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事業所の環境負荷削減

汚染予防

さまざまな分野での汚染予防

ブラザーグループは環境先進企業を目指し、「ブラザーグループ環境方針 」の中で、製品のライフサイクル(部品・材料の調達から開発・設計、使用、回収・リユース・リサイクルまで)を通じて、活動する国や地域の法規制順守や環境汚染の予防を大前提に、継続的な環境負荷の低減を約束しています。

化学物質の管理と削減

ブラザー工業株式会社(以下、ブラザー工業)では、事業所で使用されている化学物質について、取扱量、移動・排出量、消費量を管理し、化学物質の削減に役立てています。また、PCB(ポリ塩化ビフェニル)については、「PCB処理特別措置法」に従い、PCBを含有するトランスやコンデンサーなどを1カ所に集約して厳重に管理し、順次、無害化処理認定事業者のもとで適正に処理を進めています。国の施策により、処理を優先する高濃度PCB廃棄物については、2006年から2009年にかけて、処理委託を完了しています。一方、蛍光灯安定器や低濃度PCB廃棄物など、処理方法・処理設備の整備が確立するまで適正保管を指示されたPCB廃棄物については、2014年10月に開催された、名古屋市による説明会を受けて、2015年度に処理計画を立案するとともに、予算を計上し、順次処理委託を開始しました。受託先で新たに処理が可能となった高濃度のPCB廃棄物と低濃度のPCB含有廃棄物の大半は、2015年度に処分されました。残りは、2016年度中に処理が完了する見込みです。また、安定器等・汚染物は、2015年度に搬入荷姿登録(処理委託の契約を締結して廃棄物を搬入するための登録)を完了し、2017年度に搬入・処理を完了する計画です。なお、PCBを含有する機器は、グループ会社においても同様に、調査と処理を進めています。

海外の生産拠点では、ISO 14001 に基づいて地域ごとの法規制を調査・把握し、管理体制を構築して適切な管理を実施しています。また、生産に関わる部品・材料・副資材は、お取引先(サプライヤー)と連携して「ブラザーグループ グリーン調達システム」を運用し、有害化学物質の混入を防止しています。

 2011~2015年度ブラザー工業株式会社PRTR法対象化学物質収支 [PDF/332KB]

汚染防止の基本的な考え方

ブラザー工業では、環境事故の未然防止を第一優先とし、対象となる施設・工程を見直し、汚染の可能性が低い方式への転換を図っています。また、既存の施設管理は、各拠点が取得しているISO 14001の運用により自主管理値を設定・順守し、汚染防止を図っています。

大気汚染の未然防止

VOC処理施設(BTSL)
VOC処理施設(BTSL)

化石燃料を直接燃焼するタイプのボイラーや暖房機は、電化、またはCO2排出係数の低い都市ガスに変更することで環境への負荷を軽減し、大気汚染防止を推進しています。
ブラザー工業では、従業員寮を含め全事業所で大気汚染に関わる特定施設の重油ボイラーを廃止しています。これにより、CO2排出による温暖化や土壌汚染・地下水汚染のリスクを軽減しました。
海外の生産拠点でも、従業員寮に太陽光温水器やヒートポンプ設備を導入し、重油ボイラーの使用を大幅に削減しています。また、中国華南地区の兄弟高科技(深圳)有限公司(以下、BTSL)、兄弟工業(深圳)有限公司(以下、BISZ)で使用する電力についても、重油による自家発電を廃止し、市が供給する電力に切り替え、大気汚染・CO2排出・地下水汚染などのリスクを軽減しています。

VOC(揮発性有機化合物)の排出削減については、1994年から対象となる刈谷工場の塗工施設に触媒燃焼装置を導入して排気ガスを燃焼させ、VOCの排出抑制と悪臭の発生防止をしています。併せて、有機溶剤の含有率の低い材料への転換や使用量削減などの対策を実施しています。また2015年度、BTSL、BISZにおいてもVOC処理施設を設置し、排出削減施策を実施しています。

