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経営方針

中期戦略

CS B2024

ブラザーグループビジョン「At your side 2030」実現に向けたロードマップとして、2022年度から2024年度までを対象とした、中期戦略「CS B2024」を策定しました。

概要

「CS B2024」では、「あたらしい未来へのテイクオフ」をテーマに、産業用領域の飛躍や、プリンティング領域の変容などの事業ポートフォリオの変革と、持続可能な未来に向けた経営基盤の変革を目指します。

CS B2024の骨子

4つの戦略テーマ

  1. 産業用領域の飛躍に向けて
    • 産業機器事業の大幅成長
      高い生産性と環境性能に磨きをかけ、お客様のモノづくりの競争力強化とCO2排出削減に貢献し、産業機器事業の大幅な成長を目指します。
    • ドミノ事業の成長加速
      デジタル印刷分野での製品力強化、コーディング&マーキング分野での顧客関係強化により、成長を加速するとともに、長期的な競争力獲得に向けた産業用インクジェット技術基盤の強化を図ります。
  2. プリンティング領域の変容に向けて
    • P&S事業のビジネスモデル変革の加速
      厳しい市場環境のなかでも既存ビジネスの⼀層の収益力強化に努めるとともに、契約型をはじめとしたお客様とつながるビジネスモデルへの転換加速、業務用ラベリング事業の拡大など"次"に向けた変革を推進します。
  3. 未来の事業ポートフォリオに向けて
    • マテリアリティ解決につながる新規事業の創出
      ブラザーの強みをさらに進化させることで、「働く人々の生産性と創造性を⽀える」ことや、「地球の未来に貢献する」ための事業機会を広く探索します。
    • インクジェットを核としたプリンティング技術の進化、応用範囲の拡大
      産業用領域、民生用領域の双方にわたって、インクジェットを核としたプリンティング技術の進化や応用範囲の拡大を進めていきます。
  4. 持続可能な未来に向けた経営基盤の変革
    • カーボンニュートラルに向けた環境への取り組み
      「ブラザーグループ 環境ビジョン 2050」で掲げるCO2排出削減、資源循環、生物多様性保全目標の達成に向けて取り組みを推進していきます。特に2050年までにブラザーグループの事業活動におけるカーボンニュートラルを実現するため、さまざまな活動を通じてCO2排出削減に取り組みます。
    • お客様とのつながりの強化・拡大
      各事業において、より多くのお客様とつながり、今まで以上に継続的な価値提供を果たしていきます。さらに、お客様とのつながりから得られたデータをさらなる顧客価値提供につなげ、ビジネスモデルの変革を目指します。また、サプライチェーンの強靭化により安定した製品供給を実現します。
    • すべての変革の礎 - ブラザー独自のマネジメントシステム「ブラザー・バリュー・チェーン・マネジメント(BVCM)*」の進化、従業員のチャレンジ行動の促進、従業員エンゲージメントの向上
      変革の礎として、ブラザーグループ自らの「生産性と創造性」を高め続けるため、「BVCM の進化」「従業員のチャレンジ行動の促進」「従業員エンゲージメントの向上」に継続的に取り組みます。
  • BVCM(ブラザー・バリュー・チェーン・マネジメント)
    お客様を中⼼にお客様への価値提供の流れを定義したブラザー独自のマネジメントシステム

マテリアリティとサステナビリティ目標

ブラザーグループビジョン「At your side 2030」であり続けたい姿として掲げた「社会の発展と地球の未来に貢献」するため、5つのマテリアリティ(重要社会課題)を特定しました。これらのマテリアリティ解決に向けたサステナビリティ目標を設定し、経営課題として全社横断で活動を推進していきます。

