと、そういう議論を皆でしました」
加藤は自分も飛びついたiPadがお手本だと言う。
「誰かが使っているのを見て自分も触りたくなる、使い方がわからないのにやってみたくなる。コンシューマ向けの製品はわかりやすいこと、面倒くさくないことが一番。無線ファクスに興味を覚える人より、置き場所が自由といわれて興味を覚える人のほうが断然多い筈なんだ」
「高速プリント」「多機能・コンパクト」「低消費電力・エコ」「クラウド・モバイル接続」を特長とする2011年モデルはプリンティング性能をさらに向上。プリンターとしてのブランディングにも注力している。
「CMキャラクターの彼女、14歳なんですよ。これからもっと脚光を浴びる梨奈カロリーナさん、知ってます?」と語る阿比留は、明らかに新しいマイミーオの可能性と重ね合わせている。今後はプリンター市場にも打って出る決意を込め、CMから店頭までインパクトのあるグラフィックで表現した。また、こういった販売促進ツールはお客様にも一番近い営業と相談して決めていると言う。使う側の思いと声によって支えられ、さらにブラッシュアップされたマイミーオ。今、反響が続々と届いているところ――。
- ※iPadはApple Inc.社の商標です。














