さまざまな分野での汚染予防
ブラザーグループは環境先進企業を目指し、「ブラザーグループ環境方針」・「行動指針」の中で、製品のライフサイクル(部品・材料の調達から開発・設計、使用、回収・リユース・リサイクルまで)を通じて、各国/地域の法規制順守や汚染の予防を大前提に、環境負荷の継続的な低減を約束しています。
化学物質の管理と削減
ブラザー工業では、事業所で使用されている化学物質について、PRTR法対象取扱化学物質に限らず、取扱量、移動・排出量、消費量を管理し、化学物質の削減に役立てています。
また、PCB(ポリ塩化ビフェニル)については、PCB処理特別措置法に従い、PCBを含有するトランスやコンデンサーなどを1ヵ所に集約して厳重に管理し、順次、無害化処理認定事業者のもとで適正に処理を進め、対象となる設備の処理が終了しました。
海外の生産拠点では、ISO 14001に基づいて地域ごとの法規制を調査・把握するとともに、管理体制(危険有害物質管理手順)を構築して適切な管理を実施しています。また、生産にかかわる部品・材料・副資材は、お取引先と連携してブラザーグリーン調達システムを運用し、有害化学物質の混入を防止しています。
汚染防止の基本的な考え方
中国西安の排水処理施設
ブラザー工業では、対象となる施設・工程を見直し、汚染の可能性が低い方式への転換を図ることで環境事故の未然防止を第一優先としています。また、既存の施設管理は、各拠点が取得しているISO 14001の運用により自主管理値を設定・順守し、汚染防止を図っています。
大気汚染の未然防止
大気汚染防止に関しては、化石燃料を直接燃焼するタイプのボイラーや暖房機を電化、またはCO2排出係数の低い都市ガスに変更することで環境への負荷軽減を推進しています。
VOC(揮発性有機化合物)の排出削減については、刈谷工場の塗工施設に触媒燃焼装置を導入して排気ガスを燃焼させ、VOCの排出抑制と悪臭の発生を防止しています。
ブラザー工業では、従業員寮を含め全事業所で重油ボイラーを廃止しています。この種のボイラーは、すでに2006年度中に休止していましたが、2009年度に社員寮と研修所を最後に完全廃止し、重油貯蔵地下タンクも廃止して土壌汚染・地下水汚染のリスクも軽減しました。
海外工場でも、従業員寮に太陽光温水器やヒートポンプ設備の導入により重油ボイラーの使用を大幅に削減しています。また、工場で使用する電力についても、2009年度~2010年度に重油による自家発電を廃止して市が供給する電力に切り替え、大気汚染・CO2排出・地下水汚染などのリスクを軽減しました。
水質汚染の未然防止
水質汚濁防止については、国内生産拠点の刈谷工場の排水、海外では生産拠点の西安兄弟標準工業有限公司の工場の塗装前処理排水、台弟工業股份有限公司の工場の塗装前処理排水を対象に排水処理施設を設け、ISO 14001の施設管理手順により地域の基準ないし自主基準を順守しています。
その他の事業所では特に負荷の高い特定施設は無く、下水道のインフラ整備が無い事業所では、生活排水の浄化設備および後処理設備を設置しています。これらの施設もISO 14001の施設管理手順により地域の基準を順守しています。
緊急事態の対応については、下水への流入・土壌への浸透を想定した緊急事態訓練を定期的に行っています。また、排水処理施設にCOD(化学的酸素要求量)を常時監視するシステムを導入したり、食堂排水用にオイルトラップを設け、万一の油流出の事態に備えています。また、定期的にBOD(生物化学的酸素要求量)やノルマルヘキサン抽出物質の値(水中の油分等を表す指標)などの測定監視を行っています。
土壌汚染の未然防止
ブラザー工業では、過去に使用していた有機塩素系化合物、有害重金属による土壌・地下水の汚染状況について、1997年から調査を開始しました。汚染を確認した地区では、汚染物質の漏洩防止対策ならびに浄化を施すとともに、管轄する自治体(名古屋市)に報告しています。
自社所有地の売却および改変に当たっては、その土地の履歴が不明な場合や工場としての使用を確認した場合には土壌調査を実施しています。
また、2010年度から新たに海外で土地を購入して工場の設立を計画する場合には、使用履歴の調査とともに土壌分析を行い、汚染状況の把握・確認を徹底しています。
騒音・悪臭の発生防止
ブラザー工業では、近隣の住宅・学校・通行人への配慮として、騒音・振動・悪臭の発生に細心の注意を払っています。騒音・振動対策では、音源・振動源をできる限り工場の内側へ設置または移設し、周囲への影響を軽減しています。特に騒音に関しては、施設導入時だけでなく、定期的に測定監視を行っています。
悪臭防止対策では、塗装工場などで排出口にフィルターを施したり、脱臭装置を設け、周囲への発散を低減しています。また、塗装工程で悪臭の元となる有機溶剤の含有率の低い塗料への転換や使用量削減などの対策を実施しています。
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