水質汚染の未然防止

排水処理施設(BMV)
排水処理施設(BMV)

水質汚濁防止については、以下の取り組みを実施しています。
刈谷工場では、2011年度に最新式の膜分離活性汚泥方式 を採用した排水処理施設を設置しました。
海外の生産拠点では、ブラザー インダストリーズ サイゴンLtd.の部品洗浄排水、兄弟機械(西安)有限公司の塗装前処理排水、台弟工業股份有限公司の塗装前処理排水を対象に、排水処理施設を設けました。2012年に工場を増設したブラザーインダストリーズ(ベトナム)Ltd.では、排水処理施設を生物膜方式の施設に更新し処理能力を増大することで、排水の環境負荷数値を大きく低減しました。
また、2013年に設立されたブラザー マシナリー ベトナムLtd.(以下、BMV)では工場内の排熱利用により、塗装前処理工程の排水を汚泥状態まで蒸発減容固化することで排水量をゼロにし、固形廃棄物として適正に処理する方式の汚水浄化プラントを設置しました。
その他の事業所では、特に環境負荷の高い特定施設はありません。下水道のインフラ整備が無い事業所では、生活排水の浄化設備および後処理設備を設置しています。これらの施設もISO 14001の施設管理手順により地域の基準を順守しています。
緊急事態の対応については、下水や公共水域への流入・土壌への浸透を想定した緊急事態訓練を定期的に行っています。さらに、排水処理施設へのCOD(化学的酸素要求量) を常時監視するシステムの導入、食堂排水へのオイルトラップの設置などの対策を施し、万一の油流出の事態に備えています。また、定期的にBOD(生物化学的酸素要求量) や、ノルマルヘキサン抽出物質(水中の油分などを表す指標) などの測定監視を行っています。

土壌汚染対策

ブラザー工業では、過去に使用していた有機塩素系化合物、有害重金属による土壌・地下水の汚染状況について、1997年から調査を開始しました。汚染を確認した地区では、汚染物質の拡散防止対策ならびに浄化を施すとともに、管轄する自治体に報告しています。
自社所有地の売却および改変に当たっては、法律の基準に従い土壌調査を実施しています。
また、2010年度から新たに海外で土地を購入して工場の設立を計画する場合には、使用履歴の調査とともに土壌分析を行い、汚染状況の把握・確認を徹底しています。

  • *:   上記リンクは、ニュースリリースへリンクします。

減速機や高精度歯車などを生産する株式会社ニッセイでは、2015年度の調査において本社工場で有害物質貯蔵設備の破損に起因する鉛およびその化合物による土壌・地下水汚染が、判明しました。また、旧本社跡地の駐車場でふっ素およびその化合物等による土壌汚染が判明しました。いずれも所管の自治体へ報告するとともに、その指導に基づき適切に対処しています。

  • *:   上記リンクは、株式会社 ニッセイのニュースリリースへリンクします。

騒音・振動・悪臭の発生防止

ブラザー工業では、近隣の住宅・学校・通行人への配慮として、騒音・振動・悪臭の発生に細心の注意を払っています。
騒音・振動対策では、チラーや排風口などの音源・振動源をできる限り工場の内側へ設置、または移設しています。2015年度は、新たな防音対策として、海外の生産拠点、BTSLにおいて水処理施設の騒音防止装置を設置しました。
悪臭防止対策では、塗装工場などで排出口にフィルターや、脱臭装置などを設置し、周囲への発散を低減しています。併せて、塗装工程で悪臭の元となる有機溶剤の含有率の低い塗料への転換や、使用量削減などの対策を実施しています。
また、騒音・悪臭防止対策では、2011年度刈谷工場に新設した排水処理施設に地下埋設式水槽を採用するなど、音源・悪臭源を地下に埋設して周囲への影響を軽減しています。なお、特に騒音・悪臭に関しては、施設導入時だけでなく、定期的に測定監視を行っています。

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