マテリアリティ 2024年度目標 関連するSDGs項目
社会の発展 人々の価値創出の支援
  • 産業機器事業におけるお客様の生産性向上、CO2排出削減に貢献するための製品性能の優位性確保
  • P&S事業におけるお客様のLTV*1向上に向けたお客様と直接「つながる」ための基盤の構築
3 すべての人に健康と福祉を
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
12 つくる責任つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
17 パートナーシップで目標を達成しよう
多様な人々が活躍できる社会の実現
  • グローバルベースでの従業員エンゲージメントの可視化と調査スコアの向上
  • 海外拠点責任者の現地登用を促進するための人財育成およびガバナンスの強化
  • 管理職の健全なジェンダーバランスに向けたパイプラインの強化および多様な働き方を実現する環境整備*2
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
8 働きがいも経済成長も
17 パートナーシップで目標を達成しよう
責任あるバリューチェーンの追求
  • サプライヤーに対する人権リスク評価の拡大
  • RBA*3Gold認証を取得したグループ製造拠点数 3拠点
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
8 働きがいも経済成長も
10 人や国の不平等をなくそう
17 パートナーシップで目標を達成しよう
地球の未来 CO2排出削減
  • [スコープ1・2*4] 2015年度比47%削減
    (2022~2024年度の3年間で9%を削減)
    参考)2030年度目標:2015年度比65%削減
  • [スコープ3*4] 自助努⼒での15万t削減対策の実施
    参考)2030年度目標:2015年度比30%削減
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
12 つくる責任つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
17 パートナーシップで目標を達成しよう
資源循環
  • 製品に投⼊する新規資源率 81%以下
    参考)2030年度目標:65%以下
6 安全な水とトイレを世界中に
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任つかう責任
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
17 パートナーシップで目標を達成しよう
  1. LTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー)
    顧客生涯価値。製品・サービス利用期間全体におけるお客様にとっての価値および企業にもたらされる収益
  2. ブラザー⼯業株式会社において実施
  3. RBA
    Responsible Business Alliance(CSR の国際的推進団体)の略称。製造業のサプライチェーンにおいて、労働環境が安全であること、労働者が敬意と尊厳を持って処遇されること、さらにその事業活動が環境に対して責任を持ち、倫理的に⾏われることを確実にするための基準を規定している
  4. スコープ 1・2・3
    温室効果ガスの排出源の区分け。スコープ1は事業者自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2は他者から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3はスコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他者の排出)

財務方針

事業の成長とサステナビリティ目標の達成を両立することにより、継続的な株主価値の向上を果たしていきます。安定かつ継続的な配当方針のもと、株主還元を強化しつつ、事業から創出される営業キャッシュ・フローに加え、有利⼦負債も活用しながら、未来に向けた投資を積極的に実施していきます。

未来に向けた先行投資

テーマ 内容 金額
事業ポートフォリオの変革
  • 産業用領域の飛躍に向けて
  • プリンティング領域の変容に向けて
  • 産業用領域の販売・サービス拠点増強
  • マシナリー・FA領域の生産能力強化
  • インクジェット開発・生産拠点拡張
500億円
  • 未来の事業ポートフォリオに向けて
  • M&A等の戦略投資枠
300億円
持続可能な未来に向けた経営基盤の変革
  • 環境への取り組み
  • お客様とのつながりの強化・拡大
  • 製品の地産地消およびサーキュラーエコノミーの実現に向けた⼯場投資
  • グループ拠点での創エネ設備導入
  • 環境配慮型の新社屋の建設
  • サプライチェーン強靭化
  • DX投資
700億円
合計 1,500億円

安定的かつ継続的な株主還元

安定的かつ継続的な株主還元方針のもと、「CS B2024」の期間中においては、1株当たり年間68円の配当を下限とし(2022年度業績予想値に対する連結配当性向35%を基準として設定)、業績状況等に応じて配当水準の引き上げを含めた追加的な株主還元を検討します。また、⾃⼰株式の取得についても機動的に実施していきます。

業績目標

  2024年度目標*1
売上収益 8,000億円
営業利益率
(親会社の所有者に帰属する当期利益率)
10%以上
(7%以上)
ROE 10%以上
(資本コストを上回る水準)

事業ポートフォリオの変化イメージ

  1. 為替前提:1USD=108円、1EUR=125円
  2. 24年度目標と為替等の前提を揃えた比較用参考値

CS B2024 進捗

中期戦略「CS B2024」進捗 (2023年5月8日決算説明会資料より)

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